モトクロス世界選手権 MX2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMX1クラスに関する情報をお届けします。
Rd.10 7月15日 ファエンツァ
RACE DATA
■大会名称:モトクロス世界選手権第10戦ファエンツァGP
■カテゴリ:MX2クラス
■開催日:2007年7月15日(日)
■開催地:イタリア/ファエンツァ
■周回数:第1ヒート=22周、第2ヒート2=22周
■天候:晴れ ■気温:36度
■観客数:29,000人
REPORT
カイローリ、母国GPで総合2位!
A・カイローリが、今季2度目の開催となる地元GPで総合2位を獲得した。第4戦のマントヴァでのイタリアGPでは圧勝していたカイローリだったが、今回はその再現はならなかった。今回のファエンツァのコースは、他のGPコースに比べシンプルなレイアウトの高速サーキット。今回は気温が38度まで上昇し、今季で最も高温下でのレースとなった。
第1ヒートではC・プーセル(カワサキ)が序盤をリード、カイローリが中盤からその差を詰めると難なくこれをパス。そのまま今季7度目のヒート優勝となるチェッカーフラッグを受けた。第2ヒート、スタートで出遅れたカイローリはルーキーのG・プーラン(KTM)、T・ラットレイ(ホンダ)の後方につける展開。その後、2選手を抜いて2番手に上がると、ホールショットを奪ってトップに立っているプーセルに狙いを定める。既に8秒先行しているプーセルとの差を詰めようとするカイローリだったが、ポルトガルやフランスで見せた逆転劇を再現することはできず2位でゴールした。今回の獲得ポイントではプーセルと同点となったカイローリだが、第2ヒートの結果が優先され総合2位となった。なおプーセルは、この日のMX1で優勝したセバスチャン・プーセルとともに、兄弟で同じ日にグランプリ優勝を果たすことになった。3位にはラットレイが入った。
N・オバンは総合12位。第1ヒートでラットレイと激しいバトルを展開し、今季最高のヒート4位に入った。ところが第2ヒートではゴーグルのトラブルにより視界に問題を抱え、ダウンヒルのアプローチで判断ミス。ここでレースを終えることになった。
D・グァルネリとK・グンダーセンにとっては浮き沈みの激しい週末となった。グァルネリは第1ヒートのオープニングラップに転倒。再走してポイント圏内まで追い上げたが、その後、転倒した他のライダーを避けることができずにコースアウトを喫してしまう。既に大幅な遅れとなったため、ここでレースをあきらめ、第2ヒートに向けてエネルギーを維持することにした。第2ヒートは、まずまずのスタートを決め4番手につける。しかし後半2つポジションを落とし、6位でチェッカーを受けた。総合成績は14位となった。
グンダーセンは予選で好走し、好調ぶりをアピールしたが、第1ヒートはリアブレーキにトラブルを抱えリタイヤ。第2ヒートは6位として総合18位でレースを終えた。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 39'19.731 |
2 | C・プーセル | FRA | Kawasaki | 0'4.448 |
3 | T・ラットレイ | RSA | KTM | 0'27.297 |
4 | N・オバン | FRA | Yamaha | 0'32.952 |
5 | P・ルレ | FRA | Honda | 0'51.713 |
6 | M・ムスカン | FRA | Kawasaki | 0'57.075 |
7 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | 0'59.004 |
8 | M・シファー | GER | KTM | 1'11.865 |
9 | J・ドゥーガン | GBR | Suzuki | 1'14.352 |
10 | G・スワニプール | RSA | Kawasaki | 1'15.855 |
11 | T・シアーレ | GBR | KTM | 1'25.412 |
12 | A・ボアシエール | FRA | Kawasaki | 1'27.523 |
13 | M・セイストーラ | FIN | Honda | 1'28.139 |
14 | C・ナン | GBR | Yamaha | 1'29.797 |
15 | X・ブー | FRA | Yamaha | 1'30.205 |
16 | J・タルー | FRA | Yamaha | 1'41.211 |
17 | S・ソード | GBR | Kawasaki | 1'41.877 |
18 | T・チャーチ | GBR | Kawasaki | 1'48.264 |
19 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | 1'50.527 |
20 | C・カンパーノ | ESP | Yamaha | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・プーセル | FRA | Kawasaki | 40'1.198 |
