モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.15 8月23日 イタリア
RACE DATA
■大会名称:2015年第15戦ロンバルディア(イタリア)GP
■カテゴリ:MXGP
■開催日:2015年8月23日
■開催地:マントーバ(コース長:1,545m)
■観客数:人
REPORT
フェーブルが両ヒート優勝、ファン・フォルベークも総合2位でヤマハ1-2フィニッシュ
Yamaha Factory Racing Yamalubeのロマン・フェーブルが曇り空のもとで開催されたロンバルディア・グランプリで両ヒートを制し、今シーズン6勝目を挙げてFIMモトクロス世界選手権タイトル獲得に一歩近づいた。シーズン終了までに150ポイントを残すのみとなる中、フェーブルは2位に101ポイントのアドバンテージを築いている。チームメイトのジェレミー・ファン・フォルベークも今季2度目となる2位に入り、YZ450FMが1-2フィニッシュを飾った。
マントーバでのグランプリ開催は2010年以来となる。ブラジル行きがキャンセルされたことから、ロンバルディアの日程がうまくカレンダーに収まることとなった。コンパクトでフラットなサンディコースはジャンピーでタイトなコーナーが多い。
ワークスYZ450FMを駆るフェーブルは土曜日の予選ヒートで2周目に転倒を喫するが、3位に入った。これによりフェーブルは30分と2周で争われる日曜日の2つのヒートのうちの最初のヒートで3番手の位置からスタートすることとなった。 第1ヒート序盤の争いは曇り空ながら高い気温のもとで展開された。ここでフェーブルはトップ5内でスタートした後、トップのE・ボブリシェブ(ホンダ)を追撃する。自身のペースには満足していなかった、とレース後に語っているが、フェーブルは17周のうち8周目にトップに立つと、以後一度もその座を明け渡すことなく快走。今年10回目のヒート優勝を記した。
第2ヒートでもフェーブルは卓越したパフォーマンスを見せつけた。オープニングラップから飛び出したフェーブルはトップに立つとレースをコントロール。2位に10秒ものマージンを築いて今季11回目のヒート優勝を飾った。ダブル優勝は今年3度目。フェーブルは2位に101ポイント差で選手権をリードしており、来週アッセンでこの点差を維持すれば、ヤマハにとって2009年以来となるトップクラスでのタイトル獲得が確実となる。
J・ファン・フォルベークは第1ヒート、ベストスタートとは行かず、追い上げを強いられる。そして残り2周となったところで3位争いをしていたS・シンプソン(KTM)をパスし3位となった。 第2ヒートでもファン・フォルベークは速さを示した。特にスタートストレートではホールショットを奪う速さを見せ、2周目までに2位に上がると、以後そのポジションを着実にキープ。両ヒートを3位と2位で終え、シーズン2度目となるポディウムフィニッシュを果たした。
DP19 Yamaha RacingのD・フィリッパーツは左腕を負傷し、痛みを押しての参戦だったため、土曜日のクラッシュを嘆いた。元世界チャンピオンのベテラン、フィリッパーツは日曜日の第1ヒートをスタートするものの、第2コーナーで敏感で弱っている肘関節をヒット。バイクを支えることができないフィリッパーツはピットインしてレースを終えた。
オランダ・ブランプリは来週、通常とは異なるロケーションで開催される。アッセン・サーキットのアスファルト・コースが暫定的にモトクロス・コースとされ、選手権第16戦の舞台となる。
MXGP RESULT Race.1
順位 | ライダー | マシン | 国籍 | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | R・フェーブル | FRA | Yamaha | 34’31.030 |
2 | E・ボブリシェブ | RUS | Honda | 0’04.594 |
3 | J・ファン・フォルベーク | BEL | Yamaha | 0’07.105 |
4 | G・ポラン | FRA | Honda | 0’09.938 |
5 | S・シンプソン | GBR | KTM | 0’14.492 |
6 | G・コルデンホフ | NED | Suzuki | 0’16.210 |
7 | D・フェリス | AUS | Husqvarna | 0’22.134 |
8 | M・ナグル | GER | Husqvarna | 0’28.494 |
9 | T・ウォータース | AUS | Husqvarna | 0’31.739 |
10 | T・ラットレイ | RSA | Kawasaki | 0’35.189 |
11 | D・グァルネリ | ITA | TM | 0’49.523 |
12 | J・ブートロン | ESP | KTM | 0’57.884 |
13 | F・ベンツォン | SWE | Honda | 1’06.813 |
14 | N・ワトソン | GBR | Husqvarna | 1’09.434 |
15 | A・ハイデッケ | GER | KTM | 1’41.09 |
16 | C・シャリエ | FRA | Honda | 1’46.395 |
17 | M・イルト | SLO | Yamaha | -1 Lap |
18 | K・ジェルカー | SLO | Husqvarna | -1 Lap |
19 | 山本鯨 | JPN | Honda | -1 Lap |
20 | A・スミス | GBR | Yamaha | -1 Lap |
21 | M・ファンデルシュトレーテン | BEL | Yamaha | -1 Lap |
22 | B・ブラール | BEL | Honda | -1 Lap |
23 | L・マクレール | FRA | Suzuki | -1 Lap |
24 | P・F・ベルトゥッツオ | ITA | Yamaha | -6 Laps |
25 | F・ブラチェスコ | ITA | Honda | -14 Laps |
