スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.09 7月11日 チェコ
RACE DATA
■大会名称:スーパーバイク世界選手権第9戦チェコ大会
■開催日:2010年7月11日(日)
■開催地:チェコ/ブルノ(1周5.403km)
■レース距離:108.06km(20周)×2
■天候:晴れ
■PP:C・クラッチロー(Yamaha/1分58秒018)
■FL:C・クラッチロー(1分59秒291)
REPORT
C・クラッチロー、第1レースで3位表彰台
ヤマハ・ステリルガルダ・ワールドスーパーバイク・チームのC・クラッチローが、第1レースで3位表彰台を獲得する活躍を見せた。好スタートを切ったクラッチローは2ラップ目、優勝候補のM・ビアッジ(アプリリア)をパスして2位に浮上。さらにトップのJ・リー(ホンダ)を追っていく。しかし数ラップ後にはグリップが落ち始めてペースが上がらない。こうした厳しい状況のなか、懸命に2位をキープして周回を重ね、終盤をむかえたが、残り4ラップでビアッジに逆転されて3位となった。トップとの差は4秒。また3ラップ目に記録した1分59秒964はファステストラップとなった。
チームメイトのJ・トーズランドは予選10位から7位まで挽回したあと、前方の芳賀紀行を追っていった。クラッチロー同様、グリップの低下に悩まされながらも、芳賀との距離を縮めていったが、あとコンマ1秒が詰めきれずに7位でゴールした。
第2レースでクラッチローは、リアタイヤに問題を抱えて7位まで後退。その後、転倒のリスクを避けて一旦ピットに戻り、タイヤ交換を行って復帰した。復帰後は好調で、1分59秒291のファステストラップを記録。ポジションもいくつか挽回したが、14位に留まった。トーズランドはグリッド上で電子制御システムに問題が発生し、第1コーナーを最後尾で通過。しかし2周目には12台を抜いて10位に上がり、さらに4位まで挽回してチェッカーを受けた。パスしたマシンは合計18台。
シリーズポイントではトーズランドが合計160ポイントでランキング6位に浮上。クラッチローは合計138ポイントで9位をキープした。次回は8月初旬、ふたりのホームレースとなるシルバーストーン。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | J・リー | GBR | Honda | 40'16.037 |
2 | M・ビアッジ | ITA | Aprilia | 0'02.518 |
3 | C・クラッチロー | GBR | Yamaha | 0'04.071 |
4 | S・ギュントーリ | FRA | Suzuki | 0'07.160 |
5 | R・チャウス | ESP | BMW | 0'08.602 |
6 | 芳賀紀行 | JPN | Ducati | 0'11.379 |
7 | J・トーズランド | GBR | Yamaha | 0'11.513 |
8 | L・ハスラム | GBR | Suzuki | 0'16.487 |
9 | C・チェカ | ESP | Ducati | 0'20.829 |
10 | L・ランジー | ITA | Ducati | 0'25.164 |
11 | T・サイクス | GBR | Kawasaki | 0'32.602 |
12 | S・バイルン | GBR | Ducati | 0'36.748 |
13 | B・パークス | AUS | Kawasaki | 0'39.183 |
14 | R・L・ヘイデン | USA | Kawasaki | 0'59.889 |
15 | M・バイオッコ | ITA | Kawasaki | 1'05.329 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | M・ビアッジ | ITA | Aprilia | 40'12.236 |
2 | J・リー | GBR | Honda | 0'04.627 |
3 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | 0'13.600 |
4 | J・トーズランド | GBR | Yamaha | 0'16.372 |
5 | 芳賀紀行 | JPN | Ducati | 0'17.530 |
6 | C・チェカ | ESP | Ducati | 0'21.704 |
7 | S・ギュントーリ | FRA | Suzuki | 0'23.769 |
8 | L・キャミア | GBR | Aprilia | 0'25.875 |
9 | S・バイルン | GBR | Ducati | 0'30.374 |
10 | L・ハスラム | GBR | Suzuki | 0'34.002 |
11 | L・ランジー | ITA | Ducati | 0'34.691 |
12 | B・パークス | AUS | Kawasaki | 0'49.270 |
13 | R・L・ヘイデン | USA | Kawasaki | 1'03.258 |
14 | C・クラッチロー | GBR | Yamaha | 1'08.324 |
15 | M・バイオッコ | ITA | Kawasaki | 1'14.256 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | M・ビアッジ | Aprilia | 352 |
2 | L・ハスラム | Suzuki | 284 |
3 | J・リー | Honda | 203 |
4 | C・チェカ | Ducati | 189 |
5 | 芳賀紀行 | Ducati | 172 |
6 | J・トーズランド | Yamaha | 160 |
7 | T・コルサー | BMW | 149 |
8 | M・ファブリツィオ | Ducati | 147 |
9 | C・クラッチロー | Yamaha | 138 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Aprilia | 358 |
2 | Suzuki | 305 |
3 | Ducati | 276 |
4 | Honda | 214 |
5 | Yamaha | 206 |
6 | BMW | 163 |
COMMENT
C・クラッチロー選手談(3位/14位)
「正直なところ、とても悔しい。今回は勝てると思っていたからね...。第1レースも予定通りというわけにはいかなくて、リアグリップに問題が出てしまった。それで第2レースはタイヤを替えて臨み、これできっとうまくいくと思っていたんだ。ところが実際には12ラップ走ったところで危うく転倒しそうになってしまったのでピットインを決意した。不思議なことに、そのタイヤは12ラップも走った後でも新品のような感じに見えたんだ。タイヤ交換で臨んだ残りの8ラップは、タイヤもパーフェクトで、またもファステストラップを記録。上位陣に追いつけなかったのは悔しいけれど、これがレースというもの。次のシルバーストーンで雪辱を果たすよ」
J・トーズランド選手談(7位/4位)
「第1レースは電子制御系に不具合があって、コーナー立ち上がりのスピードが思うように出てこなかった。以前にも使ったことのあるシステムなので、どうしてこんなことになってしまったのか、よくわからないんだ。そのなかで7位になれたのは自分でも驚きだよ。第2レースではグリッド上でこの問題が出てしまって、なかなかスタートできずに最後尾になってしまった。このあとの数週間を惨めな気持ちで過ごすつもりなどなかったので、それはもう懸命に走ったよ。マシンのほうも好調を取り戻してくれて、次のラップで12台をパス。さらに前を追い続けて、ついに4位まで上がることができたんだ」
M・メレガリ、ヤマハ・ステリルガルダ・ワールドスーパーバイク・チーム監督談
「今回はいいところと悪いところが激しかった。スピードもペースも、好成績獲得に十分なものを持っていたのに、自分たちではどうすることもできない問題によって実現できなかった。第1レースで、カルは昨日までのようなハイスピードは出せなかったが、そのなかでも表彰台を獲得したのは良かったと思う。第2レースではジェームスが、スタートで最後尾まで落ちてしまい、そのあとの素晴らしい挽回で4位を獲得。一方のカルは、リアタイヤに問題が出て、ピットインを余儀なくされた。でもそのあとは、彼がやはり最速のライダーであることを証明することができた」
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