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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.12 10月17-19日 スペイン

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク世界選手権 第12戦スペイン
■開催地:スペイン/ヘレス(4.423 km)

WorldSBK レース1
■開催日:2025年10月18日(土)
■周回数:20周 (88,460 Km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:29度
■路面温度:30度
■PP:N・ブレガ(Ducati/1分36秒629)
■FL:N・ブレガ(Ducati/1分38秒737)

WorldSBK スーパーポールレース
■開催日:2025年10月19日(日)
■周回数:10周(44,230 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度
■路面温度:21度
■PP:N・ブレガ(Ducati/1分36秒629)
■FL:N・ブレガ(Ducati/1分37秒659)

WorldSBK レース2
■開催日:2025年10月19日(日)
■周回数:20周 (88,460 Km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:27度
■路面温度:30度
■PP:N・ブレガ(Ducati/1分36秒629)
■FL:N・ブレガ(Ducati/1分38秒693)

REPORT

WorldSBK 10月18日(土)
ロカテッリ選手7位、レイ選手は転倒リタイア

スーパーバイク世界選手権の最終戦、スペイン大会のレース1でPata Maxus Yamaha WorldSBK Official TeamのA・ロカテッリ選手が7位獲得。チームメイトのJ・レイ選手は転倒リタイアとなった。

レイ選手は午前中に行われたフリープラクティス第3セッション(FP3)で4番手と好調。スーパーポールでグリッド2列目を確保し、いつものように好ダッシュを試みた。ところがここ数戦で毎回見せてきた素早い飛び出しができず、オープニングラップを7番手で終了。序盤のハイペースもあり3ラップ目の第4コーナーで転倒した。グラベルで右腕を擦りやや痛みがあるが、幸い大きな怪我はなかった。

ロカテッリ選手はフリープラクティスでセッティングに苦戦し、スーパーポールも10番手にとどまった。難しい状況のなかでレース1では7位を獲得し、ランキング3位への希望をつないだ。

ガードナー選手8位、代役出場のデルビアンコ選手はリタイア

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのR・ガードナー選手はレース1で8位。怪我で欠場中のD・エガター選手に代わり出場したA・デルビアンコ選手は転倒によりリタイアした。

FP3ではガードナー選手が6番手、デルビアンコ選手が8番手につけ、自信を持ってスーパーポールへ。ガードナー選手は1分37秒780で6番手と健闘したが、デルビアンコ選手は渋滞に阻まれて実力を出し切れず、1分38秒865で17番手にとどまった。

予選上位のライダーが出場を取りやめたことで、ガードナー選手は5番グリッドからスタート。4ラップ目以降、リアブレーキに不具合が出てペースダウンを余儀なくされたが、最後までリズムを維持して走り切り8位でチェッカーを受けた。デルビアンコ選手は好スタートのあと順調にポジションを上げていたが、4ラップ目に転倒してリタイアとなった。

WorldSBK 10月19日(日)
ロカテッリ選手が4位獲得、WorldSBKの「レジェンド」レイ選手にお別れ

Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official TeamのA・ロカテッリ選手がシーズン最終レースで4位獲得と健闘した。

午前中に行われたスーパーポール・レースは9番グリッドからスタートし、終盤で追い上げて6位を獲得。これによりグリッドを2列目に上げ、レース2では3ラップ目までに3位へ浮上した。後方から迫るX・ビエルゲ選手(ホンダ)とA・バウティスタ選手(ドゥカティ)を9ラップ目まで抑えていたが、バウティスタ選手に先行されて4位に後退。その後は来シーズンのチームメイト、ビエルゲ選手と最終ラップまで熾烈なバトルを繰り広げた。

チームメイトのJ・レイ選手は、WorldSBKの輝かしいキャリアを思いがけない形で終えることになってしまった。スーパーポール・レースのスタート直後の第3コーナーで転倒して右ひざを負傷。またその際に、R・ガードナー選手を巻き込んでしまった。怪我の影響でレース2は出場不可能となり、妻のタティア、息子のジェイク、タイラーとともにピットで最終レースの行方を見守った。チームとヤマハ、そしてレイ選手自身にとって非常に残念な結末となった。

