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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.04 5月2-4日 イタリア

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク世界選手権 第4戦イタリア
■開催地:イタリア/クレモナ(3.768 km)

WorldSBK レース1
■開催日:2025年5月3日(土)
■周回数:23周 (86,664 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:28度
■路面温度:45度
■PP:N・ブレガ(Ducati/1分27秒866)
■FL:T・ラズガットリオグル(BMW/1分29秒024)

WorldSBK スーパーポールレース
■開催日:2025年5月4日(日)
■周回数:10周(37,680 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度
■路面温度:35度
■PP:N・ブレガ(Ducati/1分27秒866)
■FL:N・ブレガ(Ducati/1分27秒980)

WorldSBK レース2
■開催日:2025年5月4日(日)
■周回数:23周 (86,664 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:25度
■路面温度:43度
■PP:N・ブレガ(Ducati/1分27秒866)
■FL:N・ブレガ(Ducati/1分28秒576)

REPORT

WorldSBK 5月3日(土)

ロカテッリ選手18位、復帰果たしたレイ選手が19位完走

第4戦イタリア大会がクレモナ・サーキットで開催された。Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official TeamのA・ロカテッリ選手にとっては母国レースとなったが、そのレース1では実力を発揮しきれず18位。また3戦ぶりの復帰を果たしたチームメイトのJ・レイ選手が19位でチェッカーを受けた。

第3戦オランダで初優勝を成し遂げ、好調を維持して今大会に臨んだロカテッリ選手。3回のフリープラクティスを通じて着実にペースを上げ、最終セッションでは2番手を獲得した。グリッド順を決めるスーパーポールでも1回目の走行で上位につけていたが、セッション後半は思うようにクリアスペースを確保できず、またイエローフラッグの影響もあり8番手に留まった。またその後、ペナルティにより3ポジションダウンとなり、グリッド11番手、4列目から決勝をスタートすることとなった。

レース1では厳しい状況のなかで挽回を目指していたが、1ラップ目を10番手で終えたあと2ラップ目の第2コーナーで転倒。再スタートし、ハイペースで最後まで走り切ったがポイント獲得には届かなかった。

一方、シーズン開幕以来、怪我の治療に専念していたJ・レイ選手が復帰し、今季初めての決勝に臨んだ。グリッド6列目から絶好のスタートを切り、序盤は14番手をキープしていたが、その後少しずつ後退した。おもにデータ収集とレースのための体力を取り戻すことを目標に23ラップを完走し、19番手でゴールした。

ガードナー選手が6位獲得、エガター選手は13位

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのR・ガードナー選手が好調をキープ。4位争い展開後、6位でチェッカーを受けた。

ガードナー選手はフリープラクティス第3セッションで1分28秒757を記録して5番手。スーパーポールでは1分28秒599に更新して7番グリッドを獲得した。チームメイトのD・エガター選手はフリープラクティスで1分28秒966の10番手。スーパーポールでは1分28秒836まで更新したあと転倒し、14番手に留まった。

ガードナー選手はレース1で好スタートを切り、序盤から好位置を確保。周囲のライダーたちと激しいバトルを展開しながらレース前半は5番手をキープし、一時4位に上がる場面もあった。大集団で展開された熾烈な4位争いのなかで最後まで果敢な走りを見せていたが、終盤でやや後退して6番手でチェッカーを受けた。一方のエガター選手は後方から着実に挽回し、13位でゴールした。

WorldSBK 5月4日(日)

ロカテッリ選手8位、レイ選手は18位

Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official TeamのA・ロカテッリ選手はレース2を8位で終え、母国レースでの表彰台はかなわなかった。スーパーポール・レースで7位を獲得したロカテッリ選手はレース2をグリッド3列目からスタート。前日のレース1は序盤で苦戦したが、この日はオープニングラップで5位に上がり、さらにポジションアップを目指して順調に周回を重ねていた。ところがマシンに激しい振動が発生し、後半は徐々に後退。最終的に8位でゴールした。

チームメイトのJ・レイ選手はスーパーポール・レースで16位を獲得。レース2は17番グリッドから好スタートを切ってオープニングラップで14位につけ、トップ10を目標に好調な走りを見せていた。しかし後半はペースを維持できずに少しずつ後退し、18位でフィニッシュした。

この結果、ロカテッリ選手は合計118ポイントでランキング4位。3位のA・バウティスタ選手を7ポイント差で追っている。

ガードナー選手が安定した走りで10位獲得、エガター選手は19位

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのR・ガードナー選手がレース2で10位を獲得。チームメイトのD・エガター選手は19位に留まった。

