スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.14 11月2日 ポルトガル
RACE DATA
■大会名称:スーパーバイク世界選手権第14戦ポルトガル大会
■開催日:2008年11月2日(日)
■開催地:ポルトガル/ポリティマオ(1周4.692km)
■レース距離:22周(103.224km)×2
■天候:晴れ
■PP:T・ベイリス(Ducati/1’58.548)
■FL:T・ベイリス(1'43.340)
REPORT
T・コルサーが第1レースで表彰台獲得
ヤマハ・モーター・イタリアWSBチームのT・コルサーが、第1レースで表彰台を獲得。第2レースは6位でゴールし、ランキング2位を決定した。ランキング2位争いはチームメイトの芳賀紀行との一騎討ちとなっていたが、芳賀は第1レースでリタイヤ、第2レースはジャンプスタートのペナルティーにより順位を下げることとなった。優勝は両レースともに、3度目のチャンピオンを獲得したT・ベイリス。
第1レース。コルサーはスタート直後からトップグループに加わり、序盤の混乱も果敢に乗り切った。しかし終盤になって2位のC・チェカに離され、3位でチェッカー。一方の芳賀も表彰台を目指して順調に走行していたが、16周目からペースが上がらなくなり、18周目にリタイヤした。
第2レースでもコルサーはたびたび上位グループに絡んでいったが、ランキング2位が確実になり、また大勢のワイルドカード出場ライダーが激しく攻めてくるなかで、確実な走りに切り替えて6位でゴールした。両レースともドライ・コンディションで行われたが、レースウイーク初日、2日目と降り続いた雨のために、ところどころ滑り易い場所も残っていた。
芳賀は第2レースも力強い走りを見せていたが、ペナルティーのために1度ピットに戻る間にポジションを下げた。その後14位まで挽回して2ポイントを獲得。この結果、コルサーに15ポイント届かずランキング3位となった。
チームYZFヤマハの中冨伸一は第1レースで13位。しかし第2レースは17位に終わった。ランキングは19位で、ヤマハ勢ではコルサー、芳賀に続く3番目。ヤマハGMT94のD・チェカとS・ジンバートは、シリーズポイントでともに12ポイントを獲得し、ランキングはそれぞれ28位と29位となった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 38'48.373 |
2 | C・チェカ | ESP | Honda | +0'2.207 |
3 | T・コルサー | AUS | Yamaha | +0'6.972 |
4 | J・リー | GBR | Honda | + 0'15.228 |
5 | F・ニエト | ESP | Suzuki | + 0'16.126 |
6 | G・ラビッラ | ESP | Honda | +0'18.152 |
7 | L・ハスラム | GBR | Honda | +0'18.939 |
8 | 清成龍一 | JPN | Honda | +0'20.942 |
9 | R・チャウス | ESP | Ducati | +0'32.018 |
10 | R・ラコーニ | FRA | Kawasaki | +0'32.871 |
11 | A・バドビニ | ITA | Kawasaki | +0'36.778 |
12 | R・ロルフォ | ITA | Honda | +0'36.848 |
13 | 中冨伸一 | JPN | Yamaha | +0'41.667 |
14 | K・ムゲリッチ | AUS | Honda | +0'41.806 |
15 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | +0'48.337 |
16 | S・ジンバート | FRA | Yamaha | +0'50.295 |
20 | D・チェカ | ESP | Yamaha | 1'7.007 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 38'26.125 |
2 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | + 0'3.638 |
3 | L・ハスラム | GBR | Honda | + 0'4.356 |
4 | M・ネオキルシュナー | GER | Suzuki | + 0'4.983 |
5 | F・ニエト | ESP | Suzuki | + 0'6.775 |
6 | T・コルサー | AUS | Yamaha | + 0'7.403 |
