モトクロス世界選手権 MX2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMX1クラスに関する情報をお届けします。
Rd.08 6月17日 ブルガリア
RACE DATA
■大会名称:モトクロス世界選手権第8戦ブルガリアGP
■カテゴリ:MX2クラス
■開催日:2007年6月17日
■開催地:ブルガリア/セブリエボ
■周回数:第1ヒート=20周、第2ヒート=19周
■天候:晴れ ■気温:34度
■観客数:25,000人
REPORT
カイローリ、今季6度目のパーフェクトウイン
ここまでの戦いで圧倒的な強さを誇るA・カイローリがYZ250Fを駆り今季7回目のGP制覇を6回目のパーフェクトウインとともに果たした。カイローリは全16ヒート中3位以下でフィニッシュしたことはいまだなく、総合結果では表彰台の3段目を踏んでもいない。
日曜日のレースプログラムの最初にスタートするMX2ライダーにとって厄介な埃を抑えるために、運営側が散水を行ったにもかかわらずコースは硬く、乾ききっていた。
第1ヒートの1周目にT・シアーレ(KTM)をパスして前を走るライダーが誰もいなくなった時点でレースはカイローリのものとなり、そのまま優勝。第2ヒートはスタートでC・プーセル(カワサキ)と接触。これで序盤はばとるとなったが、すぐに速いラインをみつけ3周目にはトップに浮上。後半プーセルが追い上げてくるがカイローリはトップを守り、16ヒート中14回目のヒート優勝を飾った。
Dグァルネリは第1ヒート自信溢れる走りで、第5戦に続き今季のベストリザルトとなる5位を獲得。2005年以降、けがに悩まされ続けてきたグァルネリにとってはこれが過去2番目の順位(2006年6月のイギリスGPを4位でフィニッシュ)となる。しかし第2ヒートでは12位となったが、総合ではヤマハライダーの中で2番目となる7位となった。
N・オバンはスタートに苦しみ、10位と9位として総合8位。C・ナンは冬にチームに加入して以来、最も良い成績となる総合9位。
D・グンダーセンはフランスで苦しめられた腹痛から回復したものの、第1ヒートでは第1コーナーで投げだされスタートを失敗。その後、挽回を試みるが結局16位でフィニッシュ。第2ヒートでは良い走りを見せドイツGP以降では最高位となる6位を獲得した。
ランキングでは、カイローリがプーセルに対し83ポイントのリード。ヤマハ勢の二番手には7位のオバンがつけている。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 40'38.712 |
2 | T・シアーレ | GBR | KTM | 0'8.615 |
3 | T・ラットレイ | RSA | KTM | 0'12.634 |
4 | P・ルレ | FRA | Honda | 0'18.700 |
5 | D・グァルネリ | ITA | Yamaha | 0'25.765 |
6 | C・プーセル | FRA | Kawasaki | 0'29.678 |
7 | A・ボワシエール | FRA | Kawasaki | 0'31.902 |
8 | G・スワニプール | RSA | Kawasaki | 0'32.838 |
9 | S・ハンブリン | USA | Suzuki | 0'34.122 |
10 | N・オバン | FRA | Yamaha | 0'35.158 |
11 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | 0'45.233 |
12 | C・ナン | GBR | Yamaha | 0'48.024 |
13 | J・タルー | FRA | Yamaha | 0'50.616 |
14 | M・セイストーラ | FIN | Honda | 0'52.059 |
15 | X・ブー | FRA | Yamaha | 0'53.678 |
16 | K・グンダーセン | NOR | Yamaha | 0'57.735 |
17 | T・チャーチ | GBR | Kawasaki | 1'3.725 |
18 | M・シファー | GER | KTM | 1'8.549 |
19 | J・バン・ホーベック | BEL | KTM | 1'16.720 |
20 | D・バーバーゲン | BEL | Yamaha | 1'14.271 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 39'18.944 |
2 | C・プーセル | FRA | Kawasaki | 0'7.187 |
3 | T・ラットレイ | RSA | KTM | 0'8.678 |
4 | P・ルレ | FRA | Honda | 0'9.716 |
5 | T・シアーレ | GBR | KTM | 0'18.945 |
6 | G・スワニプール | RSA | Kawasaki | 0'20.073 |
7 | K・グンダーセン | NOR | Yamaha | 0'33.505 |
8 | C・ナン | GBR | Yamaha | 0'35.422 |
