スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.04 4月15日 スペイン
RACE DATA
■大会名称:2007スーパーバイク世界選手権第4戦スペイン大会
■開催日:2007年4月15日(日)
■開催地:バレンシア(1周4,005km)
■観客数:39,000人
■天候:曇り ■気温:17度
■周回数:23周(92,115km)×2
■PP:T・ベイリス(ドゥカティ/1分51秒982[ウエット])
■FL:芳賀紀行(ヤマハ/1分35秒746)
REPORT
芳賀が両レースで表彰台獲得!
ヤマハ・モーター・イタリア・WSB・チームの芳賀紀行が、両レースで表彰台に上り36ポイントを獲得した。予選中はマシンセットアップに苦労した芳賀だが、決勝は好調で第1レースで2位、第2レースはJ・トーズランド(ホンダ)と終始バトルを繰り広げて3位でチェッカーを受けた。チームメイトのT・コルサーは第1レースで4位を獲得している。
第1レース。コルサーが好スタートからレースをリード。ところが7周目くらいからグリップに問題が出ると、R・チャウス(ドゥカティ)、芳賀、T・ベイリス(ドゥカティ)に追い上げられて4台でトップ争いを展開することとなった。まもなく芳賀とチャウスがベイリスとコルサーをパス。芳賀はその後ファステストラップも記録する好調ぶりを見せてトップに立った。一方、ベイリスとコルサーの3位争いではベイリスが抜け出してトップ2台についていく格好となり、コルサーは単独4位に。レース終盤、トップ3台は何度も順位を入れ替えるバトルを展開し、最終的にはチャウス、芳賀、ベイリスの順でゴールした。
第2レースは芳賀がホールショットを奪いレースをリード。コルサーも好スタートを切って2位で続き、チャウス、トーズランドの順でトップグループを形成した。ところがコルサーはペースが上がらず、1周目の終わりまでにトーズランドとチャウスに抜かれて4位、さらに3周目の終わりまでにはベイリスにも先行され5位に後退することとなった。一方、トップ争いでは4周目にチャウスが芳賀を捉えてトップに浮上。その後の10ラップはチャウス、芳賀、トーズランドの3台が、コーナーごとに順位を入れ替える熾烈なバトルを展開。芳賀は19周目に再びトップに立ったが、残り2周となったところでミスをおかしトースランドの先行を許すこととなった。チーム・YZF・ヤマハの中冨伸一は、第1レースはタイヤトラブルのためリタイヤ。第2レースも16位に留まった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | R・チャウス | ESP | Ducati | 37'14.606 |
2 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | 0'1.997 |
3 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 0'6.330 |
4 | T・コルサー | AUS | Yamaha | 0'8.780 |
5 | J・トーズランド | GBR | Honda | 0'17.040 |
6 | L・ランジー | ITA | Ducati | 0'24.272 |
7 | M・ファブリツィオ | ITA | Honda | 0'25.822 |
8 | M・ビアッジ | ITA | Suzuki | 0'26.087 |
9 | J・ブルックス | AUS | Honda | 0'28.778 |
10 | R・ロルフォ | ITA | Honda | 0'32.754 |
11 | R・ラコーニ | FRA | Kawasaki | 0'37.084 |
12 | M・ネオキルシュナー | GER | Suzuki | 0'37.141 |
13 | G・ブッセイ | ITA | Honda | 0'37.563 |
14 | J・スメルツ | CZE | Ducati | 0'38.544 |
15 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | 0'53.049 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | J・トーズランド | GBR | Honda | 37'35.825 |
2 | M・ビアッジ | ITA | Suzuki | 0'0.287 |
3 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | 0'0.375 |
4 | R・チャウス | ESP | Ducati | 0'6.637 |
5 | L・ランジー | ITA | Ducati | 0'7.991 |
6 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 0'10.210 |
7 | J・ブルックス | AUS | Honda | 0'10.861 |
8 | R・ラコーニ | FRA | Kawasaki | 0'14.366 |
9 | T・コルサー | AUS | Yamaha | 0'15.511 |
10 | M・ネオキルシュナー | GER | Suzuki | 0'19.716 |
11 | M・ファブリツィオ | ITA | Honda | 0'25.287 |
12 | R・ロルフォ | ITA | Honda | 0'26.437 |
13 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | 0'34.992 |
14 | C・モラレス | ESP | Yamaha | 0'39.987 |
15 | G・ブッセイ | ITA | Honda | 0'42.445 |
16 | 中冨伸一 | JPN | Yamaha | 0'43.467 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | J・トーズランド | Honda | 151 |
2 | M・ビアッジ | Suzuki | 138 |
3 | 芳賀紀行 | Yamaha | 124 |
4 | T・コルサー | Yamaha | 101 |
5 | T・ベイリス | Ducati | 90 |
6 | L・ランジー | Ducati | 87 |
18 | 中冨伸一 | Yamaha | 12 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Honda | 160 |
2 | Suzuki | 138 |
3 | Yamaha | 134 |
4 | Ducati | 132 |
5 | Kawasaki | 53 |
COMMENT
芳賀紀行選手談(2位/3位)
「第2レースは好スタートを切ることができた。ホールショットを奪ってトップに立つことができたんだ。レース中はうまくペースをつかもうとした。誰かに抜かれたとしても気にならなかった。そしてライバルたちを観察していたんだ。ところが彼らのスピードは僕より速くなくて、だんだん落ちていった。トーズランドとバトルを展開したが、僕は同時に、最後の5ラップのためにリアタイヤを温存しようとしていた。最後の2周でトーズランドとトップ争いを展開しながら、最終コーナーで勝負に出ようと考えていたが、そこにビアッジがいるとは思ってもいなくて失敗に終わってしまった。今日は総合的には良い出来だったと思うけれども、完璧とまではいかなかった」
T・コルサー選手談(4位/9位)
「第1レースではマッピングの選択をミスしたためトップについていくことができなかった。でも第2レースではまた別の問題が出てしまったんだ。第1レースと同じタイヤを履いていたのに・・・。理由は今もわからない」
M・メレガリ、ヤマハ・モーター・イタリア・WSB・チーム監督談
「トロイのタイヤ・トラブルを除けば、今回は良い出来だったと思う。多くのポイントを加算し、とくにビアッジとの差を縮めることができたのは良かった。前回のドニントン、そして今回と我々は着実に力をつけている。ノリは第2レースで、23ラップ中14ラップをリードした。やる気も十分で、その結果として2つの表彰台を獲得できたことは素晴らしい。トロイのほうは第2レースでタイヤの問題が出てしまい非常に残念だ。リアタイヤがうまく機能せず、まったくグリップしなかったようだ。でも次のアッセンではまた上位を走ってくれると確信している。次回を楽しみにしている。好結果を期待している」
中冨伸一選手談(リタイヤ/16位)
「第1レースは全くいいところがなかった。タイヤチョイスのためにもっと多くの時間が必要なのだが、それができずミスチョイスした。第2レースも良い成績ではなかったが、少なくとも第1レースよりはいくらかまし。今は自分たちの課題がわかったので、次のアッセンに向けて頑張っていく。次こそもっと上を狙っていく」
M・ガルシア、チーム・YZF・ヤマハ監督談
「第1レースはタイヤのミスチョイスをしてしまった。コンパウンドが柔らかすぎたため、わずか5周で終わってしまったのだ。第2レースではいくらか良くなってタイムも上がったが、残念ながらポイント圏内に届かなかった。開幕前のテスト不足を今、実感している。次のアッセンでは好天を望むと同時に、中冨がウエット・コンディションに自信を持てるようになるといいと思う」