ガードナー選手11位、デルビアンコ選手17位

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのR・ガードナー選手とA・デルビアンコ選手はレース2でそれぞれ11位と17位となった。

ウォームアップ・セッションを順調に終えたガードナー選手は自信を持ってスーパーポール・レースに臨んだ。絶好のスタートを切ってトップグループに加わったが、オープニングラップで転倒に巻き込まれてリタイア。レース2は右肩の痛みをこらえて出場し、11番グリッドから着実にリズムをキープしながら最後までプッシュを続けて11位でフィニッシュした。

デルビアンコ選手はスーパーポール・レースを安定したペースで走り切り14位でゴール。レース2でもハードプッシュを続けてポイント獲得を目指し、最終的に17位で終えた。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

COMMENT

WorldSBK 10月18日(土)
Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official Team

A・ロカテッリ選手(7位)

「午前中のセッションまでセッティングに手間取っていて、なかなか良いフィーリングが得られずスーパーポールも苦戦してしまいました。レース1では10番グリッドから挽回を目指しました。好スタートを切ることができたので上位に追いつけると思いましたが、そのあとも苦しい状況が続いてしまいました。どこで遅れるかはわかっているので、すでにその部分に焦点を当てて改善に取り組んでいます。明日はシーズン最後の一日です。あとふたつレースが残っているので最後まで全力で戦います。スーパーポール・レースで大きく前進し、グリッドの好位置を得てレース2に臨みたいと思っています」

J・レイ選手(DNF)

「午前中はあれほど好調だったのに、最後は非常に残念な結果になってしまいました。昨日は苦戦しましたが、チームのみんなが徹夜で頑張ってくれて、今朝はR1のフィーリングがとても良くなっていました。そしてFP3もスーパーポールも順調に進み、好タイムを記録してグリッド2列目を獲得することができました。スタートは標準的で、それほど悪かったわけではありませんが、最初の数周は競り合いが激しく、リズムをつかむ前に第4コーナーで転倒してしまいました。私自身、悔しい思いをしましたが、チームの仕事を増やし、彼らにも迷惑をかけてしまいました。右腕に少し痛みがあるので、今晩治療して明日はベストの状態で臨みたいと思います。シーズン最終日として、また私のキャリアの最後の一日として最高の形ではありませんが、これが私に与えられたカードです。あとは勇気を持って、ベストを尽くすのみです!」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team

R・ガードナー選手(8位)

「正直なところ、少し残念な結果です。もっと上位を狙える力が間違いなくありました。スーパーポールが好調だったので、レース1も好成績を獲得できる自信がありましたが、リアブレーキが利かなくなり、中盤以降ペースが落ちてしまいました。それでも8位でゴールし、ポイントを獲得することができました。明日に向けての課題はわかっていますし、上位に近づける自信もあります。ポジティブな気持ちでシーズン最後のレースに臨みます!」

A・デルビアンコ選手(DNF)

「まず初めに、転倒してしまったことをチームに謝ります。今日はマシンのフィーリングが良く、自信を持って乗れていました。FP3まではとても順調だったのですが、予選のフォーマットに慣れていないため、うまく進められず、完璧なラップをまとめることができませんでした。それでもレース1では好スタートを切り、何台かパスしてペースも上がっていました。結局、転倒してしまいましたが、経緯をしっかり分析し、明日に向けての教訓にしたいと思います。ポテンシャルの高さは確信しているので、チームとヤマハにいいレースをプレゼントできるよう全力を尽くします!」

WorldSBK 10月19日(日)
Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official Team

A・ロカテッリ選手(6位/4位)