9 | N・オバン | FRA | Yamaha | 0'42.521 |
10 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | 0'51.304 |
11 | X・ブー | FRA | Yamaha | 0'59.513 |
12 | D・グァルネリ | ITA | Yamaha | 1'7.362 |
13 | J・バン・ホーベック | BEL | KTM | 1'9.823 |
14 | S・ハンブリン | USA | Suzuki | 1'13.778 |
15 | M・シファー | GER | KTM | 1'24.500 |
16 | M・セイストーラ | FIN | Honda | 1'26.355 |
17 | A・ボワシエール | FRA | Kawasaki | 1'30.602 |
18 | T・チャーチ | GBR | Kawasaki | 1'46.732 |
19 | J・タルー | FRA | Yamaha | 1'52.094 |
20 | M・バー | GBR | Yamaha | 1'52.987 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | Yamaha | 392 |
2 | C・プーセル | Kawasaki | 309 |
3 | T・ラットレイ | KTM | 298 |
4 | P・ルレ | Honda | 245 |
5 | T・シアーレ | KTM | 244 |
6 | G・スワニプール | Kawasaki | 201 |
7 | N・オバン | Yamaha | 188 |
8 | K・グンダーセン | Yamaha | 168 |
11 | C・ナン | Yamaha | 111 |
13 | D・グァルネリ | Yamaha | 95 |
15 | X・ブー | Yamaha | 79 |
18 | D・バーブルゲン | Yamaha | 63 |
19 | M・ボニーニ | Yamaha | 60 |
21 | M・モンニ | Yamaha | 55 |
26 | J・タルー | Yamaha | 40 |
28 | M・バー | Yamaha | 30 |
34 | X・ヘルナンデス | Yamaha | 4 |
36 | 釘村 忠 | Yamaha | 3 |
37 | 尾崎 友哉 | Yamaha | 2 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 392 |
2 | Kawasaki | 320 |
3 | KTM | 319 |
4 | Honda | 245 |
5 | Suzuki | 139 |
COMMENT
A・カイローリ選手談(優勝/優勝:総合優勝)
「プーセルと僕はスタートのとき接触してしまった。でも僕たちはタイトル争いをしているからOKだよ。これもレースの一部なんだ。お互いにバランスを崩してしまっただけで問題ではない。これで7回目の勝利となったんだけどこれはすごいことだよね。こんな大量のリードは想像できなかったよ。このコースは本当に気に入った。去年1ヒート勝ったけど、その次ではクラッシュしてしまいポイントを獲得できなかった。それを考えるとすごい進歩だ。僕はもっと柔らかい路面が得意だからこのコースはあまり好きではないが、マシンの調子がすごく良くていいレースができた。第1ヒートは非常に早く終わってしまった感じがする。だが第2ヒートではシアーレとルレを抜かなくてはいけなくて、やがておもしろいラインを見つけたんだ。楽しいレースだったよ」
D・グァルネリ選手談(5位/12位:総合7位)
「体調は良くなっているけど、残念なことに水曜と木曜はまだ回復していなかったのでレースウイークの暑さはとても辛かったよ。でもレースでは速さがあった。第1ヒートでだいたいトップ10でスタートして5位を獲得。リズムが良かったけど、ラットレイとルレは僕よりほんの少し速かった、そうでなければ4番手になれたはずだ。第2ヒートのスタート前、このレースで良いペースを維持するのは無理だと感じていた。だから12位という順位に悲観的にはなっていない。今後体調が完全に良くなり2ヒートを走りきるスタミナが戻ればポディウムに手が届くと思う」
C・ナン選手談(12位/8位:総合9位)
「今回の結果は十分ハッピーだけど、レース序盤にペースを上げることが必要だと感じている。僕は最初の序盤でとても遅いんだ。いいスタートを切っても、他の人がプッシュしているので順位が落ちていってしまう。これを解決できればトップ5、さらにはポディウムも遠いことではないと思っている」
K・グンダーセン選手談(16位/7位:総合11位)
「第1ヒート、僕は最初のコーナーでクラッシュしてほとんど最後尾からの再スタートとなったんだ。結果は15位と結果は良くなかったけれど、全力でプッシュしている時はトップ5と同じラップタイムだったので走りには満足している。第2ヒートではいいスタートだったしできる限りのことをした。これが、今僕が入るべきリザルトなんだと思う。だから今後も一生懸命トレーニングして、スウェーデンGPではもっとステップアップしたい」