スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.07 7月17日 チェコ
RACE DATA
■大会名称:2005スーパーバイク世界選手権第7戦チェコ大会
■開催日:2005年7月17日(日)
■開催地:チェコ/ブルノ・サーキット
■コース長:5403m
■レース距離:20周(108.06km)×2レース
■気温:30度■天候:晴れ
■観客:31,000人
■PP:T・コルサー(2分02秒694/スズキ)
■FL:芳賀 紀行(2分03秒747/ヤマハ)
REPORT
芳賀紀行&YZF-R1今季初優勝!
ヤマハ・モーター・イタリアの芳賀紀行が第2レースで今季初優勝を飾った。グリッド16位からスタートした芳賀は果敢に順位を上げ、7周目にはT・コルサー(スズキ)をパスしてトップに浮上。その後も順調な走りで着実にリードを広げると、最終的には2位以下に3秒以上の差をつけて真っ先にチェッカーを受けた。
これはヤマハにとって、同シリーズ2000年9月のアッセン大会以来5年ぶりの勝利である。なお、芳賀は第1レースでは7位だった。 芳賀のチームメイトのA・ピットはフロントエンドのグリップに悩んで第1レースは10位。第2レースはクラッチに不具合がありリタイヤした。
ヤマハ・モーター・フランスの阿部典史は、第2レースで今季自己最高の4位を獲得。ラスト2周まで3位を走行していたが、C・バーミューレン(ホンダ)にパスされ4位となった。第1レースでは9位。またチームメイトのS・ジンバートはイギリス大会での怪我の影響もあり19位/17位に留まった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・コルサー | AUS | Suzuki | 41’42.829 |
2 | J・トーズランド | GBR | Ducati | 6.592 |
3 | R・ラコーニ | FRA | Ducati | 7.477 |
4 | C・ウォーカー | GBR | Kawasaki | 9.060 |
5 | P・キリ | ITA | Honda | 9.183 |
6 | L・ランジー | ITA | Ducati | 10.778 |
7 | 芳賀 紀行 | JPN | Yamaha | 13.760 |
8 | C・バーミューレン | AUS | Honda | 15.069 |
9 | 阿部 典史 | JPN | Yamaha | 16.320 |
10 | A・ピット | AUS | Yamaha | 19.676 |
11 | 加賀山 就臣 | JPN | Suzuki | 21.822 |
12 | F・ニエト | ESP | Ducati | 24.782 |
13 | K・ムゲリッチ | AUS | Honda | 25.830 |
14 | M・ネオキルシュナー | GER | Honda | 27.486 |
15 | D・チェカ | ESP | Yamaha | 31.003 |
16 | J・カルドソ | ESP | Yamaha | 32.625 |
19 | S・ジンバート | FRA | Yamaha | 50.526 |
21 | G・ヴィジエッロ | ITA | Yamaha | 57.136 |
22 | L・アルフォンシ | ITA | Yamaha | 57.196 |
23 | M・プライア | POR | Yamaha | 1’24.067 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 芳賀 紀行 | JPN | Yamaha | 41'43.525 |
2 | T・コルサー | AUS | Suzuki | 3.233 |
3 | C・バーミューレン | AUS | Honda | 11.012 |
4 | 阿部 典史 | JPN | Yamaha | 12.268 |
5 | P・キリ | ITA | Honda | 12.361 |
6 | L・ランジー | ITA | Ducati | 13.511 |
7 | R・ラコーニ | FRA | Ducati | 14.141 |
8 | J・トーズランド | GBR | Ducati | 16.439 |
9 | K・ムゲリッチ | AUS | Honda | 16.820 |
10 | C・ウォーカー | GBR | Kawasaki | 19.737 |
11 | 加賀山 就臣 | JPN | Suzuki | 24.777 |
12 | F・ニエト | ESP | Ducati | 25.244 |
13 | I・クレメンティ | ITA | Ducati | 26.700 |
14 | D・チェカ | ESP | Yamaha | 28.119 |
15 | G・ブッセイ | ITA | Kawasaki | 42.082 |
17 | S.ジンバート | FRA | Yamaha | 48.776 |
20 | L・アルフォンシ | ITA | Yamaha | 56.694 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・コルサー | Suzuki | 299 |
2 | C・バーミューレン | Honda | 205 |
3 | R・ラコーニ | Ducati | 187 |
4 | 加賀山 就臣 | Suzuki | 158 |
5 | J・トーズランド | Ducati | 152 |
6 | 芳賀 紀行 | Yamaha | 122 |
9 | 阿部 典史 | Yamaha | 83 |
10 | A・ピット | Yamaha | 76 |
17 | S・ジンバート | Yamaha | 26 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Suzuki | 308 |
2 | Ducati | 230 |
3 | Honda | 221 |
4 | Yamaha | 163 |
5 | Kawasaki | 119 |
6 | Petronas | 17 |
COMMENT
芳賀紀行選手談(7位/優勝)
「優勝できて非常に嬉しい。1周目にバーミューレンと接触した時ブレーキレバーが上を向いてしまって...。叩いて直したので時間がかかってしまったけど、そのあとのラップタイムはけっこう良かったんだ。これまでずっとエンジンのパワー不足を訴えてきたが、いよいよ次のブランズハッチでは新しいエンジンがもらえそうだ。去年はあそこで両レース優勝しているので、今年もとても楽しみ」
A・ピット選手談(10位/リタイヤ)
「第2レースではミサノと同じ問題が発生した。クラッチが滑ってしまって前へ進まず、コーナー進入で稼いでも立ち上がりで遅れてしまうんだ。またフロントエンドのグリップ不足もあり厳しい戦いだった」
阿部典史選手談(9位/4位)
「第2レースではトラクション向上のために重心をより後方へ移し、フロントタイヤを硬めのものに変更した。これが功を奏してとても走りやすくなり、表彰台を目指して順調に走っていた。でも終盤はフロントタイヤを消耗してしまい、ラスト5周は攻めの走りができなくなってしまったんだ」
S・ジンバート選手談(19位/17位)
「第2レースでブレーキがうまく機能しなくなった。気づくとハンドルバー上のアジャスターがブレーキパワーを弱めてしまっていたんだ。仕方なくマシンを止めて調整したら1秒も速くなったよ」
M・メレガリ、ヤマハ・モーター・イタリア・チーム監督談
「紀行がどうしてここまで出来たのか、本人に聞いてみないとわからないよ。おそらく気温の変化がひとつの要因だろうが、マシンに関しては第1レースと第2レースとで何も変わっていないんだ。いずれにしても我々全員がこの優勝に感動していて、今晩はイタリアへ戻って喜びをかみしめるよ」
M・ガルシア、ヤマハ・モーター・フランスのチーム監督談
「タイヤを消耗したあともラップタイムを維持することが我々の目標。阿部は第2レースでこれを実現し、もう少しで表彰台に届いたところだったが。結果は4位に終わったがポテンシャルを証明することができたと思う」