スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.05 5月11日 イタリア
RACE DATA
■大会名称:2008スーパーバイク世界選手権第5戦イタリア大会
■開催日:2008年5月11日(日)
■開催地:モンツァ(1周5.792km)
■天候:晴れ■気温:22度
■周回数:18周(104.256km)×2
■PP:T・ベイリス(ドゥカティ/1分44秒931)
■FL:芳賀紀行(ヤマハ/1分45秒882)
REPORT
芳賀紀行が第2レースで優勝
ヤマハ・モーター・イタリアWSBチームの芳賀紀行が、チームのホームコースであるモンツァで大活躍。第1レースで2位を獲得したあと第2レースでは優勝を果たした。これでシリーズポイントではトータル112ポイントでランキング3位に浮上した。
第1レース。芳賀は序盤から果敢な攻めを見せて、2007年の自のラップレコードを塗り替える1分45秒882を記録しながらM・ネオキルシュナー、加賀山就臣、T・ベイリスらと首位争いを展開。ネオキルシュナーが優勝し、芳賀はこれに続く2番手でチェッカーを受けた。第2レースは好スタートを切り、3周目までにトップに浮上。その後はネオキルシュナー、清成龍一らと順位を入れ替えながら激しいトップ争いを展開。最終ラップのゴール直前で清成を抑え、0.009秒差で振り切り優勝を成し遂げた。
チームメイトのT・コルサーは両レースともに厳しい展開。第1レースは好スタートから徐々に後退して12位。第2レースは少し調子を取り戻していたが、第1シケインのブレーキングで他車と接触しそうになってはらみ、順位を下げることとなってしまった。最終的には8位でゴール。シリーズポイントは合計101で、ランキング6位。
チームYZFヤマハの中冨伸一は、第1レース13位、第2レース12位で今季最高の成績。ヤマハGMT94のS・ジンバートも第1レース15位、第2レース14位で両レースポイント獲得。M・ベックは19位、15位だった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | M・ネオキルシュナー | GER | Suzuki | 32'2.851 |
2 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | +0'0.058 |
3 | T・ベイリス | AUS | Ducati | +0'0.672 |
4 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | +0'0.771 |
5 | M・ビアッジ | ITA | Ducati | +0'3.869 |
6 | 清成龍一 | JPN | Honda | +0'5.995 |
7 | F・ニエト | ESP | Suzuki | +0'8.788 |
8 | C・チェカ | ESP | Honda | +0'9.374 |
9 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | +0'10.667 |
10 | J・スメルツ | CZE | Ducati | +0'10.771 |
11 | G・ラビッラ | ESP | Honda | +0'12.180 |
12 | T・コルサー | AUS | Yamaha | +0'14.719 |
13 | 中冨伸一 | JPN | Yamaha | +0'32.734 |
14 | L・ランジー | ITA | Ducati | +0'36.550 |
15 | S・ジンバート | FRA | Yamaha | +0'36.607 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | 32'7.576 |
2 | M・ネオキルシュナー | GER | Suzuki | +0'0.009 |
3 | 清成龍一 | JPN | Honda | +0'0.051 |
4 | F・ニエト | ESP | Suzuki | +0'4.489 |
5 | M・ファブリツィオ | ITA | Ducati | +0'10.272 |
6 | K・ムゲリッチ | AUS | Honda | +0'10.376 |
7 | R・チャウス | ESP | Ducati | +0'10.496 |
8 | T・コルサー | AUS | Yamaha | +0'12.498 |
9 | A・バドビーニ | ITA | Kawasaki | +0'19.429 |
10 | G・ラビッラ | ESP | Honda | +0'26.373 |
11 | L・ランジー | ITA | Ducati | +0'26.544 |
12 | 中冨伸一 | JPN | Yamaha | +0'26.895 |
13 | R・ホーランド | AUS | Honda | +0'27.761 |
14 | S・ジンバート | FRA | Yamaha | +0'29.661 |
15 | M・ベック | USA | Yamaha | +1'29.001 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・ベイリス | Ducati | 194 |
2 | C・チェカ | Honda | 116 |
3 | 芳賀紀行 | Yamaha | 112 |
4 | M・ネオキルシュナー | Suzuki | 111 |
5 | F・ニエト | Suzuki | 107 |
6 | T・コルサー | Yamaha | 101 |
20 | 中冨伸一 | Yamaha | 16 |
23 | S・ジンバート | Yamaha | 6 |
24 | D・チェカ | Yamaha | 5 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Ducati | 217 |
2 | Yamaha | 171 |
3 | Suzuki | 158 |
4 | Honda | 135 |
5 | Kawasaki | 44 |
COMMENT
芳賀紀行選手談(2位/優勝)
「第1レースから100%の力を出していこうとしていたが、フィーリングがあまり良くなかったんだ。それで第1レース後、みんなで話し合って、シャシーのセッティングとサスペンションを変更した。するとフィーリングがとても良くなって、どこでもプッシュしていけるようになった。第2レースの最後の2~3周は、とにかくトップをキープすることだけ考えていた。そして最終ラップ、最終コーナー進入でハードブレーキングをかけ、清成選手をパスすることができた。ピットのみんなが僕のために素晴らしい仕事をしてくれたおかげでここまで来ることができた。彼らに心から感謝している」
T・コルサー選手談(12位/8位)
「セッティングがうまく決まらず、期待しているような速さを引き出すことができなかった。セッティングのバランスが良くなくて、とくにコーナー進入のブレーキングが難しい。立ち上がりではタイヤがスピンスてしまって、うまく加速していかなかった。第2レースは少し改善されたが、やはりフィーリングはつかめなかった」
M・メレガリ、ヤマハ・モーター・イタリアWSBチーム監督談
「信じられないような、見事な優勝だった。マシンからたびたび煙が出ていたのが見えたけれど、それはフェンダーがタイヤに当たっていたからだったんだ。こちらではみんなで心配していたんだけれどね! 第2レースに向けてホイールベースを短くした。するとタイヤがこすれているように見えたけれど、それもほんの数回だけだった。今日の紀行は本当に素晴らしかった。そしてチームも彼の優勝のために全力で頑張ってくれた。トロイのほうは少し問題があって、決勝日まで解決することができなかった。モンツァでこのような活躍ができて非常にうれしい。チームを誇りに思っている」
中冨伸一選手談(13位/12位)
「マシンのセッティングを変更した。第1レースでは自分のミスで順位を落としてしまった。第2レースのスタートはうまくいったが、5周目くらいからリアのグリップが落ちてきた。今後は電子制御システムとサスペンション関連の煮詰めが課題だ」