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レース情報

モトクロス世界選手権 MX2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMX1クラスに関する情報をお届けします。

Rd.13 8月19日 北アイルランド

RACE DATA

■大会名称:モトクロス世界選手権第13戦北アイルランドGP
■カテゴリ:MX2クラス
■開催日:2007年8月19日(日)
■開催地:北アイルランド/マネーグラス
■周回数:第1ヒート=16周、第2ヒート=16周
■天候:曇り ■気温:14度
■観客数:18,500人

REPORT

カイローリ、MX2世界チャンピオンを獲得!

冷たい強風の北アイルランドで開かれた第13戦。A・カイローリが自身2度目の世界チャンピオンの座を獲得した。ランキング首位を独走してきたカイローリに対し、ただ一人タイトル獲得の可能性が残っていたC・プーセル(カワサキ)がウォームアップで転倒。左肩脱臼と骨盤を骨折。第1ヒートでカイローリが1ポイントを獲得すればタイトル決定となる状況で決勝がスタートした。

土曜日、濡れて極端なマディとなっていたコースを整備するため、45分間の練習走行と計測タイムは予選セッションとなり、ここでカイローリは1位を獲得。日曜日の決勝は、冷たい雨と強風というコンディションで迎える。高低差があり柔らかい泥で難所となっていたジャンプの着地地点付近を含め、主催者の大掛かりな整備作業を経て決勝は無事スタートした。

カイローリは第1ヒート、T・シアーレ(KTM)とR・ゴンカルブス(KTM)らを置き去りにして独走。これでタイトルを決定。他のヤマハ選手、N・オバン、D・グァルネリ、C・ナンもそれぞれ5位、6位、7位と健闘した。

第2ヒート、カイローリはスタートで失敗し、さらにM・シファー(KTM)との衝突でフロントホイールを曲げてしまい、先行する10人の選手を追い上げる展開に。一時はシアーレとの差が約20秒にまで広がり2位に甘んじるかに見られたが、カイローリは激しく追い上げる。そしてラスト2周になったところでシアーレとの差を約6秒とすると、さらに追い上げ、ゴールまで残るは左コーナー一つのところでついにトップに浮上。そのままファーストチェッカーを受け両ヒート優勝でチャンピオン獲得に華を添えた。カイローリは2005年からのこれまでの90ヒート(45GP)で44ヒートと18GPを制覇。今季は総合3位以内に入れなかったのは1度だけで、26ヒート中19回のヒート優勝を飾り、9回の総合優勝を飾っている。

フランス選手権MX2のチャンピオンのオバンは、クラッチに石が当たったダメージで第2ヒートを終えることができなかった。また2週間前のナムールでGP初優勝を飾ったグァルネリは、ベルギーでの練習中に負傷した痛みを抱えながらも参戦。6位/10位の成績を収めた。イギリス選手権チャンピオンのナンは、第1ヒートでは今季最高の7位、第2ヒートでは転倒したライダーに衝突して16位に終わった。

RESULT Race.1

順位 ライダー 国籍 マシン タイム
1 A・カイローリ ITA Yamaha 42'39.804
2 T・シアーレ GBR KTM 0'22.551
3 R・ゴンカルブス POR KTM 0'30.263
4 G・ポラン FRA Honda 0'33.492
5 N・オバン FRA Yamaha 0'35.541
6 D・グァルネリ ITA Yamaha 0'42.831
7 C・ナン GBR Yamaha 0'44.348
8 M・シファー GER KTM 0'44.760
9 J・バン・ホーベック BEL KTM 0'56.271
10 X・ブー FRA Yamaha 1'1.549
11 M・モンニ ITA Yamaha 1'3.560
12 J・タルー FRA KTM 1'39.607
13 C・カンパーノ ESP Yamaha 1'45.309
14 S・テレブランシェ RSA KTM 1'47.426
15 M・ボニーニ ITA Yamaha 1'52.917
16 A・ボブコブス LVA KTM 1'55.617
17 J・ドゥーガン GBR Suzuki 1'56.650
18 S・ハンブリン USA Suzuki 2'6.782
19 M・ノーレン SWE Suzuki 2'10.540
20 E・バンクス・ブラウン GBR Suzuki 2'16.720

