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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.03 4月11-13日 オランダ

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク世界選手権 第3戦オランダ
■開催地:オランダ/アッセン(4.542km)

WorldSBK レース1
■開催日:2025年4月12日(土)
■周回数:21周 (95,382km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:31度
■路面温度:27度
■PP:S. ローズ(Ducati/1分32秒596)
■FL:N・ブレガ(Ducati/1分33秒581)

WorldSBK スーパーポールレース
■開催日:2025年4月13日(日)
■周回数:10周(45,420km)
■コースコンディション:ウエット
■気温:15度
■路面温度:16度
■PP:S. ローズ(Ducati/1分32秒596)
■FL:T・ラズガットリオグル(BMW/1分39秒441)

REPORT

WorldSBK 4月12日(土)

ロカテッリ選手がレース1で2位獲得

アッセンTTサーキットで開催された第3戦オランダ大会のレース1でPata Maxus Yamaha WorldSBK Official TeamのA・ロカテッリが2位を獲得した。
2週間前の第2戦ポルトガル大会では3位を獲得して今季初の表彰台に上ったロカテッリ選手。今回も勢いをそのままに、2日目午前中のフリープラクティス第3セッションでトップタイムを記録し、スーパーポールではフロントローにコンマ1秒差と迫る6番手につけた。さらにその後、セッション中にレーシングライン上でスロー走行をした2台がそれぞれ3グリッド・ダウンのペナルティを課されたため、ロカテッリ選手は4番グリッドからレースをスタートすることとなった。
ロカテッリはグリッド2列目から絶好のスタート。第1コーナーに2番手で進入し、第3コーナーでは果敢に仕掛けて自信を見せつけ、一時、トップに躍り出た。
その後も好調ぶりを維持して7ラップにわたり2番手をキープ。8ラップ目ではかつてのチームメイト、T・ラズガットリオグルに先行を許したものの、12ラップ目で抜き返すと終盤に向けて後続との差を拡大していった。そして最後まで安定したペースで走り切り、今季2度目となる表彰台を獲得。この活躍によりシリーズポイントを76に伸ばし、ランキング3位タイに浮上した。
欠場が続くJ・レイに代わり出場したJ・オハローランはセッションごとにR1への理解を深め、着実に前進している。同マシンで4回目となるレースでさらに貴重な20ラップを経験し、16位でチェッカーを受けた。

エガター選手7位、ガードナー8位

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのD・エガターとR・ガードナーはレース1で強さを見せ、それぞれ7位と8位を獲得してチームに貴重なポイントをもたらした。

フリープラクティス第3セッションではガードナー1分33秒645の好タイムを記録して5番手。一方のエガターは1分34秒442で13番手に留まった。スーパーポールではガードナー選手が勢いをそのままに、1分33秒169に更新して8番手。エガター選手は7番手に約コンマ1秒差で11番手となった。

レース1のスタートでは2台とも出遅れ、ガードナーが10番手、エガターが12番手に後退。しかしここから素早く本来のリズムを取り戻すと安定したペースを守って走行を続け、ハードバトルにも加わりながら着実にポジションを挽回していった。終盤ではともに5位争いを展開したが、最終的にはエガターが7位、ガードナーが8位でフィニッシュした。

WorldSBK 4月13日(日)

ロカテッリ選手がレース2で初優勝!

Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official TeamのA・ロカテッリがレース2でWorldSBK初優勝を成し遂げた。

ロカテッリは午前中にウエット・コンディションで行われたスーパーポール・レースで4位を獲得し、レース2をグリッド2列目からスタート。最初の数ラップではGYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのR・ガードナーやT・ラズガットリオグル(BMW)と何度も順位を入れ替えながら上位争いを展開し、8ラップ目にはついにトップに浮上した。3ラップ後にはN・ブレガ(ドゥカティ)に先行を許したものの、スピードと正確性を維持して追跡を続け、同時に3位以下との差を拡大していった。そして残り2ラップでブレガ選手がトラブルのためリタイアすると再びトップに立ち、その後は危なげなく走り切って自身初となるWorldSBKの優勝を成し遂げた。

