モトクロス世界選手権 MX2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMX1クラスに関する情報をお届けします。
Rd.15 8月28日 イギリス
RACE DATA
■大会名称:モトクロス世界選手権第15戦イギリスGP
■カテゴリ:MX2クラス
■開催日:2005年8月28日(日)
■開催地:イギリス/ワイト島
■周回数:第1ヒート=18周、第2ヒート=18周
■天候:晴れ ■気温:24度
■観客数:25,000人
REPORT
マッケンジーが第1ヒートを制す!
カイローリはランキングでのリードを拡大
A・カイローリはイギリスGPでは連勝記録を伸ばすことはできなかったものの、ポイントランキングでのリードを21ポイントに拡大することに成功した。レースは過去3戦連続して雨にたたられていたが、第15戦イギリスGPは好天に恵まれ、暖かいコンディションのもとで開催された。B・マッケンジーは第1ヒートを制したが、総合結果でヤマハ勢最上位となったのは、4位に入ったA・ボアシエール。
土曜日の予選ヒートで快勝しているカイローリだったが、第1ヒートのスタート時にゲートにひっかかってしまい、10番手からの追い上げを強いられた。さらに序盤に右足首を捻挫してしまう。それでもカイローリは3位に入った。マッケンジーはチームの地元レースで圧倒的な走りを見せ、レース序盤をリードしたD・グァルネリをかわすと、そのままトップでフィニッシュした。
第2ヒートはカイローリがホールショットを奪い、2位以下とのギャップを広げていく。しかしレースの3分の2が経過したところでマシントラブルによりリタイヤを余儀なくされた。カイローリとタイトルを争うA・マクファーレンもマシントラブルにより両ヒートともにポイントを挙げることができなかった。マッケンジーは2度に渡る転倒(2度目はグァルネリとからんでのもの)を喫してしまう。16番手まで後退したものの、ラジエターの破損により阻まれてしまった。
キオディも不運に見舞われ、第1ヒートでは他車に接触され、第2ヒートではグリーンフェンスにヒットしてしまった。それでもそれぞれ9位と7位で完走を果たし、総合結果でも7位に入った。C・メロッテはドイツGPで負傷した右手首が回復せず欠場した。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | B・マッケンジー | GBR | Yamaha | 40'30.091 |
2 | T・ラットレイ | RSA | KTM | 4.660 |
3 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 32.476 |
4 | M・ボニーニ | ITA | Honda | 37.012 |
5 | D・グァルネリ | ITA | Yamaha | 47.236 |
6 | M・マスキオ | FRA | Yamaha | 48.261 |
7 | C・プーセル | FRA | Kawasaki | 48.937 |
8 | A・ボアシエール | FRA | Yamaha | 49.791 |
9 | A・キオディ | ITA | Yamaha | 50.500 |
10 | C・ナン | GBR | KTM | 53.425 |
11 | P・カプス | BEL | Honda | 55.258 |
12 | A・レオク | EST | KTM | 59.738 |
13 | G・スワニプール | RSA | Kawasaki | 1'1.470 |
14 | R・ゴンカルブス | POR | Yamaha | 1'2.620 |
15 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | 1'8.736 |
16 | W・スミス | GBR | Honda | 1'10.205 |
17 | P・A・ルネ | FRA | Yamaha | 1'11.898 |
18 | S・シンプソン | GBR | Honda | 1'18.553 |
19 | S・ソード | GBR | Kawasaki | 1'39.353 |
20 | C・カンパーノ | ESP | KTM | 1'44.475 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | D・フィリッパーツ | ITA | KTM | 40'19.780 |
2 | C・プーセル | FRA | Kawasaki | 1.173 |
3 | T・ラットレイ | RSA | KTM | 36.463 |
4 | C・ナン | GBR | KTM | 38.612 |
5 | A・ボアシエール | FRA | Yamaha | 41.385 |
6 | R・ゴンカルブス | POR | Yamaha | 1'3.997 |
7 | A・キオディ | ITA | Yamaha | 1'11.173 |
8 | G・スワニプール | RSA | Kawasaki | 1'12.452 |
