スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.04 4月25日 オランダ
RACE DATA
■大会名称:スーパーバイク世界選手権第4戦オランダ大会
■開催日:2010年4月25日(日)
■開催地:オランダ/アッセン(1周4.542km)
■レース距離:99.924km(22周)×2
■天候:晴れ ■観客:78,000人
■PP:J・リー (ホンダ/1分34秒944)
■FL:C・チェカ(ドゥカティ/1分36秒413)
REPORT
トーズランドが両レースで表彰台
ヤマハ・ステリルガルダ・ワールドスーパーバイク・チームのJ・トーズランドが、両レースで表彰台を獲得。この活躍によってランキング争いでも、一気に5位まで浮上した。
第1レースのトーズランドは、グリッド10位から素早くポジションを上げていき、レース中盤までに8人をパスして2番手に浮上。さらに終盤、残り3ラップになって一時はトップのJ・リー(ホンダ)をとらえたが、次のストレートエンドで抜き返され、そのまま2位でチェッカーを受けた。チームメイトのC・クラッチローは、好スタートから6番手で第1コーナーに入ったあと、集団に押し出されるかたちとなり、13位に後退。しかしそこからハイペースで挽回し、8位まで上げてゴールした。
第2レースもトーズランドが激しいチャージを見せ、7ラップまでに5位に浮上。その後しばらくはハスラム(スズキ)、リー、コルサー(BMW)、キャミア(アプリリア)によるトップ争いについていき、やがてその中に加わって3番手まで追い上げる。その後も激しいバトルのなかで何度か順位を入れ替えたが、最終的には3位を守りきり、表彰台を獲得した。一方のクラッチローは、リア・サスペンションに不具合がありレース序盤でリタイアした。
シリーズポイントでは、トーズランドが86ポイントでランキング5位。クラッチローは49ポイントでランキング10位を守っており、9位のM・ファブリツィオとの差はわずか4ポイントとなっている。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | J・リー | GBR | Honda | 35'38.483 |
2 | J・トーズランド | GBR | Yamaha | 0'01.106 |
3 | L・キャミア | GBR | Aprilia | 0'01.249 |
4 | C・チェカ | ESP | Ducati | 0'01.548 |
5 | T・コルサー | AUS | BMW | 0'02.738 |
6 | M・ビアッジ | ITA | Aprilia | 0'02.813 |
7 | J・スメルツ | CZE | Ducati | 0'06.296 |
8 | C・クラッチロー | GBR | Yamaha | 0'12.022 |
9 | S・バイルン | GBR | Ducati | 0'12.146 |
10 | 芳賀紀行 | JPN | Ducati | 0'19.753 |
11 | L・ハスラム | GBR | Suzuki | 0'22.204 |
12 | T・サイクス | GBR | Kawasaki | 0'22.282 |
13 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | 0'22.780 |
14 | S・ギュントーリ | FRA | Suzuki | 0'23.364 |
15 | L・スカッサ | ITA | Ducati | 0'37.097 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | J・リー | GBR | Honda | 35'43.137 |
2 | L・ハスラム | GBR | Suzuki | 0'01.942 |
3 | J・トーズランド | GBR | Yamaha | 0'03.928 |
4 | M・ビアッジ | ITA | Aprilia | 0'04.067 |
5 | T・コルサー | AUS | BMW | 0'04.176 |
6 | C・チェカ | ESP | Ducati | 0'04.525 |
7 | J・スメルツ | CZE | Ducati | 0'04.682 |
8 | S・バイルン | GBR | Ducati | 0'07.698 |
9 | M・ネオキルシュナー | GER | Honda | 0'09.903 |
10 | R・チャウス | ESP | BMW | 0'11.465 |
11 | L・スカッサ | ITA | Ducati | 0'15.489 |
12 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | 0'23.604 |
13 | S・ギュントーリ | FRA | Suzuki | 0'29.085 |
14 | C・バーミューレン | AUS | Kawasaki | 0'35.401 |
15 | M・バイオック | ITA | Kawasaki | 0'44.330 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | L・ハスラム | Suzuki | 148 |
2 | M・ビアッジ | Aprilia | 128 |
3 | J・リー | Honda | 110 |
4 | C・チェカ | Ducati | 103 |
5 | J・トーズランド | Yamaha | 86 |
6 | 芳賀紀行 | Ducati | 85 |
7 | T・コルサー | BMW | 68 |
8 | S・ギュントーリ | Suzuki | 55 |
9 | M・ファブリツィオ | Ducati | 53 |
10 | C・クラッチロー | Yamaha | 49 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Suzuki | 148 |
2 | Aprilia | 134 |
3 | Ducati | 130 |
4 | Honda | 111 |
5 | Yamaha | 93 |
6 | BMW | 69 |
7 | Kawasaki | 19 |
COMMENT
J・トーズランド選手談(2位/3位)
「金曜日、土曜日は非常に苦しい状況だったが、今日はそれを克服して、このようないい走りができた。今回もメカニックたちが素晴らしい仕事をしてくれたおかげだよ。とくに今朝のウォームアップでは、リアに新しいリンケージシステムを試してみたけれど、それがどうやら上手くいったようだ。予選10番手から、決勝では2位と3位を獲得できたのだから、僕にとって、そしてチームにとっても最高の結果と言っていいと思う。昨日までが長い戦いだっただけに喜びもひとしおだよ。第1戦と第2戦は全くいいところがなくて、本当に苦しかった。ようやくここまで来ることができて、上位を走ることができたからとてもいい気分。家族や友人、そして支えてくれたすべての人に感謝」
C・クラッチロー選手談(8位/リタイア)
「とても悔しい結果になった。速さは十分にあったので、両レースとも上位グループで戦うことができたはずなんだけれど...。第1レースはスタート良く飛び出したが、第1コーナーで集団に押し出されて遅れてしまった。それでも懸命に挽回して、中盤は誰よりも速いペースで走ることができたんだ。第2レースは、今度こそ、という気持ちで臨んでいただけに悔しい結果になった。でも技術的な問題は、僕にはどうしようもないこと...」
M・メレガリ、ヤマハ・ステリルガルダ・ワールドスーパーバイク・チーム監督談
「昨日までの2日間が非常に厳しい状況だけに、今日の結果はとても良かったと思う。これまで様々なトライをしてきてが、それがようやく実を結んだというわけだ。ジェームスもまた、今日のレースにすべてを賭けてくれた。その一方でカルのほうは残念な結果になった。彼も上位で戦う力が十分にあったが、とくに第2レースのマシントラブルは我々としても悔しいことだった。原因はまだわかっていないが、これからしっかり分析していかなければならない。電子制御システム関係が大幅に前進し、シャシーまわりも良くなってきたことがジェームスの活躍につながったと考えている。非常に競争力の高いマシンに仕上がってきているが、我々としてはこれからも、さらに次のレベルを目指して戦い続けていく。そのためにも来週にはミサノでテストを行う予定。チームのみんなに、そして懸命に頑張ってくれたふたりのライダーに感謝する」
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