一方のオハローランはスーパーポール・レースが15位、レース2を21位で走り切り、ヤマハの開発プログラムに貴重なデータを提供するとともに1ラップごとにR1のフィーリングを向上させていった。

ロカテッリはA・バウティスタ(ドゥカティ)に21ポイント差をつけてランキング3位に浮上。2位のラズガットリオグルをわずか8ポイント差で追っている。

ガードナー選手が3位で表彰台を獲得

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのR・ガードナーがレース2で3位を獲得した。午前中のウォームアップ・セッションはウエット・コンディションとなり、データ収集のための貴重な機会となった。ほぼ同様のコンディションで行われたスーパーポール・レースでガードナーは7位獲得と健闘。その一方で、チームメイトのD・エガターはインターミディエートのタイヤを選択してファステストラップを記録したが、路面が乾くのが予想以上に遅く効果を発揮できないまま17位に留まった。

レース2では頭上に雨雲が広がるものの路面はドライ・コンディション。ガードナーはグリッド3列目から絶好のスタートを切り、一気に2番手まで浮上した。序盤で何度か抜き差しを繰り返したあと、8ラップ目以降はA・ロカテッリやN・ブレガ、A・バウティスタらとトップ集団を形成しながら4番手をキープ。残り2ラップでトップ走行中のブレガ選手がリタイアし、ガードナー選手は3番手を守ってゴールした。エガター選手もドライ・コンディションで果敢な走りを見せ、15番グリッドから着実に挽回して10位を獲得した。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

COMMENT

WorldSBK 4月12日(土)
Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official Team

A・ロカテッリ選手(2位)

「昨日のフリープラクティスで良いポジションを獲得して自信が持てました。今日の午前中のセッションで小さな変更を行うと、それがうまくいってまた一歩、前進することができました。スーパーポールではフロントロー獲得を狙っていたので少し悔しい気持ちもありましたが、セカンドローも悪くはありません。好スタートを決めて順調に序盤を走行し、トプラック(ラズガットリオグル)に抜かれたときには彼がフロントに問題を抱えていることがわかり、そのあと抜き返すことができました。マシンのフィーリングはとても素晴らしく、自信も高まっているので、この調子でいけば明日も良い戦いができると思います」

J・オハロラン選手(16位)

「スーパーポールのあと少し変更を行いましたが、期待通りの効果が得られませんでした。レースのかなり序盤からフロントグリップが低下し、マシンの向き替えがやりにくいような状態になってしまったため、その後は20ラップ分のデータを収集することに集中しました。明日に向けて改良できるところがあるかどうか、しっかり分析します。プラクティスではペースの面でも好感触を得られましたが、決勝ではうまくいきませんでした。あらゆる部分を確認し、改善を目指していきます」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team

D・エガター選手(7位)

「残念ながら、11番グリッドからのスタートは理想的とは言えません。レースはかなり困難になりました。スーパーポールでは激しい接戦のなかで、わずかコンマ1秒差で7番手を逃しました。それでも決勝用セッティングでのペースには自信を持っていたのですが、序盤の戦いが非常に厳しく、大きな集団に飲み込まれてなかなか抜け出すことができませんでした。リズムをつかんでからは前進し、終盤はバトルをエンジョイしてトップ5争いにも加わりました。全体的には良いレースだったと思いますが、自分たちのポテンシャルはわかっているので明日はもっと上を目指します」

R・ガードナー選手(8位)

「スーパーポールではグリッド好位置を目指して全力でプッシュしました。8番手の3列目は完璧とは言えませんが、戦うチャンスは与えられたと思いました。でもスタートで出遅れてしまったため、ポジション挽回のためにハードワークが必要になりました。オーバーテイクが非常に難しい状況のなかで懸命にプッシュし続けましたが、序盤で頑張り過ぎたせいで終盤はグリップに苦しみ、トップ5争いもかなり厳しい状態でした。あと2回チャンスが残っているので、自信を持って上位争いに挑みます」

WorldSBK 4月13日(日)
Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official Team

A・ロカテッリ選手(4位/優勝)