9 | M・マスキオ | FRA | Yamaha | 1'13.041 |
10 | P・A・ルネ | FRA | Yamaha | 1' 50.875 |
11 | W・スミス | GBR | Honda | 1' 55.231 |
12 | S・シンプソン | GBR | Honda | 1' 58.679 |
13 | M・モンニ | ITA | KTM | 2' 0.086 |
14 | M・セイストーラ | FIN | Honda | 2'1.411 |
15 | C・カンパーノ | ESP | KTM | -1 Laps |
16 | N・オバン | FRA | Yamaha | -1 Laps |
17 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | -1 Laps |
18 | B・マッケンジー | GBR | Yamaha | -1 Laps |
19 | M・ボニーニ | ITA | Honda | -1 Laps |
20 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | Yamaha | 522 |
2 | A・マクファーレン | Yamaha | 482 |
3 | A・キオディ | Yamaha | 453 |
4 | D・フィリッパーツ | KTM | 414 |
5 | C・メロッテ | Yamaha | 352 |
6 | C・プーセル | Kawasaki | 333 |
9 | B・マッケンジー | Yamaha | 294 |
10 | M・マスキオ | Yamaha | 277 |
11 | D・グァルネリ | Yamaha | 276 |
12 | R・ゴンカルブス | Yamaha | 263 |
14 | A・ボアシエール | Yamaha | 226 |
CONSTRUCTOR RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 359 |
2 | KTM | 283 |
3 | Kawasaki | 267 |
4 | Honda | 175 |
5 | Suzuki | 20 |
COMMENT
B・マッケンジー選手談(優勝/18位:総合5位)
「第1ヒートはクールだった。好スタートを決めるつもりでいて、第1コーナーにはイン側から入った。最初の2、3コーナーで猛チャージして、できるだけ早くリードしたいと思っていた。マクファーレンを捕らえ、さらに2ラップしてグァルネリをパスした。良いペースで走っていたし、レースをコントロールしていることもわかっていた。ゴールまでスムーズに走り、ピットのサインボードを見ていた。再び勝ったことに興奮していて、ビクトリーラップをするつもりでいたが、観客が僕の前に入ってきた。彼らは僕を持ち上げたんだ! 第2ヒートは2度も転倒してがっかり。ピットに入るまでポディウムに近いところにいたことを知らなかった」
A・キオディ選手談(9位/7位:総合7位)
「今日はコースではいい感じだったが、結果はすごく悪い。数々の不運に見舞われたし、僕がGPからいなくなることを誰かが望んでいるんだとさえ思うよ! 第1ヒートは第2コーナーでは5番手につけていたが、タイラと接触してコースアウト。これで15番手まで後退してしまった。コースはすごくラフで泥だらけだったので、ラインを変えて他のライダーを抜くのがたいへんだった。それで9位でフィニッシュした。第2ヒートでは3番手か4番手につけていたが、プールセルが僕の前でミスをおかしたので僕はラインを変えた。それでわだちにはまってしまいグリーンフェンスへと飛び出してしまった。これでリアブレーキがおかしくなった。最初の15分はノーブレーキ状態だったが、その後元に戻ったので、他のライダーを抜くことができた。今日はアンドリューには気の毒に思うが、と同時に僕もランキングで前との差を詰める良いチャンスを逸してしまった」
A・カイローリ選手談(3位/20位:総合11位)
「第1ヒートのスタートはあまり良くなかったが、その後の追い上げはOKで、3位でフィニッシュした。コースは走りやすくはなくて、3位まで挽回するのに多くのエネルギーを必要とした。第2ヒートは勝ちにいった。タイラとのギャップを広げていたが、スタートから25分程したところでバイクがノイズを発するようになり、その後ストップした。良いことでないのは確かだが、世界選手権でバイクが壊れたのは初めてのこと。今日はマクファーレンがポイントをまったく獲得できなかったが、そうでなければ危うく最悪の日になるところだった」
A・マクファーレン選手談(リタイヤ/リタイヤ)
「第1ヒートはすごくいいスタートを決めることができた。それで速いタイムを刻もうとした。僕はデビッドとビリーの後方、3番手を走行していたときにエンジントラブルが起きた。それでリタイヤせざるを得なかった。第2ヒートでも2、3周目から別なトラブルが発生した。まったくひどい一日で、どうしようもなかった。カイローリが第2ヒートでリタイヤしたので、選手権ではまだチャンスはある。僕らは最後まで戦うつもりだ」