スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.13 10月5日 フランス
RACE DATA
■大会名称:スーパーバイク世界選手権第13戦フランス大会
■開催日:2008年10月5日(日)
■開催地:マニクール(1周4.411km)
■天候:くもり■観客:78,000人
■PP:芳賀紀行(Yamaha/1分38秒444)
REPORT
第1レースで芳賀優勝、第2レースは芳賀/コルサーが2位・3位!
ヤマハ・モーター・イタリアWSBチームの芳賀紀行が、第13戦マニクールの第1レースで優勝、第2レースで2位と活躍。これによってランキングも上げて2位となった。チームメイトのT・コルサーは、第1レースは6位に終わったが、第2レースで3位表彰台を獲得。シリーズポイントでは芳賀から9ポイント差でランキング3位。
予選から好調で、スーパーポールを獲得していた芳賀。T・ベイリスも好スタートを切ったが、芳賀はこれを抑えてレースをリードし、そのままアドバンテージを拡大。最終的には2位以下に6秒もの大差をつけ圧倒的な勝利を飾った。2位にF・ニエト、3位にベイリスが入った。一方のコルサーは、前日のスーパーポールで転倒して予選12位からスタートし、6位まで順位を上げてチェッカーを受けた。
第2レース。芳賀はレースのほとんどをリードしていたが、終盤になってベイリスの追撃を抑えきれず2位。コルサーが3位で続いた。ベイリスは第1レース終了時点ですでにチャンピオンを決定しており、約1ヵ月後の最終戦では芳賀とコルサーがランキング2位をかけて戦うこととなる。第13戦終了時点の各選手のポイントは、ベイリスが410ポイント、芳賀が325ポイント、コルサーが316ポイントとなっている。
ヤマハGMT94のS・ジンバートは、ホームコースの第1レースで13位。第2レースはリタイヤした。チームメイトのD・チェカは第1レースでリタイヤ、第2レースは転倒し、ともにノーポイント。チームYZFヤマハの中冨伸一は第1レースで14位、2ポイントを獲得したが、第2レースはポイント圏外の16位だった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | 38'33.367 |
2 | F・ニエト | ESP | Suzuki | +0'6.223 |
3 | T・ベイリス | AUS | Ducati | +0'6.875 |
4 | M・ビアッジ | ITA | Ducati | +0'7.237 |
5 | M・ネオキルシュナー | GER | Suzuki | +0'8.925 |
6 | T・コルサー | AUS | Yamaha | +0'10.714 |
7 | C・チェカ | ESP | Honda | +0'16.176 |
8 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | +0'22.661 |
9 | K・ソフオグル | TUR | Honda | +0'27.224 |
10 | G・ラビッラ | ESP | Honda | +0'31.300 |
11 | R・ラコーニ | FRA | Kawasaki | +0'35.558 |
12 | K・ムゲリッチ | AUS | Honda | +0'35.774 |
13 | S・ジンバート | FRA | Yamaha | +0'36.078 |
14 | 中冨伸一 | JPN | Yamaha | +0'36.289 |
15 | C・ウォーカー | GBR | Honda | +0'40.472 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 38'33.579 |
2 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | +0'0.909 |
3 | T・コルサー | AUS | Yamaha | +0'2.966 |
4 | C・チェカ | ESP | Honda | +0'2.966 |
5 | R・チャウス | ESP | Ducati | +0'12.822 |
6 | M・ビアッジ | ITA | Ducati | 0'13.004 |
7 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | +0'18.876 |
8 | F・ニエト | ESP | Suzuki | +0'19.512 |
9 | M・ネオキルシュナー | GER | Suzuki | +0'19.627 |
10 | R・ロルフォ | ITA | Honda | +0'21.425 |
11 | L・ランジー | ITA | Ducati | +0'25.133 |
12 | G・ラビッラ | ESP | Honda | +0'30.538 |
13 | J・スメルツ | CZE | Ducati | +0'35.334 |
14 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | +0'38.453 |
15 | C・ウォーカー | GBR | Honda | +0'40.008 |
16 | 中冨伸一 | JPN | Yamaha | +0'40.802 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・ベイリス | Ducati | 410 |
2 | 芳賀紀行 | Yamaha | 325 |
3 | T・コルサー | Yamaha | 316 |
4 | M・ネオキルシュナー | Suzuki | 298 |
5 | C・チェカ | Honda | 284 |
6 | M・ビアッジ | Ducati | 235 |
19 | 中冨伸一 | Yamaha | 48 |
26 | D・チェカ | Yamaha | 12 |
27 | S・ジンバート | Yamaha | 12 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Ducati | 520 |
2 | Yamaha | 461 |
3 | Suzuki | 384 |
4 | Honda | 379 |
5 | Kawasaki | 82 |
COMMENT
芳賀紀行選手談(優勝/2位)
「今週は天気があまり良くなかったが、チームが良いマシンを準備してくれたので、ウイークを通じて好調をキープできた。第1レースは気持ちよくトップを走ることができて満足。同時にチャンピオン獲得を決定したトロイ・ベイリスには祝福を贈りたい。チームのみんなのハードワークと、大勢のファンのサポートにいつも感謝している。第2レースの最後の5ラップは思うようにスロットルを開けることができなくなってしまったが、そのときのベイリスとのバトルはとても良かった」
T・コルサー選手談(6位/3位)
「グリッド3列目からのスタートとなると、どうしても厳しい展開になってしまう。第2レースはスタートで飛び出して上位まで上がることができたが、そこでロルフォ、チェカとちょっとやり合うことになった。それから雨が降り出して、上位がペースを落とすのがわかったので、僕としては逆にここがチャンスだと思って攻めて行った。そのときはもう転倒さえ気にならない状態で、とにかく最大限の力を尽くしたんだ。
それで何人かを抜くことができたが、あるところでまたラップタイムが1分40秒台まで落ちてしまい、それ以上の追撃はならなかった。マシンはとても安定していたが、タイヤの右側のグリップが終わってしまっていたので、プッシュできなくなったんだ。また一度、下りでトロイに接触しそうになってしまい、危うくふたりとも転倒という場面があった。幸い十分な逃げ場があったので事なきを得た。第2レースはとても良かったと思う。次こそ優勝を狙っていきたい」
M・メレガリ、ヤマハ・モーター・イタリアWSBチーム監督談
「第1レースで優勝、第2レースももうちょっとというところだった。そして第2レースはふたりともとてもいいレースを展開した。最後の何周かはタイヤがだめになってきていたので、トロイを追い詰めることができなかった。ウイークを振り返ってみれば、スーパーポール、第1レース優勝、第2レースでふたつの表彰台と素晴らしい成果。これもチームのみんなの頑張りのおかげだ。次回は初めてのコースになるので誰にとってもチャレンジになるだろう」
中冨伸一選手談(14位/16位)
「第1レースは10ラップ以降、チャタリングが出てプッシュできなくなった。第2レースはセッティングを変更して臨んだが、やはり同じ問題が出てしまった。今日は厳しいレースだった」