7 | C・チェカ | ESP | Honda | + 0'7.578 |
8 | G・ラビッラ | ESP | Honda | + 0'16.113 |
9 | C・クラッチロー | GBR | Honda | + 0'16.284 |
10 | R・ラコーニ | FRA | Kawasaki | + 0'16.446 |
11 | 清成龍一 | JPN | Honda | +0'21.633 |
12 | J・スメルツ | CZE | Ducati | + 0'22.098 |
13 | M・ビアッジ | ITA | Ducati | + 0'24.089 |
14 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | +0'24.117 |
15 | J・リー | GBR | Honda | + 0'31.003 |
17 | 中冨伸一 | JPN | Yamaha | +0'31.330 |
20 | S・ジンバート | FRA | Yamaha | +0'35.028 |
22 | D・チェカ | ESP | Yamaha | + 0'44.889 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・ベイリス | Ducati | 460 |
2 | T・コルサー | Yamaha | 342 |
3 | 芳賀紀行 | Yamaha | 327 |
4 | C・チェカ | Honda | 313 |
5 | M・ネオキルシュナー | Suzuki | 311 |
6 | F・ニエト | Suzuki | 256 |
19 | 中冨伸一 | Yamaha | 51 |
28 | D・チェカ | Yamaha | 12 |
29 | S・ジンバート | Yamaha | 12 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Ducati | 570 |
2 | Yamaha | 487 |
3 | Honda | 415 |
4 | Suzuki | 408 |
5 | Kawasaki | 94 |
COMMENT
T・コルサー選手談(3位/6位)
「第2レースでやるべきことは、紀行選手の近くでゴールすることだった。それだけを目指して走っていたんだ。だから彼が後退してしまったあとは、ただひたすらコンスタントに走りきること、転倒しないことが目標になった。ランキング2位を獲得するためにチーム一丸となって頑張ってきたのだから、ここで必要以上にリスクをおかす必要はないだろう。マシンは実は、第2レースよりも第1レースのときのほうが調子は良く、フロントのグリップがよかった。マシンに変更を加えた第2レースではでは、リアのグリップが低下してしまったので、僕自身の走り方を変えなければならなかった。
第2レースでは、表彰台を目指して転倒のリスクをおかすよりも、ランキング2位を確実にするほうが重要だった。2位は3位よりいいに決まっているからね。コースは起伏が激しく、また昨日までの雨の影響で路面が滑り易くなっているところもあったので、何度か怖い思いもさせられた」
芳賀紀行選手談(リタイヤ/14位)
「第2レースでジャンプスタートのペナルティーをとられた。僕は確かに少しだけ動いたが、シグナルが変わる前にもう一度、止めているんだけど。第1レースはマシンに問題が出てリタイヤしたが、第2レースの前にサスペンションのセッティングを少し変更し、またリアタイヤをひとつ硬めのものに替えて臨んでいた。それによってマシンの状態はいくらか良くなったが、依然としてチャターが残っていた。プラクティスの2日間が雨ばかりで、ドライでの走行がしっかりできなかったのが残念。この4年間、僕を支え続けてくれたすべてのヤマハ・スタッフにお礼を言いたい。彼らのためにも優勝したかったが、今日はこれで精一杯だった」
M・メレガリ、ヤマハ・モーター・イタリアWSBチーム監督談
「総合成績はまずまずといったところだが、チャンピオンシップでは、チームとして2位と3位を獲得できたことが非常に重要だ。今シーズンを振り返ってみれば、いいときもあったし、あまり良くないときもあった。でも我々は常に前向きだった。7回の優勝、たくさんの表彰台、しかも時には、ふたり揃って表彰台に登ったこともあった。そう考えれば、チームとしての成果は素晴らしいものがあった。支えてくれたみんなに、ヤマハに、スポンサーとファンのみなさんに、心から感謝している」
中冨伸一選手談(13位/17位)
「第1レースはリアのグリップ不足。第2レースはスタートで出遅れてしまったが、少しでも挽回しようと頑張った。WSBでの3年間を支えてくれたチームに感謝している」