モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.17 9月13日 メキシコ
RACE DATA
■大会名称:2015年第17戦メキシコGP
■カテゴリ:MXGP
■開催日:2015年9月13日
■開催地:レオン(コース長:1,575m)
■観客数:32,000人
REPORT
フェーブルが今季7度目のGP優勝を圧勝で決める
残り2戦となった2015年FIMモトクロス世界選手権。メキシコGPが雨で滑りやすくなったレオン・サーキットで開催された。ここで、MXGP世界チャンピオンのロマン・フェーブルはヤマハ・ファクトリーレーシングのワークスマシン、YZ450FMを駆って7度目の勝利(および4度目の両ヒート優勝)を達成した。このレースには雷と豪雨にもかかわらず32,000人の観客が詰めかけた。
比較的乾いていて暖かかった土曜日、フェーブルはアッセンでのタイトル獲得の後に実施したテストの結果を活用する。ハードパックの高速コースで他を圧倒するパフォーマンスを示して今シーズン3度目となるポールポジションを獲得した。チームメイトのジェレミー・ファン・フォルベークは不運にも1周目に転倒を喫し、そこからの追い上げを強いられる。減少した参加台数(負傷によるエントリー取消)の中、8位まで上がったところでチェッカーフラッグを受けた。
土曜日の夕刻に降った雨により、サーキットは一変した。 フェーブルは第1ヒートの1周目を2位で通過すると、G・コルデンホフ(スズキ)を追撃。その後コルデンホフはミスを冒してクラッシュしてしまい、フェーブルがトップに立つと追いすがるS・シンプソン(KTM)に45秒以上の差をつけ、今年13回目となるヒート優勝のチェッカーフラッグを受けた。 ファン・フォルベークは好スタートを決めることができず、我慢の走りを強いられて7位でフィニッシュした。
日差しがコースを照らし、第2ヒートに向けて路面を急速に乾かし、濡れた泥の深さが攻め甲斐のある大量のラインとわだちを形成して行った。 フェーブルは再び好スタートを決め、G・ポラン(ホンダ)に続く2位につける。2周目に同じフランス人でモトクロス・オブ・ネイションズでのチームメイトでもあるポランをかわしたフェーブルは、以後2位以下を引き離し、楽な展開でレースを制した。 ファン・フォルベークは第1ヒートよりも好走し、5選手による2位争いに加わる。元選手権2位のファン・フォルベークは3位でスタートするとフィーリングを向上させて4位で第2ヒートを終え、総合成績でも4位となった。
フェーブルは12戦連続となるポディウムフィニッシュと7度目の勝利によって、獲得ポイントを今回688とした。ファン・フォルベークはランキング5位のM・ナグル(ハスクバーナ)に16ポイント差の6位につけている。
DP19 Yamaha Racingのダビッド・フィリッパーツは右ひじの手術のため、メキシコには姿を見せなかった。
ヤマハは現在、アメリカ合衆国カリフォルニア州へと向かうため、大陸を北西に移動中だ。グレンヘルム・サーキットで今世紀3度目となるUSグランプリが開催され、この大会が2015年の選手権最終戦となる。
MXGP RESULT Race.1
順位 | ライダー | マシン | 国籍 | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | R・フェーブル | Yamaha | FRA | 36'35.450 |
2 | S・シンプソン | KTM | GBR | 0'45.231 |
3 | E・ボブリシェブ | Honda | RUS | 1'14.599 |
4 | G・ポラン | Honda | FRA | 1'22.649 |
5 | G・コルデンホフ | Suzuki | NLD | 1'26.466 |
6 | D・フェリス | Husqvarna | AUS | 2'06.200 |
7 | J・ファン・フォルベーク | Yamaha | BEL | 2'08.975 |
8 | M・ナグル | Husqvarna | DE | 2'20.819 |
9 | J・ブートロン | KTM | ESP | -1 Lap |
10 | T・ラットレイ | Kawasaki | ZAF | -1 Lap |
11 | T・ウォータース | Husqvarna | AUS | -1 Lap |
12 | A・ステリー | KTM | GBR | -1 Lap |
13 | 山本鯨 | Honda | JPN | -2 Laps |
14 | A・ベネナウラ | Honda | ECU | -2 Laps |
15 | A・ガルツァ | Kawasaki | MEX | -4 Laps |
16 | E・アンドラジ | Yamaha | MEX | -6 Laps |
17 | D・ガルシア | Suzuki | MEX | -7 Laps |
18 | E・マルティネス | Suzuki | MEX | -14 Laps |
19 | R・ホスティニアーノ | Suzuki | ECU | -15 Laps |
