スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.12 9月26日 イタリア
RACE DATA
■大会名称:スーパーバイク世界選手権第12戦イタリア大会
■開催日:2010年9月26日(日)
■開催地:イタリア/イモラ(1周4.959km)
■天候:晴れ
■PP:T・サイクス(Kawasaki/2分7秒341)
■FL:L・ハスラム(Suzuki/1分48秒966)
REPORT
クラッチローが第2レースで3位表彰台
ヤマハ・ステリルガルダ・ワールドスーパーバイク・チームのC・クラッチローが、第2レースで3位を獲得。スタートで出遅れて13位まで後退したクラッチローだが、その後は激しい追い上げで順位を挽回。残り6ラップでM・ビアッジをとらえて4位に浮上し、18ラップ目の最終シケインでT・サイクスをパスしてそのままチェッカーを受け、3位表彰台を獲得した。トップとの差は3.9秒。
一方、クラッチローのチームメイトのJ・トーズランドは、転倒リタイアに終わっている。好スタートを切って8台をパスしたが、激しいプッシュが裏目に出て3ラップ目に転倒。再スタートはならなかった。また第1レースはマシンの不具合によりリタイア。グリッド17位から好スタートを切り、そのままペースを上げて3ラップ目までに10台をパス。7ラップ目にはもう1台抜いて6位に上がっていたが、コーナー立ち上がりで問題が発生してリタイアを余儀なくされた。
クラッチローの第1レースは10位。グリッド12位からスタートしたあとふたつ下げて14位となったが、懸命の挽回で7ラップまでに7位に浮上。その後も順調に走行を続けてひとつ上げ、さらに12ラップ目の第1コーナー進入でスメルツをとらえて5位に浮上した。ところがその次のラップでコースアウトを喫し、コースに戻ったときには10位まで順位を下げていた。残りの周回ではチャンピオンシップ・リーダーのM・ビアッジとバトルを展開し、これを抑えて10位を守り切った。
次回のフランス大会が今シーズンの最終戦となる。シリーズポイントではクラッチローが合計239ポイントでランキング5位につけており、35ポイント差で4位のC・チェカを追っている。一方のトーズランドは合計187ポイントでランキング7位。6位に芳賀紀行との差は51ポイント。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・チェカ | ESP | Ducati | 38'27.631 |
2 | L・ランジー | ITA | Ducati | 0'01.171 |
3 | 芳賀紀行 | JPN | Ducati | 0'01.472 |
4 | J・スメルツ | CZE | Ducati | 0'06.691 |
5 | L・ハスラム | GBR | Suzuki | 0'09.584 |
6 | T・サイクス | GBR | Kawasaki | 0'10.979 |
7 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | 0'15.023 |
8 | S・バイルン | GBR | Ducati | 0'15.913 |
9 | S・ギュントーリ | FRA | Suzuki | 0'17.025 |
10 | C・クラッチロー | GBR | Yamaha | 0'20.795 |
11 | M・ビアッジ | ITA | Aprilia | 0'21.243 |
12 | R・チャウス | ESP | BMW | 0'25.860 |
13 | L・スカッサ | ITA | Ducati | 0'31.551 |
14 | M・ネオキルシュナー | GER | Honda | 0'31.689 |
15 | T・コルサー | AUS | BMW | 0'44.349 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・チェカ | ESP | Ducati | 38'24.452 |
2 | 芳賀紀行 | JPN | Ducati | 0'02.129 |
3 | C・クラッチロー | GBR | Yamaha | 0'03.926 |
4 | T・サイクス | GBR | Kawasaki | 0'05.762 |
5 | M・ビアッジ | ITA | Aprilia | 0'07.025 |
6 | S・バイルン | GBR | Ducati | 0'12.147 |
7 | L・ランジー | ITA | Ducati | 0'14.212 |
8 | S・ギュントーリ | FRA | Suzuki | 0'18.029 |
9 | R・チャウス | ESP | BMW | 0'18.249 |
10 | L・スカッサ | ITA | Ducati | 0'19.446 |
11 | T・コルサー | AUS | BMW | 0'23.674 |
12 | M・ネオキルシュナー | GER | Honda | 0'34.804 |
13 | F・サンディ | ITA | Aprilia | 0'53.540 |
14 | F・ライ | ITA | Honda | 1'03.102 |
15 | M・バイオッコ | ITA | Kawasaki | 1'07.185 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | M・ビアッジ | Aprilia | 413 |
2 | L・ハスラム | Suzuki | 350 |
3 | J・リー | Honda | 288 |
4 | C・チェカ | Ducati | 274 |
5 | C・クラッチロー | Yamaha | 239 |
6 | 芳賀紀行 | Ducati | 238 |
7 | J・トーズランド | Yamaha | 187 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Aprilia | 425 |
2 | Ducati | 392 |
3 | Suzuki | 379 |
4 | Yamaha | 307 |
5 | Honda | 305 |
6 | BMW | 201 |
7 | Kawasaki | 101 |
COMMENT
C・クラッチロー選手談(10位/3位)
「最終的には満足することができたよ。第1レースが終了した時点ではとてもがっかりだったんだけれどね...。第1レースも表彰台を狙えるペースで走っていて、前のライダーをどんどん追い詰めていっていたのに自分のミスで順位を下げてしまった。でも第2レースはうまくいったよ。スタートで遅れてしまって、芳賀、カルロス・チェカ、そして僕の3人が後方から追い上げていく形になったんだ。これはおもしろかった。ヤマハが強いマシンを作ってくれたおかげでいい走りができて、レースの終盤で何度も好タイムが出たのも良かった。僕らの実力を証明することができたと思うよ!」
J・トーズランド選手談(DNF/DNF)
「朝のウォームアップが順調だったので、自信を持って決勝に臨むことができた。ヤマハが夜を徹してがんばってくれたおかげで、とてもいい感じで走ることができたんだ。それで第1レースから表彰台を狙って言ったんだけれど、不運にもマシンに不具合が出てしまった。第2レースも序盤から懸命にプッシュして、もう一度表彰台を目標に順位を上げていったが、結果を見れば、どうやら今日は運に見放されていたようだ。次のマニクールはいつもツイてる場所なので、優勝を目指してがんばるよ」
M・メレガリ、ヤマハ・ステリルガルダ・ワールドスーパーバイク・チーム監督談
「いつもと違うレースウイークになった。昨日のスーパーポールが雨に見舞われたために、決勝のグリッドが後ろのほうになってしまった。そのなかでも第2レースでカルが表彰台を獲得できたのは幸運だったと思う。彼は素晴らしい走りと激しいプッシュを見せてくれた。スタートはあまり良くなかったが、ハスラムのエンジン不良によって集団がばらける形になったことも功を奏して、カルは順調にトップとの差を詰めていくことができた。そしてついには表彰台を獲得した。これ以上ないほどのすばらしい走りだった。良いことも悪いことも入り混じる複雑な気持ちでここを離れるが、次のマニクールでは、もっと良い仕事ができるよう期待している」
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