スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.08 8月7日 イギリス
RACE DATA
■大会名称:2005スーパーバイク世界選手権第8戦イギリス大会
■開催日:2005年8月7日(日)
■開催地:イギリス/ブランスハッチ
■コース長:4197m
■レース距離:25周(104.925km)×2レース
■気温:22度■天候:晴れ
■観客:103,000人
■PP:T・コルサー(スズキ/1分26秒672)
■FL:芳賀紀行(ヤマハ/1分27秒272)
REPORT
芳賀が今季2度目の優勝!
25周で行われた両レースは、ともにヤマハ・モーター・イタリアの芳賀紀行とポイントリーダーのT・コルサー(スズキ)による一騎討ち。第1レースはコルサーがコンマ2秒差で優勝。第2レースは最終ラップでコルサーがコースアウトし、芳賀が真っ先にチェッカーを受けた。芳賀にとっては今季2度目の優勝となった。
ヤマハYZF-R1に慣れ積極的な走りを見せた芳賀は、そのライディングスタイルで観客を魅了させた。フロント・サスペンションを効果的に使い、コーナー深くまで進入してハードブレーキをかけるものだ。第1レースはコルサーが最終コーナーでトップを奪い優勝。第2レースも序盤からふたりが何度か接触するなど同様に激しい戦い。何度も順位を入れ替えながら迎えた最終ラップ、コルサーが最後に仕掛けようとしたところでコースアウト。この間に芳賀がトップでチェッカーを受けた。 チームメイトのA・ピットは芳賀のとなりの2列目からスタート。好スタートから3位争いを展開したが、第1レースは7位、第2レースはひとつ上げて6位となった。
ヤマハ・モーター・フランスの阿部典史とS・ジンバートは、ともに苦しい戦い。阿部は好スタートを切るものの、コースに慣れていないこともあり、第1レースは11位、第2レースは転倒リタイヤとなった。ジンバートは第2レースで14位。 芳賀は今回トータル45ポイントを加算してランキング5位に浮上。4位の加賀山就臣(スズキ)にわずか5ポイント差と迫っている。ピットはランキング9位となっている。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・コルサー | AUS | Suzuki | 36'45.074 |
2 | 芳賀 紀行 | JPN | Yamaha | 0.186 |
3 | R・ラコーニ | FRA | Ducati | 1.976 |
4 | C・バーミューレン | AUS | Honda | 4.590 |
5 | C・ウォーカー | GBR | Kawasaki | 5.746 |
6 | K・ムゲリッチ | AUS | Honda | 8.428 |
7 | A・ピット | AUS | Yamaha | 8.598 |
8 | L・ランジー | ITA | Ducati | 15.628 |
9 | 加賀山 就臣 | JPN | Suzuki | 15.671 |
10 | M・ネオキルシュナー | GBR | Honda | 28.250 |
11 | 阿部 典史 | JPN | Yamaha | 32.470 |
12 | B・ボストロム | USA | Honda | 32.500 |
13 | D・ホッブス | GBR | Yamaha | 32.683 |
14 | P・リーバ | ESP | Kawasaki | 32.885 |
15 | S・マーティン | AUS | Petronas | 35.171 |
16 | S・ジンバート | FRA | Yamaha | 35.272 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 芳賀 紀行 | JPN | Yamaha | 36'39.815 |
2 | T・コルサー | AUS | Suzuki | 2.686 |
3 | C・バーミューレン | AUS | Honda | 8.062 |
4 | C・ウォーカー | GBR | Kawasaki | 12.053 |
5 | R・ラコーニ | FRA | Ducati | 13.044 |
6 | A・ピット | AUS | Yamaha | 13.184 |
7 | J・トーズランド | GBR | Ducati | 14.215 |
8 | L・ランジー | ITA | Ducati | 21.026 |
9 | 加賀山 就臣 | JPN | Suzuki | 21.175 |
10 | B・ボストロム | USA | Honda | 21.257 |
11 | M・ネオキルシュナー | GER | Honda | 29.315 |
12 | P・リーバ | ESP | Kawasaki | 30.591 |
13 | P・キリ | ITA | Honda | 34.619 |
14 | S・ジンバート | FRA | Yamaha | 39.732 |
15 | D・ホッブス | GBR | Yamaha | 39.879 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・コルサー | Suzuki | 344 |
2 | C・バーミューレン | Honda | 234 |
3 | R・ラコーニ | Ducati | 214 |
4 | 加賀山 就臣 | Suzuki | 172 |
5 | 芳賀 紀行 | Yamaha | 167 |
6 | J・トーズランド | Ducati | 161 |
9 | A・ピット | Yamaha | 95 |
10 | 阿部 典史 | Yamaha | 88 |
17 | S・ジンバート | Yamaha | 28 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Suzuki | 353 |
2 | Ducati | 257 |
3 | Honda | 250 |
4 | Yamaha | 208 |
5 | Kawasaki | 143 |
6 | Petronas | 18 |
COMMENT
芳賀紀行選手談(2位/優勝)
「トロイといいレースができた。第2レースはほとんど最初から最後までリードすることができた。序盤のうちに逃げておきたいと思っていたがうまくいかなかったので、終盤になってからクレイジーなハードブレーキングを使ったんだ。でも、それでも差は広がらなかったんだ。トロイには不運だったが彼がミスをおかしたので、僕はヘルメットのなかでにんまり!チーム、オーリンス、ピレリに感謝。素晴らしいバイクを作ってくれたからね。このあとは日本でつかの間の休みを楽しむよ」
A・ピット選手談(7位/6位)
「この週末は初めからいい感じでコースをエンジョイできた。ミザノ、ブルノと不調が続いたので、コンスタントに上位を走れた今回は良かったと思う。でも、これからはもっと安定性を高めていかなければならない。紀行とほぼ同等のラップタイムで走ることができたのは良かったが、彼は決勝でも終始ペースをキープできた。次のアッセンは良い思い出もあるので楽しみにしている」
阿部典史選手談(11位/リタイヤ)
「このコースはとても難しかった。今年は初めてのサーキットがたくさんあって、僕はもともと、初めてのところはあまりうまくいかないんだ。決勝ではプラクティスのときよりもラップタイムが上がったが、上位に届くにはまだ不十分。また第2レースではマーティンが外へふくらんだのでインに寄ったら、また戻ってきて一緒に転倒してしまった」
S・ジンバート選手談(16位/14位)
「第2レースはグリップが良くなってリアのトラクションが上がったので好タイムが出た。少しだけどポイントを取れて良かったが、セッティングを詰めるまでに長い時間がかかってしまったのは反省点」
M・メレガリ、ヤマハ・モーター・イタリア・チーム監督談
「マシンの調子が上がってきている。今週中にもまた新しいものをテストする予定になっていて、実はそのうちのいくつかは今回のために用意したものだったが、届くのが少し遅すぎた。アンドリューの顔にスマイルが戻ってきたのは、良かったと思う。走りはアグレッシブでミスもなかった。紀行のほうは、第1レースのあとで次は勝ちたいと言ってきた。コルサーに勝つためにはセットアップを変える必要があったので、ファイナルドライブのレシオとフロントのスプリングを変更した。決して小さな変更ではないが、ノリはいつも変化を求め、そしてたいていの場合、正しい選択ができるのだ」
M・ガルシア、ヤマハ・モーター・フランス・チーム監督談
「セバスチャンは去年に比べて1秒速くなっているのだが、ライバルたちも同じようにタイムを上げていた。脚の痛みがまだ消えていなかったこともあり、思うように結果に結びつかなかった。またノリックが転倒リタイヤとなったことは残念だった」