スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.09 6月28日 イギリス
RACE DATA
■大会名称:2009スーパーバイク世界選手権第9戦イギリス大会
■開催日:2009年6月28日(日)
■開催地:ドニントンパーク(1周4.023km)
■PP:B・スピース(ヤマハ/1分29秒846)
■FL:B・スピース(1分30秒575)
REPORT
B・スピースが両レースで優勝!
ヤマハ・ワールドスーパーバイク・チームのB・スピースが両レースで優勝。第1レースは序盤からレースをリードし、M・ビアッジ(アプリリア)がこれに続いたが、スピースはビアッジの追撃を寄せつけず、そのままのオーダーでゴール。第2レースもスピースが序盤でトップに浮上。1周に1秒近く速いタイムで周回し、リードを7.4秒まで拡大してチェッカーを受けた。
チームメイトのT・サイクスは、そのホームレースの第2レースで5位を獲得。第1レースは、9ラップ目のヘアピン進入で強くブレーキをかけ過ぎてフロントから転倒、リタイヤとなった。第2レースでは好スタートを切り、フロントブレーキに問題を抱えながらも安定してハイペースをキープ。レース終盤には唯一、1分32秒台に届く最も速いタイムで走行した。他のライダーの転倒もあり5位まで順位を上げてチェッカーを受けた。
シリーズポイントではスピースは合計294ポイントでランキング2位。ランキングトップの芳賀が第2レースでノーポイントとなったため、その差は14ポイントまで縮まった。サイクスは第2レースで11ポイントを加算し、ランキング7位をキープ。6位のビアッジとの差は14ポイント。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | B・スピース | USA | Yamaha | 34'57.230 |
2 | M・ビアッジ | ITA | Aprilia | 0'07.156 |
3 | 芳賀紀行 | JPN | Ducati | 0'10.968 |
4 | L・ハスラム | GBR | Honda | 0'18.843 |
5 | S・バイルン | GBR | Ducati | 0'19.125 |
6 | 中野真矢 | JPN | Aprilia | 0'21.286 |
7 | J・リー | GBR | Honda | 0'23.644 |
8 | J・ホプキンス | USA | Honda | 0'32.849 |
9 | J・シュムルツ | CZE | Ducati | 0'32.904 |
10 | 清成龍一 | JPN | Honda | 0'33.192 |
11 | C・チェカ | ESP | Honda | 0'34.535 |
12 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | 0'35.093 |
13 | L・カミール | GBR | Yamaha | 0'35.441 |
14 | L・ランシ | ITA | Ducati | 0'39.034 |
15 | R・チャウス | ESP | BMW | 0'41.067 |
24 | D・チェカ | ESP | Yamaha | 1'12.255 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | B・スピース | USA | Yamaha | 35'14.788 |
2 | L・ハスラム | GBR | Honda | 0'06.622 |
3 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | 0'06.816 |
4 | S・バイルン | GBR | Ducati | 0'07.349 |
5 | T・サイクス | GBR | Yamaha | 0'08.145 |
6 | L・カミール | GBR | Yamaha | 0'13.463 |
7 | 清成龍一 | JPN | Honda | 0'15.751 |
8 | J・エリソン | GBR | Yamaha | 0'16.837 |
9 | R・チャウス | ESP | BMW | 0'22.891 |
10 | S・アンドリュース | GBR | Kawasaki | 0'30.347 |
11 | L・ランシ | ITA | Ducati | 0'30.622 |
12 | M・ラグリヴ | FRA | Honda | 0'31.562 |
13 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | 0'32.148 |
14 | B・パークス | AUS | Kawasaki | 0'32.607 |
15 | J・リー | GBR | Honda | 0'32.806 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 芳賀紀行 | Ducati | 308 |
2 | B・スピース | Yamaha | 294 |
3 | M・ファブリツィオ | Ducati | 257 |
4 | J・リー | Honda | 177 |
5 | L・ハスラム | Honda | 167 |
6 | M・ビアッジ | Aprilia | 155 |
7 | T・サイクス | Yamaha | 141 |
20 | L・カミール | Yamaha | 13 |
26 | J・エリソン | Yamaha | 8 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Ducati | 383 |
2 | Yamaha | 337 |
3 | Honda | 273 |
4 | Aprilia | 162 |
5 | Suzuki | 131 |
6 | BMW | 70 |
7 | Kawasaki | 47 |
COMMENT
B・スピース選手談(優勝/優勝)
「完璧なレースができた!ビアッジがずっと後ろについていたから厳しい戦いではあったけれど、僕のほうも終始ハイペースをキープしたから抑えきることができた。とくに最後の3周はきつくて、勝利を確実にするために全力で走ったんだ。芳賀選手のビッグクラッシュは知っていたよ。このような勝ち方は本意ではないけれど、ポイントを獲れるときには必ず取らなければならない。芳賀選手の早い回復を祈っているよ。
レース自体は悪くなかった。暑さのために路面がやや滑りやすかったので、セッティングを少し変更したらそれがうまくいったようだ。これはカミールのおかげ。彼のホームレースで表彰台に立てて、僕としてもとてもうれしい。ホームレースでの活躍は格別なものだということは、僕もよくわかっているからね。単独走行というのも楽じゃなくて、ミスをしないように常に気持ちを集中しなければならなかった。僕を支えてくれ、2台の素晴らしいマシンを与えてくれたヤマハのみんなに、いくら感謝してもしきれないよ」
T・サイクス選手談(DNF/5位)
「今朝のウォームアップでセッティングがばっちり決まり、第1レースには準備万端で臨んだ。そしてレース中はペースも良くて順調だったが、やはり3列目からのスタートというのがきつかったんだ。最終コーナーの進入で熱くなり過ぎてしまい、フロントが路面の凹凸に乗って転倒してしまった。今シーズン初めてのリタイヤになり、信じられないような気持ちだったけれど、その分も第2レースで頑張ろうと思ったんだ。ところがブレーキに問題があって思うような走りができなかった。表彰台を狙っていただけに悔しかったけれど、そのあとはポイント獲得に気持ちを切り替えることにした。その一方で良かったことは、今回、以前のトム・サイクスがちょっと戻ってきたような感じがしたんだ。プラクティス、予選、そして第2レースで安定して速さをキープできた。この調子を次のブルノまで持って行って、そこで好成績につなげたい」
M・メレガリ、チーム監督談
「私自身、そしてチームを代表して、芳賀選手の無事を祈る。そして少しでも早くサーキットに戻ってきてくれるように願っている。スピースは今回、スーパーポールに続いてダブルウインを成し遂げ、貴重なポイントを獲得。それによってポイント差を14にまで短縮することができた。両レースとも素晴らしい走りを見せてくれたし、それまでのすべてのセッションもまったくミスがなかった。またサイクスのほうも、マシンに対する信頼感を取り戻すことができたようで、このことは我々にとって非常に重要だ。結果的に5位に終わったが、表彰台まではわずかコンマ2、3秒だ。このあとイモラへ行って練習し、次のブルノに備える。今回もハードワークをこなし、成功に導いてくれたチームのみんなに感謝する」