スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.07 5月31日 アメリカ
RACE DATA
■大会名称:スーパーバイク世界選手権第7戦アメリカ大会
■開催日:2010年5月31日(月)
■開催地:アメリカ/ソルトレイクシティ(1周4.905km)
■レース距離:103.047km(21周)×2
■天候:晴れ
■気温:20℃
■PP:C・チェカ(ドゥカティ/1分47.081)
■FL:C・チェカ(ドゥカティ/1分48.045)
REPORT
クラッチローが第2レースで3位表彰台獲得
アメリカはソルトレーク・シティーのミラー・モータースポーツパークで行われた第7戦で、ヤマハ・ステリルガルダ・ワールドスーパーバイク・チームのC・クラッチローが、ヤマハYZF-R1のスピードとパワーを生かして3位表彰台を獲得した。
予選グリッド3位のクラッチローは、スタートで出遅れて6位まで後退。その後少しずつ挽回して再び順位を上げ、最終的にはT・コルサー(BMW)を捉えて3位に返り咲くと、そのままチェッカーを受けた。第1レースでは、スタートで7位まで後退したあと6位のJ・リー(ホンダ)を追っていき、3周目、そのテールにつけたところでリーが転倒。クラッチローはこれを避けきれずにコースアウトを余儀なくされ、大きく順位を下げることとなってしまった。13位でコースに復帰した時点で前車との間には大きな差があったが、懸命に挽回を図り、2台をパスして11位でレースを終えた。クラッチローは出場ライダー中最速の311km/hを記録し、見事な追い上げを見せた。
一方、チームメイトのJ・トーズランドは、初めてのコースで健闘。第1レースでは、予選14位から着実にポジションを上げ、4ラップ目には7位に浮上した。さらに6位のライダーを追っていったが、レース終盤になってタイヤのグリップ感が急激に低下したためペースを上げることができず、9位まで後退してチェッカーを受けた。第2レースも14位の位置からスタートで6位まで浮上。しかし残り6周の際、コーナー進入で速度を上げ過ぎてしまい、転倒リタイアとなった。第1レースのクラッチロー同様、第2レースではトーズランドが、308.4km/hのトップスピードを記録してYZF-R1の速さをアピールした。
シリーズポイントでは、クラッチローが合計107ポイントでランキング9位に浮上。8位のL・カミエとの差はわずか8ポイント。一方のトーズランドは合計132ポイント。前回までのランキング5位からひとつ下げて6位となった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | M・ビアッジ | ITA | Aprilia | 38'20.442 |
2 | L・ハスラム | GBR | Suzuki | 0'04.931 |
3 | 芳賀紀行 | JPN | Ducati | 0'06.432 |
4 | L・キャミア | GBR | Aprilia | 0'08.576 |
5 | T・コルサー | AUS | BMW | 0'11.150 |
6 | S・バイルン | GBR | Ducati | 0'11.243 |
7 | L・スカッサ | ITA | Ducati | 0'12.432 |
8 | S・ギュントーリ | FRA | Suzuki | 0'15.145 |
9 | J・トーズランド | GBR | Yamaha | 0'16.091 |
10 | R・チャウス | ESP | BMW | 0'16.502 |
11 | C・クラッチロー | GBR | Yamaha | 0'18.719 |
12 | M・ネオキルシュナー | GER | Honda | 0'24.285 |
13 | T・サイクス | GBR | Kawasaki | 0'36.479 |
14 | J・リー | GBR | Honda | 0'39.700 |
15 | C・バーミューレン | AUS | Kawasaki | 0'41.253 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | M・ビアッジ | ITA | Aprilia | 38'17.842 |
2 | L・キャミア | GBR | Aprilia | 0'05.899 |
3 | C・クラッチロー | GBR | Yamaha | 0'07.363 |
4 | 芳賀紀行 | JPN | Ducati | 0'08.842 |
5 | T・コルサー | AUS | BMW | 0'09.473 |
6 | S・ギュントーリ | FRA | Suzuki | 0'12.293 |
7 | S・バイルン | GBR | Ducati | 0'12.483 |
8 | J・リー | GBR | Honda | 0'15.959 |
9 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | 0'18.897 |
10 | L・スカッサ | ITA | Ducati | 0'20.372 |
11 | R・チャウス | ESP | BMW | 0'26.823 |
12 | M・ネオキルシュナー | GER | Honda | 0'30.344 |
13 | C・バーミューレン | AUS | Kawasaki | 0'33.337 |
14 | T・サイクス | GBR | Kawasaki | 0'38.772 |
15 | B・パークス | AUS | Honda | 0'44.994 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | M・ビアッジ | Aprilia | 257 |
2 | L・ハスラム | Suzuki | 242 |
3 | J・リー | Honda | 151 |
4 | C・チェカ | Ducati | 141 |
5 | 芳賀紀行 | Ducati | 135 |
6 | J・トーズランド | Yamaha | 132 |
7 | T・コルサー | BMW | 127 |
8 | L・キャミア | Aprilia | 115 |
9 | C・クラッチロー | Yamaha | 107 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Aprilia | 263 |
2 | Suzuki | 252 |
3 | Ducati | 214 |
4 | Honda | 162 |
5 | Yamaha | 158 |
6 | BMW | 130 |
7 | Kawasaki | 45 |
COMMENT
C・クラッチロー選手(11位/3位)
「調子は良かったから、本当なら第1レースも第2レースと同じような展開になっているはずだったんだ。ところが運悪くジョニー(リー)のクラッシュに巻き込まれてしまい、順位を落としてしまった。でもいずれにしても今回は、カルロス・チェカやマックス・ビアッジのペースにはついて行かれなかった。彼らは本当に素晴らしかったよ。僕も全力を尽くして、ベストの仕事をしたつもり。すべてはヤマハのみんなの努力のおかげ」
J・トーズランド選手談(9位/DNF)
「悔しい結果になってしまった。昨日まではとても好調で、とくに初日のプラクティス・セッションで好タイムが出た時には大きな励みになったし自信を持つことができたんだ。ただスーパーポールは期待通りにはいかなかったから、グリッドはあまり良くなかったけれどね...。それでも決勝では好スタートしてポジション・アップ。でもそのあとにグリップが落ちてきてペースが上がらなくなってしまったんだ。第2レースはリズムをつかむまでに少し時間がかかったけれど、ペースが上がってきてからはコーナー立ち上がりが速くなって、その勢いのまま次のコーナーに進入したらフロントが切れ込んでしまったんだ...。順調だっただけに悔しい。チームのみんなの努力に報いることができなくて申し訳ない気持ちでいっぱいだよ」
M・メレガリ、ヤマハ・ステリルガルダ・ワールドスーパーバイク・チーム監督談
「カルは2レースともよく頑張ったと思っている。ただ不運にも、第1レースでは悪いときに悪い場所にいてしまったということなんだ。リーの転倒を避けるために順位を下げてしまったが、最後まで頑張ってしっかりポイントを獲ってくれた。第2レースは実力を出し切って表彰台を獲得し、これまでのチームの努力に応えてくれた。ジェームスの転倒は非常に残念。第1レースでは良い走りを見せてくれた」
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