MXGP RESULT Race.2
順位 | ライダー | マシン | 国籍 | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | R・フェーブル | Yamaha | FRA | 35'32.826 |
2 | S・シンプソン | KTM | GBR | 0'02.302 |
3 | E・ボブリシェブ | Honda | RUS | 0'04.833 |
4 | J・ファン・フォルベーク | Yamaha | BEL | 0'06.685 |
5 | G・コルデンホフ | Suzuki | NLD | 0'08.990 |
6 | M・ナグル | Husqvarna | DE | 0'11.136 |
7 | T・ラットレイ | Kawasaki | ZAF | 0'12.221 |
8 | J・ブートロン | KTM | ESP | 0'13.728 |
9 | G・ポラン | Honda | FRA | 0'37.447 |
10 | D・フェリス | Husqvarna | AUS | 0'39.006 |
11 | T・ウォータース | Husqvarna | AUS | 0'40.693 |
12 | A・ステリー | KTM | GBR | 0'49.953 |
13 | 山本鯨 | Honda | JPN | 1'39.806 |
14 | A・ベネナウラ | Honda | ECU | -1 Lap |
15 | A・ガルツァ | Kawasaki | MEX | -1 Lap |
16 | R・ホスティニアーノ | Suzuki | ECU | -2 Laps |
17 | E・アンドラジ | Yamaha | MEX | -3 Laps |
18 | D・ガルシア | Suzuki | MEX | -3 Laps |
19 | E・マルティネス | Suzuki | MEX | -10 Laps |
MXGP RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | R・フェーブル | Yamaha | 688 |
2 | G・ポラン | Honda | 566 |
3 | E・ボブリシェブ | Honda | 539 |
4 | S・シンプソン | KTM | 481 |
5 | M・ナグル | Husqvarna | 442 |
6 | J・ファン・フォルベーク | Yamaha | 426 |
15 | D・フィリッパーツ | Yamaha | 185 |
33 | J・デウルフ | Yamaha | 21 |
37 | C・スーベイラ | Yamaha | 15 |
39 | M・イルト | Yamaha | 13 |
43 | P・ベルトゥッツオ | Yamaha | 12 |
48 | E・アンドラジ | Yamaha | 9 |
49 | M・ファンデルシュトレーテン | Yamaha | 9 |
52 | P・コーツ | Yamaha | 7 |
65 | A・スミス | Yamaha | 1 |
MXGP CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 696 |
2 | KTM | 672 |
3 | Honda | 649 |
4 | Suzuki | 648 |
5 | Husqvarna | 604 |
6 | Kawasaki | 394 |
7 | TM | 126 |
COMMENT
R・フェーブル選手談(1位/1位:総合1位)
「両ヒートで勝つことができてすごくうれしい。今朝はすごくマッディだったけど、このコースは週末を通して良い感じだった。楽しめたよ。アッセンの後、僕らは休みをとり、またテストも実施してスタートについて改善することができた。これは(今後の)すごく良いポイントだ。既に選手権を制したので、もう来年に向けて作業を進めている。いろいろなことを試すことができるし、たとえそれがうまく機能しなくても、大きな問題ではない。今週末は間違いなくすごくうまく行ったよ。第1ヒートはすごくマッディで、バイクが何度もスタックした。第2ヒートは、まるでコースはこうあるべき(たくさんのライン)という状態で楽しめた」
J・ファン・フォルベーク選手談(7位/4位:総合4位)
「第2ヒートはだいぶ良かったけど、依然としてスタートに手こずっている。第2ヒートは運良くシンプソンが第1ターンを直進してしまったので、僕は皆の後方でカットすることができた。スタートは依然として僕の弱点で、先頭集団と一緒にスタートできれば、その中にとどまっていられることはわかっている。ひとつ順位を落として4位になったけど、ゴーグルのティアオフを使い果たしてしまったんだ。全体としてこの週末については満足していない。何と言えばいいのかわからない。やれる(結果を残す)ことはわかっているし、人にもそれをわかってもらえるけど、今のところパッケージがうまく合っていない。やり続けるし、シーズンはもうすぐ終わる。ひと休みして2016年に集中するよ」