2 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 0'23.509 |
3 | T・ラットレイ | RSA | KTM | 0'35.800 |
4 | P・ルレ | FRA | Honda | 0'46.473 |
5 | T・シアーレ | GBR | KTM | 0'50.719 |
6 | D・グァルネリ | ITA | Yamaha | 0'54.064 |
7 | M・セイストーラ | FIN | Honda | 0'55.561 |
8 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | 0'59.556 |
9 | X・ブー | FRA | Yamaha | 1'5.106 |
10 | M・シファー | GER | KTM | 1'7.639 |
11 | G・スワニプール | RSA | Kawasaki | 1'10.430 |
12 | K・グンダーセン | NOR | Yamaha | 1'18.859 |
13 | G・ポラン | FRA | Honda | 1'20.951 |
14 | J・タルー | FRA | Yamaha | 1'22.771 |
15 | A・ボアシエール | FRA | Kawasaki | 1'26.378 |
16 | C・ナン | GBR | Yamaha | 1'28.450 |
17 | J・ドゥーガン | GBR | Suzuki | +1'31.251 |
18 | M・ムスカン | FRA | Kawasaki | -1 Laps |
19 | D・バーブルゲン | BEL | Yamaha | -1 Laps |
20 | C・カンパーノ | ESP | Yamaha | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | Yamaha | 486 |
2 | C・プーセル | Kawasaki | 384 |
3 | T・ラットレイ | KTM | 358 |
4 | T・シアーレ | KTM | 311 |
5 | P・ルレ | Honda | 304 |
6 | G・スワニプール | Kawasaki | 245 |
7 | N・オバン | Yamaha | 215 |
8 | K・グンダーセン | Yamaha | 197 |
12 | C・ナン | Yamaha | 143 |
13 | D・グァルネリ | Yamaha | 136 |
14 | X・ブー | Yamaha | 117 |
20 | D・バーブルゲン | Yamaha | 69 |
22 | M・ボニーニ | Yamaha | 60 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 486 |
2 | KTM | 404 |
3 | Kawasaki | 401 |
4 | Honda | 310 |
5 | Suzuki | 172 |
COMMENT
A・カイローリ選手談(優勝/2位:総合2位)
「今日はプーセルが速すぎたんだよ。差を詰めようとかなりリスクもおかしたけど、他のライダーを抜いて2番手に上がるのに多くの時間を要してしまい、そのころにはもうプーセルはずっと離れてしまっていた。それで2位をキープすることに決めたんだ。本当は彼と僕の速さはほとんど同じだったんだよ。でも第1ヒートは楽しむことができたし、結果的にランキングでリードを保てたので良しとしよう」
N・オバン選手談(4位/リタイヤ:総合12位)
「今回は表彰台に上がるチャンスがあると感じていただけにがっかりしている。第1ヒートのスタートは良くて、ラットレイのすぐ後ろにつけた。でもリズムが乱れてしまい彼を抜くことができなかったんだ。スタートは自分にとってのウィークポイントだったので、このスタートには喜んでいる。第2ヒートではゲートが下がるのを見逃して失敗してしまった。順位を挽回するためにがんばったがゴーグルにトラブルが起きたんだ。はずしたんだけど土がたくさん目に入ってしまい、ライン取りをミスしてコースの一番低い部分まで落ちてしまった。この転倒の後は再走できなかったよ」
D・グァルネリ選手談(リタイヤ/6位:総合14位)
「第1ヒート、スタートのリアクションは良かったけど1周目に転倒してしまった。16番手でレースに復帰して10番手まで上がったけど、ポランが僕の前で転倒したので、それを避けるためにコースを外れるしかなかった。降りてはいなかったが、大幅にタイムをロスしたのでリタイヤすることにした。第2ヒートはトップ5以内でスタートして長い間4番手をキープできた。しかし残念なことに後半は体が暑さに対応できずに体力がなくなってしまった。それでも第2ヒートではいい手応えを感じたよ」
K・グンダーセン選手談(リタイヤ/12位:総合18位)
「スウェーデンGPでもそうだったんだけど、今日も両ヒートでマシンにトラブルが起きたんだ。次のレースまでに改善する必要がある。最初の15分間はOKだったが、その後調子が落ちてライディングが困難になったんだ。完走して何ポイントか獲得したが、今回は出だしが良かっただけにがっかりしている」