26 | S・フロサード | FRA | Kawasaki | -17 Laps |
27 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | -17 Laps |
28 | K・エングル | USA | Suzuki | -17 Laps |
MXGP RESULT Race.2
順位 | ライダー | マシン | 国籍 | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | R・フェーブル | FRA | Yamaha | 34’43.106 |
2 | J・ファン・フォルベーク | BEL | Yamaha | 0’07.639 |
3 | S・シンプソン | GBR | KTM | 0’09.232 |
4 | E・ボブリシェブ | RUS | Honda | 0’11.658 |
5 | G・コルデンホフ | NED | Suzuki | 0’13.769 |
6 | G・ポラン | FRA | Honda | 0’17.029 |
7 | C・シャリエ | FRA | Honda | 0’19.019 |
8 | D・フェリス | AUS | Husqvarna | 0’22.061 |
9 | T・ラットレイ | RSA | Kawasaki | 0’32.673 |
10 | M・ナグル | GER | Husqvarna | 0’33.689 |
11 | T・ウォータース | AUS | Husqvarna | 0’53.621 |
12 | D・グァルネリ | ITA | TM | 0’57.085 |
13 | J・ブートロン | ESP | KTM | 0’57.295 |
14 | F・ベンツォン | SWE | Honda | 1’41.797 |
15 | P・F・ベルトゥッツオ | ITA | Yamaha | -1 Lap |
16 | M・ファンデルシュトレーテン | BEL | Yamaha | -1 Lap |
17 | A・ハイデッケ | GER | KTM | -1 Lap |
18 | K・ジェルカー | SLO | Husqvarna | -1 Lap |
19 | L・マクレール | FRA | Suzuki | -1 Lap |
20 | B・ブラール | BEL | Honda | -1 Lap |
21 | F・ブラッチェロ | ITA | Honda | -6 Laps |
22 | 山本鯨 | JPN | Honda | -7 Laps |
23 | A・スミス | GBR | Yamaha | -12 Laps |
24 | M・イルト | SLO | Yamaha | -13 Laps |
25 | N・ワトソン | GBR | Husqvarna | -14 Laps |
MXGP RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | R・フェーブル | Yamaha | 597 |
2 | G・ポラン | Honda | 496 |
3 | E・ボブリシェブ | Honda | 463 |
4 | A・カイローリ | KTM | 416 |
5 | S・シンプソン | KTM | 392 |
6 | M・ナグル | Husqvarna | 384 |
7 | J・ファン・フォルベーク | Yamaha | 366 |
14 | D・フィリッパーツ | Yamaha | 185 |
34 | C・スーベイラ | Yamaha | 15 |
36 | M・イルト | Yamaha | 13 |
39 | P・F・ベルトゥッツオ | Yamaha | 12 |
43 | M・ファンデルシュトレーテン | Yamaha | 9 |
44 | P・コーツ | Yamaha | 7 |
45 | J・デウルフ | Yamaha | 4 |
52 | A・スミス | Yamaha | 1 |
57 | L・グレゴリー | Yamaha | 0 |
MXGP CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 605 |
2 | KTM | 583 |
3 | Suzuki | 576 |
4 | Honda | 569 |
5 | Husqvarna | 544 |
6 | Kawasaki | 357 |
7 | TM | 112 |
COMMENT
R・フェーブル選手談(1位/1位:総合1位)
「土曜日に自分の速さがわかってから昨日、今日と本当に良い週末だった。スタートは両ヒートとも今日はあまり良くなかったけど、共になんとかパスしてレースをリードした。ボックスのトップに戻れてすごくうれしい。シーズンの終わりに近づいているし、来週タイトルが決まる可能性がある。どうなるか、ただやるだけだ。来週末はさらに砂の多いコースなのでミスを冒しやすくなる。2本のホイール上にしっかりとどまってプッシュし続ける必要がある。ジェレミー(ファン・フォルベーク)がポディウムに戻って来たことがうれしいし、間違いなくチームにとっても、ヤマハにとっても、そしてすべてのクルーにとっても良いことだ。みんなハードワークをして来たからね」
J・ファン・フォルベーク選手談(3位/2位:総合2位)
「本当にうれしい。この週末のスタートはあまり良くなかったし、良い感じではなかったけど、チームは僕のためにすごくハードワークをしてくれて、バイクにたくさんの変更を加えてくれた。僕は結果で彼らに答えなければならない。みんなとても良くやってくれたからね。第2ヒートではホールショットを奪うことができたけど、これはずいぶん久しぶりのことだ! 胃をこわしていてそれでちょっとキツかったけど、またボックスに立つことができてすごくうれしい。これを続けて行きたいし、チームが1-2フィニッシュできてうれしいよ。来週末、ロマンがやれる(選手権で勝つ)ことを期待している。チームとヤマハにとってすごいことだからね」