スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.09 7月20日 チェコ
RACE DATA
■大会名称:スーパーバイク世界選手権第9戦チェコ大会
■開催日:2008年7月20日(日)
■開催地:ブルノ(1周5.403km)
■天候:晴れ■観客:63,000人
■気温:25度
■周回数:第1レース20周(108.060km)、第2レース20周(108.060km)
■PP:J・スメルツ(ドゥカティ/1分59秒125)
■FL:T・ベイリス(ドゥカティ/2分00秒298)
REPORT
コルサー第1レース2位で、ランキング3位に浮上
ヤマハ・モーター・イタリアWSBチームのT・コルサーは、第1レース2位、第2レース4位と健闘し、ランキングを4位から3位に上げた。チームメイトの芳賀紀行は第1レースで6位、第2レースはピットスタートから7位まで挽回した。
世界選手権スーパーバイク第500回という記念の大会でコルサーは、絶好調の走りを見せて第1レースは2位。第2レースで4位、13ポイント獲得により、ランキング3位浮上が決定した。2位のM・ネオキルシュナーまであと12ポイント、ランキングトップで、今回のダブル・ウイナーでもあるT・ベイリスまでは91ポイント差。両レースともにコルサーがレースをリードし、その後表彰台を争った一方、芳賀はグリッド3列目から厳しい展開を強いられた。
第1レース、コルサーは残り2、3ラップというところまで優勝争いを展開。しかしベイリスがトップに立つと、再び追いつくことが出来ず2位。芳賀は序盤の12位から6位まで順位を上げてゴールした。
第2レースではコルサーのリアタイヤがスピンして振動が発生。これによってふたつめの表彰台を逃すこととなってしまった。芳賀はサイティングラップでマシンに問題が見つかり、ピットレーンからのスタートとなったが、懸命の挽回で7位まで浮上した。
シリーズポイントでは、芳賀はトータル210ポイントでランキング5位をキープ。ランキング2位争いは4人のライダーが20ポイント以内の差で接近している。
チームYZFヤマハの中冨伸一は第1レースで12位獲得。ヤマハGMT94のD・チェカとS・ジンバートはともにリタイヤし、ジンバートはメディカル・センターで検査を受けることとなった。第2レースでは中冨が15位、チェカが16位、ジンバートは出場したものの再びリタイヤとなった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 40'22.724 |
2 | T・コルサー | AUS | Yamaha | +0'01.468 |
3 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | +0'03.272 |
4 | M・ビアッジ | ITA | Ducati | +0'03.475 |
5 | 清成龍一 | JPN | Honda | +0'03.791 |
6 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | +0'09.120 |
7 | M・ネオキルシュナー | GER | Suzuki | +0'09.358 |
8 | C・チェカ | ESP | Honda | +0'11.787 |
9 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | +0'17.228 |
10 | K・ソフオグル | TUR | Honda | +0'17.705 |
11 | K・ムゲリッチ | AUS | Honda | +0'22.347 |
12 | 中冨伸一 | JPN | Yamaha | +0'25.563 |
13 | N・カネパ | ITA | Ducati | +0'25.699 |
14 | F・ニエト | ESP | Suzuki | +0'34.064 |
15 | G・ラビッラ | ESP | Honda | +0'36.545 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 40'16.436 |
2 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | +0'00.928 |
3 | M・ビアッジ | ITA | Ducati | +0'01.259 |
4 | T・コルサー | AUS | Yamaha | +0'01.785 |
5 | M・ネオキルシュナー | GER | Suzuki | +0'03.942 |
6 | 清成龍一 | JPN | Honda | +0'07.910 |
7 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | +0'11.297 |
8 | F・ニエト | ESP | Suzuki | +0'11.375 |
9 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | +0'13.103 |
10 | K・ソフオグル | TUR | Honda | +0'18.978 |
11 | J・スメルツ | CZE | Ducati | +0'19.106 |
12 | R・ロルフォ | ITA | Honda | +0'20.556 |
13 | L・ランジー | ITA | Ducati | +0'21.775 |
14 | G・ラビッラ | ESP | Honda | +0'26.372 |
15 | 中冨伸一 | JPN | Yamaha | +0'26.922 |
16 | D・チェカ | ESP | Yamaha | +0'27.109 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・ベイリス | Ducati | 309 |
2 | M・ネオキルシュナー | Suzuki | 230 |
3 | T・コルサー | Yamaha | 218 |
4 | C・チェカ | Honda | 215 |
5 | 芳賀紀行 | Yamaha | 210 |
6 | F・ニエト | Suzuki | 161 |
19 | 中冨伸一 | Yamaha | 29 |
23 | D・チェカ | Yamaha | 7 |
24 | S・ジンバート | Yamaha | 7 |
27 | M・ベック | Yamaha | 1 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Ducati | 373 |
2 | Yamaha | 317 |
3 | Suzuki | 277 |
4 | Honda | 247 |
5 | Kawasaki | 64 |
COMMENT
T・コルサー選手談(2位/4位)
「第1レースは非常に満足。前半はマシンも絶好調だった。その後リアタイヤが消耗してくるとコンマ数秒ずつ遅れるようになってしまった。ベイリスに抜かれたとき、ついて行こうと頑張ったが、彼はコーナー立ち上がりでよくグリップしていた。それ以外のところは互角だったんだけれど...。全力で懸命について行こうとしたが、2位を失わないようにすることも重要だった。第2レースでは4ラップか5ラップ目から問題が出ていた。以前にもあったことだが、タイヤが滑ってしまって、その結果コースの至るところで振動するようになった。あとは、何とかポジションをキープして走りきるしかなかったんだ。後ろについてくるのが誰かを確認しながら、出来る限り頑張った。この問題さえなければ上位へ行けたはず。マシンも自分も好調だっただけに悔しい気持ちでいっぱいだ。ランキング3位へ上がれたことは良かったが、本当ならもっと上も狙えたのに...」
芳賀紀行選手談(6位/7位)
「第1レースはグリッドポジションが影響して厳しい展開になったが、終盤でネオキルシュナーを捉えることができたのは良かった。第2レースで発生した問題が何だったのか、はっきりわからないが、エンジンが正常に働いていなかったためマシンを交換することにしたんだ。セッティングを少し変更したら、それが好調で、どんどん抜いていくことができたので気分が良かった。このあとはシーズン終了まで、良い方向へと進んで行けることを願っている。そして少しでもランキングを上げていきたい」
M・メレガリ、ヤマハ・モーター・イタリアWSBチーム監督談
「今日のトロイは絶好調。表彰台も獲得し、ランキングでもひとつ上に上がることができた。第2レースは問題が出てしまったが、総合的に見てとても良い一日になったと言えるだろう。ノリのほうは何が悪かったのかまだはっきりしないので、工場でよく調べなければならないが、彼自身はピットレーンからのスタートで本当によく頑張ってくれた。ペースが速かったので大勢をパスすることができたのだ。普通にスタートできていれば上位を狙っていけただろう」
中冨伸一選手談(12位/15位)
「第1レースはとても良かったと思う。ブルノのコースは大好きで、レースをエンジョイすることができた。第2レースは厳しい展開になったが、やはり楽しくて、結果にも満足している」