ガードナー選手はトップ9を目指して臨んだスーパーポール・レースで絶好のスタートから好位置につけていたが、序盤で他のライダーと接触して押し出され、大きく順位を下げてしまった。そのあとハイペースで追い上げたものの10位に留まりトップ9にはわずかに届かなかった。

この結果、レース2を10番グリッドからスタートしたガードナー選手はオープニングラップで9番手。終始、安定したペースをキープして走り切り、10位でチェッカーを受けて貴重なポイントを加算した。

一方のエガター選手はスーパーポール・レースで13位。レース2は序盤で転倒があったが再スタートし、19位でゴールした。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

COMMENT

WorldSBK 5月3日(土)
Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official Team

A・ロカテッリ選手(18位)

「今日はさまざまなことが順調に運ばず、決勝もバッドラックに終わってしまいました。グリッドポジションについては少なくとも2列目獲得のポテンシャルを持っていましたが、スーパーポールでイエローフラッグに阻まれ、またその後のペナルティで降格して4列目になってしまいました。決勝では第2コーナーで小さなミスをして転倒してしまいました。マシンのダメージがそれほど大きくなかったので再スタートし、最後まで走りきりました。これによりデータを収集し、マシンのフィーリングをチームに伝えることができました。Pataのホームレースでこのようなことになり申し訳なく思っています。明日のスーパーポール・レースで一歩前進し、レース2で好結果を狙いたいと思っています」

J・レイ選手(19位)

「またグリッドに並ぶ感覚を味わえてうれしいです。そして好スタートを切り、いいペースをキープしていました。でもそのあとブレーキングに手間取るようになり、体力をかなり消耗してしまいました。正直なところ、私はまだあのレベルで走る準備ができていなかったのです。また何度かミスもあり、2回もグラベルに出てしまいました。そのあとはただ前のグループについて行き、ペースをあまり上げずに完走を目指すだけになってしまったことは残念です。明日に向けての改善点については、エンジニアたちがデータを見ながら問題を把握し、私を後押ししてくれるでしょう。でもネガティブな部分とは別に、今日ようやくサーキットに戻り、シーズンをスタートできたことをうれしく思っています。まさに私にとっての"1日目"なのです。データはたくさんあります。マシンは仕上がっているのに私の体力がまだ出来上がっていない状態なので、あとはできるだけ多くコースに出て周回を重ねることが必要です」

P・デニング(チーム代表)

「クレモナの土曜日は、衝撃とともに私たちを現実に引き戻しました。これこそがモータースポーツの本質なのです。ロカ(ロカテッリ)はフリープラクティス第3セッションで2位と好調でしたが、スーパーポールではコースのなかで良いポジションを確保できなかったことに加え、その後のペナルティでグリッド11番手まで後退してしまいました。クレモナは非常にタイトでツイスティなコースなのでグリッド後方からの追い上げは困難です。そのなかでロカは不運にもシーズン初めてのミスをして転倒してしまったのですが、再スタート後は4位争いにも匹敵するハイペースを見せてくれました。転倒はレースでは起こり得ることなので、ポジティブにとらえて明日に向けてより強くなれるようハードワークに励みます。一方、JR(レイ)にとっては厳しい復帰戦となりました。3ヵ月間レースから離れていたので、本来のポテンシャルをフルに発揮するには体力がまだ不十分でした。それでも懸命に最後まで走り切り、R1を持ち返ってくれたことに感謝しています。彼が見せてくれた絶好のスタートと序盤のハイペースから、トップレベルへの返り咲きを目指す強い意欲が感じられました。それはまもなく達成できるでしょう」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team

R・ガードナー選手(6位)

「全体的にはとてもいい一日でした。もっと上を目指していましたが、良かったところを評価したいと思います。スーパーポールはタイムが非常に接近していて、1000分の数秒差で大きく順位が変わってしまいます。そのなかで7番グリッドを獲得できたのは良かったと思います。レース1は全力で戦い、とくに4番手に上がったときにはアドバンテージを広げようと懸命に頑張りました。グリップが十分あるときはいい走りができますが、グリップが落ちてくるとより厳しい状況になってしまうので、序盤の優位性を最大限に活用しなければなりません。6位は悪くありませんが、もっと上を狙いたいです」

D・エガター選手(13位)