RESULT Race.2

順位 ライダー 国籍 マシン タイム
1 A・カイローリ ITA Yamaha 41'57.999
2 T・シアーレ GBR KTM 0'10.080
3 R・ゴンカルブス POR KTM 0'34.928
4 M・シファー GER KTM 0'50.319
5 J・タルー FRA KTM 0'58.093
6 G・スワニプール RSA Kawasaki 0'58.730
7 J・バン・ホーベック BEL KTM 1'7.855
8 S・ハンブリン USA Suzuki 1'12.438
9 T・チャーチ GBR Kawasaki 1'15.245
10 D・グァルネリ ITA Yamaha 1'33.995
11 C・カンパーノ ESP Yamaha 1'37.241
12 M・モンニ ITA Yamaha 1'42.301
13 M・ボニーニ ITA Yamaha 1'52.434
14 M・バー GBR Yamaha 1'58.946
15 K・ボンサナ FRA KTM 2'0.395
16 C・ナン GBR Yamaha 2'7.693
17 M・ノーレン SWE Suzuki 2'17.686
18 A・ボブコブス LVA KTM 2'24.649
19 M・セイストーラ FIN Honda 2'30.494
20 M・カロ LVA Honda 3'20.065

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 A・カイローリ Yamaha 610
2 C・プーセル Kawasaki 436
3 T・シアーレ KTM 431
4 T・ラットレイ KTM 371
5 P・ルレ Honda 320
6 G・スワニプール Kawasaki 301
7 N・オバン Yamaha 288
10 D・グァルネリ Yamaha 218
11 K・グンダーセン Yamaha 213
14 X・ブー Yamaha 174
15 C・ナン Yamaha 165
19 M・ボニーニ Yamaha 114
20 M・モンニ Yamaha 112
23 D・バーブルゲン Yamaha 77
28 M・バー Yamaha 47
31 C・カンパーノ Yamaha 24
44 X・ヘルナンデス Yamaha 4
45 T・ソデルストロム Yamaha 3
46 釘村 忠 Yamaha 3
47 尾崎 友哉 Yamaha 2

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Yamaha 626
2 KTM 531
3 Kawasaki 481
4 Honda 392
5 Suzuki 208

COMMENT

A・カイローリ選手談(優勝/優勝:総合優勝)

「今の僕たちのチーム、マシンのパッケージは信じられないほど素晴らしく、本当にチームに感謝したい。今日の路面コンディションは、ベストではなかったが僕は積極的に走れた。第1ヒートはとくに難しい展開ではなく序盤からリードして後半はスムーズに走ることを心がけた。コースはとても柔らかく濡れていたのでクラッチを多用し、指が辛かったがチャンピオンのことを考えて走った。ゴールラインを超えてから、チームやファンの人達を見るのがすごくうれしかった。シリーズ戦が始まってからずっと見たかった光景だったからね。第2ヒートではシファーの後方に5~6周に渡ってつかまり、前に出ようとしたらフロントホイールにダメージを受けてしまった。終盤、僕はずっとシファーがどういう走りをするかに注意していた。当初は彼がトップでゴールするかと思っていたが、終盤に入って自分が優位になってきたのが分かったんだ。最後ラップで彼はミスし、僕はトップでゴールできた。オランダGPの終了後には豪勢なパーティーをするんだ!」

D・グァルネリ選手談(6位/10位:総合6位)

「僕にはこのコースはとても危なかった。けがをしたくないし、少し尻込みしてしまった。スタートは2回とも良かったけど、思うように乗れずリズムに欠けていた。何事もなく終わって良かったけど、結果には満足していない。次のレースではもっと良くなることを望んでいる」

N・オバン選手談(5位/リタイヤ:総合13位)

「今日は両ヒートとも良いスタートを切れた。第1ヒートはカイローリの後ろでプッシュしていたけど、腕が上がってしまってマシンをコントロールし切れなくて転倒してしまった。再スタートして5位になったけど、いいレースではなかった。第2ヒートは、第1コーナーで、ゴンカルブスが若干ブレーキングを遅らせたこともあり僕の順位が落ちてしまった。トップ5で走っていたけど、クラッチに石が当たってそれ以上続けるのは無理だった」

L・K・コールカンプ談(ヤマハモーターヨーロッパ・レーシングマネージャー)

「シーズンを通して総合的な強さを誇ったカイローリの勝ち方は、とても信じられない。第2ヒートのラスト数周も、まるで宇宙から来たライダーのようだった。ホイールにダメージがあったのに、他のライダーより数秒速かったんだ! ヤマハにとって、カイローリは明らかにMX2のメインライダー。でも、今季はオバンとグァルネリの勝利もYZ250Fの総合的なポテンシャルを見せつけてくれた。私達はクラウディオ・デカルリのチューニングにも最大の賛辞を送りたいと思う。彼らにマシンを提供でき、良い結果を出してもらえたことは、私達にとっても素晴らしいこと。大変喜ばしい!」

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