スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.01 2月24日 カタール
RACE DATA
■大会名称:2007スーパーバイク世界選手権第1戦カタール大会
■開催日:2007年2月24日(土)
■開催地:カタール/ロサイル(1周5.380km)
■周回数:18周(98.840km)×2
■コースコンディション:ドライ
■気温:26度
■PP:T・コルサー(ヤマハ/1分58秒402)
■FL:M・ビアッジ(スズキ/1分59秒194)
REPORT
第2レースでYZF-R1のT・コルサーが3位表彰台!
2007年シーズン開幕戦カタール大会の第2レースで、ヤマハモーター・イタリア・WSB・チームのT・コルサーが3位表彰台を獲得。チームメイトの芳賀紀行も4位と健闘し、新型YZF-R1のポテンシャルを見せた。
コルサーは予選でポールポジションを獲得。決勝の第1レースでは序盤からヤマハの2台が上位を占めて力を見せ付けたが、最後までトップの座を守りきることができなかった。トップ争いを展開したのはM・ビアッジ(スズキ)、J・トーズランド(ホンダ)、そしてコルサーと芳賀の4台。しかし6周目あたりからヤマハの2台が遅れ始めた。芳賀はタイヤを消耗してフロントエンドのグリップが低下、コルサーはリアタイヤのスピンでマシンが激しく振動する問題に見舞われていた。そうした状況の中でふたりとも懸命に走りきり、芳賀が8位、コルサーが9位でレースを終えた。
第2レースもトップ争いは同じ4台。コルサーと芳賀は11ラップまでこれに加わり、その後わずかに遅れながら3位と4位をキープして終盤を迎えた。コルサーはそのまま3位を獲得。芳賀はF・ニエト(カワサキ)の激しい追撃を受けたが、これを抑えきって4位に入った。
チーム・YZF・ヤマハの中冨伸一は第1レースで12位に入りポイント獲得。第2レースは17位に留まった。ビアッジとトーズランドが1位と2位を分け合ってランキングではトップタイ。ビアッジにとってはスーパーバイク・レース初参戦での優勝。コルサーと芳賀はそれぞれランキング4位と6位。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | M・ビアッジ | ITA | Suzuki | 36'10.115 |
2 | J・トーズランド | GBR | Honda | 0'1.483 |
3 | L・ランジー | ITA | Ducati | 0'13.906 |
4 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | 0'14.819 |
5 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 0'17.305 |
6 | M・ネオキルシュナー | GER | Suzuki | 0'24.931 |
7 | R・ロルフォ | ITA | Honda | 0'25.165 |
8 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | 0'27.320 |
9 | T・コルサー | AUS | Yamaha | 0'31.237 |
10 | R・チャウス | ESP | Ducati | 0'31.669 |
11 | S・マーティン | AUS | Honda | 0'42.355 |
12 | 中冨伸一 | JPN | Yamaha | 0'46.845 |
13 | A・ポリタ | ITA | Suzuki | 0'59.207 |
14 | J・スミス | CZE | Ducati | 1'0.296 |
15 | D・エリソン | GBR | Ducati | 1'21.043 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | J・トーズランド | GBR | Honda | 36'9.433 |
2 | M・ビアッジ | ITA | Suzuki | 0'0.738 |
3 | T・コルサー | AUS | Yamaha | 0'7.386 |
4 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | 0'14.984 |
5 | F・ニエト | ESP | Kawasaki | 0'15.033 |
6 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | 0'15.911 |
7 | L・ランジー | ITA | Ducati | 0'16.664 |
8 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 0'23.249 |
9 | R・チャウス | ESP | Ducati | 0'24.282 |
10 | M・ネオキルシュナー | GER | Suzuki | 0'33.480 |
11 | R・ラコーニ | FRA | Kawasaki | 0'34.004 |
12 | M・ファブリツィオ | ITA | Honda | 0'37.297 |
13 | J・ブルックス | AUS | Honda | 0'42.064 |
14 | K・ムゲリッチ | AUS | Honda | 0'42.359 |
15 | A・ポリタ | ITA | Suzuki | 0'46.206 |
17 | 中冨伸一 | JPN | Yamaha | 0'51.300 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | M・ビアッジ | Suzuki | 45 |
2 | J・トーズランド | Honda | 45 |
3 | L・ランジー | Ducati | 25 |
4 | T・コルサー | Yamaha | 23 |
5 | 加賀山就臣 | Suzuki | 23 |
6 | 芳賀紀行 | Yamaha | 21 |
14 | 中冨伸一 | Yamaha | 4 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Honda | 45 |
2 | Suzuki | 45 |
3 | Ducati | 25 |
4 | Yamaha | 24 |
5 | Kawasaki | 11 |
COMMENT
T・コルサー選手談(9位/3位)
「第1レースはかなり厳しかったが、第2レースはタイヤが安定していたのでジェームスとマックスに長くついていくことができた。タイヤは同じものを選択し、第1レースで起こった問題は考えないようにしていた。ストレートでスリップストリームに入ると調子よくついていくことができたが、少し離されてしまってからは、どうすることもできなくなった。それでも総合的に見れば好調なシーズンのスタートだと言えると思う。ヤマハでのはじめてのレースで、それに新しいマシンで表彰台を獲得できたのだから。とくにシャシーはすばらしくて非常に乗りやすかった。来週のフィリップアイランドでは、タイヤ選択とセッティングが上手くいけば、きっと好成績を実現できる」
芳賀紀行選手談(8位/4位)
「第1レースはわずか6周でタイヤがだめになってしまい、苦しい戦いになった。第2レースは少し変更を加えてリアタイヤを柔らかめのものにしたが、フロントはすでに最もハードなものを選んでいた。自分としてはベストを尽くした。来週に期待したい」
中冨伸一選手談(12位/17位)
「開幕戦でポイントを獲得できたことは良かった。ニューマシンについては今も勉強中で乗るたびに理解が深まっているので、シーズンが進むごとにもっと強くなっていけるだろう。第2レースは残念ながらポイント圏外に留まってしまった。来週はもっと多くポイントを獲れるよう頑張りたい」
M・メレガリ、ヤマハモーター・イタリア・WSB・チーム監督談
「昨日の予選がとても好調で喜んでいたが、同時に今日の決勝がそう簡単にはいかないこともわかっていた。今シーズンはニューマシンが導入されているし、とくに紀行に関しては、おそらく彼のライディングスタイルが影響してタイヤの耐久性に問題が出てしまった。でもこうした問題にぶつかったのは我々だけではなかったし、幸いどんな問題が起こっているかわかっていて、その対処方法も見つかっている。そうした意味では今日のこのレースから得たものはとても多かった。トロイは第1レースでのトラブルがなければ両レースで表彰台を実現していただろう」