「初めに、Pata Maxus Yamahaのビッグファミリー、とくにシーズンを通じて懸命に仕事に取り組んでくれた私のクルーたちに感謝の気持ちを伝えさせてください。シーズン最後のレースでスペシャルカラーを施し、ヤマハ70周年をお祝いできたことを誇りに思います。鈴鹿でもこのカラーリングのマシンで素晴らしい成績を獲得し、今日もシーズンを好成績で終えることができました。残念ながら表彰台には届きませんでしたが、近づくことができました。今年は毎回のように表彰台争いを展開し、優勝もありました。この成果を誇りに思うべきでしょう。信じ続け、頑張り続け、自分自身のレベルとマシンのレベルを上げようと努力することが必要です。もう一度"ありがとう"を言わせてください。パフォーマンスを向上させ、ここまでともに頑張り続けてくれたヤマハのみなさんのサポートに感謝しています。R1の乗り心地は素晴らしく、多くの経験も積んだので来年のマシンにも全力で臨みます。2025年は最高のシーズンでしたが、来年はもっとできると信じています。冬の間に長くハードな仕事が待っています。楽しみにしています」

J・レイ選手(DNF/DNS)

「WorldSBKで、そしてヤマハで最後のレースをこのような形で終わることになり、本当に残念です。振り返ってみれば、とても素晴らしいプロジェクトであり、素晴らしい人々でありました。チームのみなさんのハードワークに感謝し、今後の活躍を心からお祈りします。多くの素晴らしい人々のために走る機会を得られたことに本当に感謝していますが、物語の結末を自分で書くことはできません。むしろ今大会を通して引退の決意が固まりました。最後の1ラップまで全力で戦ったライダーとして、みなさんの記憶に残ることができれば幸いです。スーパーバイク世界選手権に携わるすべての人たち、ファンのみなさま、スポンサーのみなさま、ともに旅をしてくださったすべての方々に心から感謝します。素晴らしいレース人生でした。またどこかでお会いしましょう」

P・デニング(チーム代表)

「今回は多くの予想外の困難を経験することになりました。最大の出来事がJR(レイ)のアクシデントで、昨日の転倒に続き、今日のスーパーポール・レースではレミー(ガードナー)と接触して怪我をしてしまいました。キャリア最後のレースをピットで見守ることになるとは、ジョナサンも私たちも想像もしていませんでした。しかしこのことで彼の素晴らしいキャリアに傷がつくことはありません。ここまでに成し遂げてきた素晴らしい成功の数々、また"ファミリー"の一員として私たちに与えてくれた大きな恩恵は色あせることはありません。このあと彼は、タティア、ジェイク、タイラーとディナーを楽しみ、ワインを飲み、新しい人生の第一歩をエンジョイすることになります。JRに乾杯!
もう一方のピットでは、アンドレア(ロカテッリ)が見事な走りでシーズンを締めくくりました。今回は正直なところ、マシンのフィーリングに悩み、自信をもてないまま臨んでいましたが、チームが昨晩、遅くまで作業を続けて改善させてくれました。そして今日は、とくにレース2でフルポテンシャルを発揮し、好バトルを展開しました。多くの時間帯で3位をキープし、終盤は来シーズンのチームメイトとなるチャビ(ビエルゲ)と4位争いを展開しました。ヤマハWorldSBKプロジェクトに携わったすべての人に感謝しています。ランキング3位に近づく4位獲得は、非常にポジティブな結果です。来シーズンのさらなる成長に向けて強い決意を固めています」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team

R・ガードナー選手(DNF/11位)

「このような形でシーズンを終えることになり残念です。大きなチャンスがありましたが、スーパーポール・レースで転倒に巻き込まれ、右肩に痛みが残りました。それがレース2にも影響しました。それでもいいペースがでていましたし、良い結果を得られたと思います。すべてチームのおかげです。来シーズンを楽しみにしています。自信を持って、常に上位争いにからんでいきたいと思っています」

A・デルビアンコ選手(14位/17位)

「素晴らしい一日でした。両レースを完走することができてうれしいです。スーパーポール・レースはいいペースで走り、バトルをエンジョイできました。自信を持ってレース2に臨み、全ラップをしっかり走り切るのは大変でしたが、ラップごとにフィーリングが良くなりました。ポジティブな結果です。このチャンスをくださったチームとヤマハに感謝します。素晴らしい経験でした」

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