スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.02 4月3日 オーストラリア
RACE DATA
■大会名称:スーパーバイク世界選手権第2戦オーストラリア大会
■開催日:2005年4月3日(日)
■開催地:フィリップアイランド(1周4.448km)
■周回数:22周(97.856km)×2
■気温:30度
■FL:T・コルサー(スズキ/1分34秒917秒135)
REPORT
ピットが第1レースで5位!
ヤマハ・モーター・イタリアのA・ピットが第1レースでヤマハ勢最上位の5位に入賞した。強風のため第1レースはライダーにとって厳しいコンディションとなり、さらに第2レースも途中レース中断。ドライとウエットの2パートに分けて行われるというレースとなった。
ヤマハ・モーター・フランスの阿部典史は第1レースをピットに続く6位で、また第2レースを8位で終了し、ヤマハライダーで最多得点を記録した。チームメイトのS・ジンバートは第1レース11位。第2レースでは転倒したライダーを避けるためにコースアウトした際に電子系のコネクターが緩み、リタイヤした。 ヤマハ・モーター・イタリアの芳賀紀行は、第1レースでは上位を走る力走を見せた。
予選では19位と振るわなかった芳賀は、1周目を終えるまでに4位まで浮上。その後も4位から8位のグループでバトルを展開したが、電子系のトラブルにより11ラップを周回しただけでリタイヤ。第2レースではピットと同じ場所で転倒。無得点でレースを終えることになった。
レースは、T・コルサー(スズキ)がチームメイトの加賀山就臣(スズキ)を抑えて両レースを制した。阿部は33ポイントでランキング6位。ピットが31ポイントで7位、芳賀は16ポイントで11位、ジンバートは11ポイントで14位につけている。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・コルサー | AUS | Suzuki | 35' 15.199 |
2 | 加賀山 就臣 | JPN | Suzuki | 8.279 |
3 | C・バーミュレン | AUS | Honda | 12.551 |
4 | M・ヌーキルシュナー | GER | Honda | 12.761 |
5 | A・ピット | AUS | Yamaha | 13.204 |
6 | 阿部 典史 | JPN | Yamaha | 15.116 |
7 | R・ラコーニ | FRA | Ducati | 17.195 |
8 | K・ムジェリッジ | AUS | Honda | 33.821 |
9 | C・ウォーカー | GBR | Kawasaki | 34.010 |
10 | G・ブセイ | ITA | Kawasaki | 42.594 |
11 | S・ジンバート | FRA | Yamaha | 42.851 |
12 | L・ランズィ | ITA | Ducati | 43.181 |
13 | M・サンキーニ | ITA | Kawasaki | 44.556 |
14 | I・クレメンティ | ITA | Kawasaki | 44.804 |
15 | J・トーズランド | GBR | Ducati | 1' 1.011 |
17 | M・プライア | POR | Yamaha | 1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・コルサー | AUS | Suzuki | 37' 34.183 |
2 | 加賀山 就臣 | JPN | Suzuki | 5.822 |
3 | M・ヌーキルシュナー | GER | Honda | 10.897 |
4 | C・バーミュレン | AUS | Honda | 18.757 |
5 | F・ニエト | ESP | Ducati | 53.089 |
6 | A・コラディ | ITA | Ducati | 54.127 |
7 | R・ラコーニ | FRA | Ducati | 58.076 |
8 | 阿部 典史 | JPN | Yamaha | 1' 3.328 |
9 | G・ブセイ | ITA | Kawasaki | 1' 4.355 |
10 | M・サンキーニ | ITA | Kawasaki | 1' 8.754 |
11 | B・ボストロム | USA | Honda | 1' 14.447 |
12 | A・ストラウド | NZL | Suzuki | 1' 16.710 |
13 | L・ランズィ | ITA | Ducati | 1' 20.004 |
14 | M・プライア | POR | Yamaha | 2' 44.473 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・コルサー | Suzuki | 91 |
2 | 加賀山 就臣 | Suzuki | 85 |
3 | R・ラコーニ | Ducati | 54 |
4 | C・バーミュレン | Honda | 50 |
5 | M・ヌーキルシュナー | Honda | 37 |
6 | 阿部 典史 | Yamaha | 33 |
7 | A・ピット | Yamaha | 31 |
11 | 芳賀 紀行 | Yamaha | 16 |
14 | S・ジンバート | Yamaha | 11 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Suzuki | 100 |
2 | Ducati | 56 |
3 | Honda | 53 |
4 | Yamaha | 41 |
5 | Kawasaki | 21 |
6 | Petronas | 1 |
COMMENT
A・ピット選手談(5位/リタイヤ)
「15ラウンドのボクシングのリングに立っていたような気分だ。すごく注意して第8ターンを抜けて、それからスロットルに触れた。そうしたらハンドルバーを乗り越えてまっすぐ行ってしまった。1周目で、タイヤは新しくてまだ温まっていなかった。芳賀にも同じことが起こった。風がすごく強くて、今までここを走った中でも最悪のコンディションだった」
芳賀紀行選手談(リタイヤ/リタイヤ)
「いいウイークエンドとはならなかった。僕らは今朝と同じウエット用タイヤを選んだのだが、フィーリングは同じではなかった。今日のことは忘れて次戦バレンシアに行くしかない」
阿部典史選手談(6位/8位)
「雨の中で走るのは久し振りだった。それで適切なレイン用セッティングができなかった。レースに向けてサスペンションをかなりソフトにしたのだが、それでも充分ではなかった。第1レースは悪くなかった。選手権では6位につけているが、それは僕がレースでは常に最大限のことをしているからだ。そう遠くないうちに表彰台に立てると思う」
S・ジンバート選手談(11位/リタイヤ)
「第2レースでは転倒した他のライダーを避けるためにコースアウトせざるを得なかった。それからバイクはミスファイアし始めた。第1レースもクラッチ・トラブルが出ていたので、あまり良くはなかった。僕にとってはうれしくない、とても落胆させたれるウイークエンドだった。第2レースは好スタートを決めていただけに残念だ」
M・メレガリ、ヤマハ・モーター・イタリア・チーム監督談
「アンドリュー(ピット)は昨日まで良くて、第1レースは5位でフィニッシュした。それから雨が降り始め、再スタート後の1周目にノリユキ(芳賀紀行)と同じ場所で転倒してしまった。彼らはふたりとも原因がわからないと言っているし、まったく同じところで4人のライダーが転倒しているので不可解だ。ウエット・コンディションでは何が起こるかわからないが、ドライでのアンドリューの結果は私としてはOKだ。新しいバイクで走るたびに我々は少しずつ進歩している」
M・ガルシア、ヤマハ・モーター・フランス・チーム監督談
「阿部はレースまでは悪くない状況だった。ドライ・コンディションでは先頭集団の中にいたが、レインではグリップが得られず、ちょっと後退した。それでも選手権で6位につけているのだからそれほど悪くはない。セバスチャンにとってはうれしくないウイークエンドだったが、これから良くなるだろう」