「長い時間がかかりましたが、ようやく優勝することができました。同時にPata Maxus Yamahaの初優勝も実現できたので今日は本当に素晴らしい日になりました! まるでその前兆であるかのように明るい太陽が輝き、すべてが完璧でした。昨日も2位と好調で、今朝の雨でも速さを維持して良いポジションを獲得することができました。とにかく非常にポジティブな展開で、この週末はすべてのことが本当にうまくいきました。今日はセッティングのかなり細かいところまで集中して取り組みました。予想どおり誰もが改良してきましたが、私たちも同様に十分に戦える力を蓄えていたので、好スタートを決めてハード・プッシュし、表彰台争いに加わることができました。そして最後までプッシュし続けてついに勝利をつかみました。ニコロ(ブレガ)のトラブルという、私にとっての幸運もありました。でも私もこれまでに何度も、勝利を目前にしながら不運に見舞われたことがあったので理解できます。チームのみんなに、ヤマハの方々に、成功の裏でハードワークに取り組み支えてくださっている全員に、そして家族やファン、応援してくれるすべての人に心から感謝しています。でもシーズンはまだ始まったばかりですから、この好調を維持できるようこれからも頑張っていきます。今シーズンはここまでいい仕事ができていると思っています。自分たちのポテンシャルを信じ続けてもっともっと上を目指していきます」

J・オハローラン選手(15位/21位)

「またひとつレースが終わりました。アッセンをエンジョイし、Pata Maxus Yamahaの皆さんと過ごす時間を満喫しました。この間、チームに加えてくださったことをとても嬉しく思っています。多大なサポートをありがとうございました! 来週はル・マンへ移動し、EWC(世界耐久選手権)でYARTの一員としての"本業"に戻ります。楽しみにしています。今日はロカの優勝と多くの表彰台を見ることができて最高の気分です。彼の走りは本当に素晴らしく、今後も活躍が続くと確信しています。彼とチームのみなさんの成功を心から祝福します」

P・デニング(チーム代表)

「アンドレア・ロカテッリはもちろん、Pata Maxus Yamahaおよびプロジェクトに関わる全員にとって、今日は本当に素晴らしい一日になりました。今シーズンのアンドレアは自信に満ち、レーステクニックにおいても大きな進歩を遂げています。そしてここアッセンでも最高の走りを見せてくれました。長い間、待ち望んだ初優勝がようやくかないました。過去にはバッドラックもありました。今日は少しの運に恵まれましたが、すべては彼がスピードと安定性によって優位に立ち、ポジションを確立していたからこその結果です。ロカとチーム全員に祝福の気持ちを伝えます。また2大会にわたりサポートしてくれたジェイソン(オハローラン)にも感謝しています。難しい仕事でしたが、常にベストを尽くし、さまざまな技術的なフィードバックを通じて私たちを助けてくれました。次回のクレモナはロカのホーム・ラウンドです。ジョナサン(レイ)が戻って来て、Pata Maxus Yamahaの2台によるトップ争いへの第一歩を踏み出せるよう期待しています」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team

R・ガードナー選手(7位/3位)

「とてもほっとしました!スーパーポール・レースはウエット・コンディションでも悪くない走りができましたが、やはり最後の数ラップは苦しい状況でした。それでもなんとか7位でゴールし、レース2のグリッドで好位置を確保することができました。レース2ではスタートがうまくいって序盤はバトルを展開しました。そして最後まで上位を維持することができました。ニコロ(ブレガ)のリタイアという運もありましたが、それがなかったとしても、いい戦いができていましたし、昨日と比べて大きく進歩していました。次の大会でもこの勢いをキープできるよう頑張ります」

D・エガター選手(17位/10位)

「期待どおりの結果ではありませんが、良かったところは評価したいと思います。とくにレース2の10位は悪くない結果です。スーパーポール・レースでは路面の乾きが予想以上に遅かったため、残念ながらタイヤ・チョイスの戦略が失敗に終わりました。それによってレース2のグリッドが15番に下がってしまい、より厳しい戦いになったのです。懸命に挽回し、ペースも良かったのですが、リズムをつかむまでに少し時間がかかってしまったようです。これからもハードワークを続け、次回はもっと上を目指します。レミー(ガードナー)の表彰台を祝福します。チームにとっても素晴らしい結果になりました」

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