「残念ながらスーパーポールで転倒してしましました。コースがタイトなので混雑してしまい、ハードブレーキングを強いられたためです。結果的にグリッドは14番目となり、非常に難しい状況になりました。それでもあきらめてはいませんでした。ペースも決して悪くなく、リズムがつかめたときはトップ5と同等のペースで走ることもできました。後方からのスタートだったので十分な挽回はできませんでしたが、明日はスーパーポール・レースで好成績を目指し、グリッドポジションを上げられるよう頑張ります」

WorldSBK 5月4日(日)
Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official Team

A・ロカテッリ選手(7位/8位)

「今週はとても難しい戦いになってしまいました。クレモナでは残念ながら、何も良い結果が得られませんでした。グリッド好位置を獲得できなかったことで苦戦しましたが、決してそれだけが原因ではありませんでした。なぜならレース2では好スタートを切ったにもかかわらずポジションをキープできなかったのです。今日は午前中のセッションからマシンが激しく振動していて、それが一日中続きました。マシンに何が起きているのか状況を注視し、改善方法を見つけていかなければなりません。ポルティマオ、アッセンと好調が続いたので今回もいい走りができると考えていました。それだけに残念な気持ちでいっぱいですが、思い詰め過ぎずに前を向いていきたいと思っています。レース人生のなかではよく起こることなのです。ひたすらプッシュし続け、次のモストでまた表彰台を狙っていきます。それが目標です」

J・レイ選手(16位/18位)

「予想以上に厳しい戦いになりました。でもどこかで始めなければならないことはわかっていたことです。自分で決めていた目標は、とにかくトライし、レースに取り組み、体調を整え、3レースすべてをミスなく走り切ることでした。その目標を達成することができました。もちろん競争力は十分ではありませんでしたが、3週間前にようやくエアブーツなしで歩けるようになったばかりなのですから、それも仕方がありません。クレモナは昨年出場しておらず、体力的に非常に厳しいコースです。ここでの復帰戦は決して楽ではなく、正直なところ足よりも上半身のほうに多くの負担がかかりました。脚の代わりに腕で埋め合わせるような走りをしていたからです。マシンの感触は完璧ではありませんでしたが、チームは私がより快適に乗れるよう、あらゆることを試し、ウイークを通じて励まし続けてくれました。必ず良い日が来ると信じています。復帰がここであろうと次回のモストであろうと、プロセスは同じです。今日が"ウイーク1"であり、ここから前進していくのみです」

P・デニング(チーム代表)

「WorldSBKのレベルは非常に高く、そのなかで活躍するには妥協は許されません。そして今週末は残念ながら、アッセンのような素晴らしい走りを実現するための重要なポイントを見つけることができませんでした。困難は予選セッションから始まっていました。アンドレア(ロカテッリ)がグリッド2列目までを獲得できなかっただけでなく、予想外の振動が起きてしまったために本来のアグレッシブな走りが制限され、R1のポテンシャルを十分に引き出すことができませんでした。それでも今日の2レースでポイントを獲得できたことで、チャンピオンシップでは依然としてランキング3位に迫っています。次のモストは昨年、表彰台に上ったコースなので、それまでに原因を究明できるよう力を尽くします。またJRのほうは、予想していた以上に難しい復帰戦になりました。体力的に最も厳しいコースでもあるので、正直に言えば、まだ準備が整っていなかったのです。しかもレース・スピードやレース距離に慣れるための事前テストもできていませんでした。そのなかでも懸命に戦い抜き、3レースをすべて完走し、オーバーテイクを試みる積極性と能力を見せてくれました。だからこそ、いつもの最高の体調を取り戻したときにどんな戦いを見せてくれるのかが楽しみです」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team

R・ガードナー選手(10位/10位)

「望んでいた結果にはなりませんでしたが、評価できるところもありました。スーパーポール・レースは絶好のスタートでしたが、他のライダーと絡んでポジションを下げてしまいました。ペースは素晴らしかったのですが、トップ9にはわずかに届かなかったため10番グリッドからスタートすることになりました。決して理想的な位置ではありませんでしたが、そのなかでも力強く、安定したスピードをキープできました。今後も改善を目指してプッシュし続け、弾みをつけて次のモストに臨みたいと思っています。モストは以前、良い走りができたコースです」

D・エガター選手(13位/19位)

「全体的にタフな一日でした。スーパーポール・レースでは全力でトップ9を目指しましたが、ペース自体は悪くなかったにもかかわらず13位に終わってしまいました。レース2も序盤は順調で、いい位置につけてバトルを展開していましたが、残念ながら転倒してその後のチャンスを失ってしまいました。再スタート後のペースはとても良かったと思っています。さらに改善を目指してハードワークを続け、早く上位争いに復帰したいです」

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