モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.04 5月13日 メキシコ
RACE DATA
■大会名称:2012モトクロス世界選手権第4戦メキシコGP
■カテゴリ:MX1
■開催日:2012年5月13日(日)
■開催地:グアダラハラ
■周回数:第1ヒート=20周、第2ヒート=20周
■天候:晴れ
■観客数:25, 000人
REPORT
フィリッパーツ、第2ヒートで優勝
モンスターエナジー・ヤマハのD・フィリッパーツがYZ450FMを駆って第2ヒートを制し、久々にスポットライトを浴びた。フィリッパーツが好成績を修めたメキシコ・グランプリで、FIMモトクロス世界選手権はシリーズの4分の1を終えた。グアダラハラの市内からも程近いグランプリ会場には25,000人の観客が詰めかけた。晴天で高温となった第4戦(全16戦)のサーキットはミスを誘発しやすい難しいコースとなった。
フィリッパーツが表彰台に立つのは、昨年夏のスウェーデンGP第2ヒート以来であり、勝利は2011年のブラジル以来。そして重要なのは昨年の負傷以来、7ヵ月を経た後の勝利であったことである。
土曜日のプラクティス・セッションではドライコンディションとなり、ライダーたちはコース上を舞う大量の砂埃に悩まされた。決勝では、コースには水がまかれ、2つのヒートに向けて準備が整えられた。
第1ヒートのオープニングラップ、ウエーブの通過で、ともに6位以内をキープしていたフィリッパーツとS・シンプソンが不運にも接触してしまう。シンプソンは転倒により肩を脱臼し、フィリッパーツは集団から10秒遅れの最後尾から再スタート。見事な追い上げを展開して10位でゴールした。
S・フロサードはトップ10内を走行していたが、負傷して間もない膝がバンプで痛み、第1ヒートでのリタイアを余儀なくされ、2ヒート目もキャンセルした。
第2ヒートでフィリッパーツはチーム唯一の参加ライダーとなった。ここでフィリッパーツは、4選手によるスリリングなバトルを制し、電撃的な勝利を収めた。6位から大胆に前に出たフィリッパーツは、工夫を凝らした有効なライン取りを行い、YZ450FMに2012年初の勝利をもたらした。このレースで獲得したポイントにより、フィリッパーツはMX1ランキング9位から6位へと浮上した。
第5戦に向けてシンプソンとフロサードの状態についてはここ数日で診断される。モンスターエナジー・ヤマハは南米ラウンド転戦を続け、5月20日にベト・カレロで開催されるブラジルGP参戦のため、メキシコシティからフロリアノポリスへと飛び立つ。
MXGP RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | ITA | KTM | 40'53.481 |
2 | C・ドゥサル | BEL | Suzuki | 0'07.664 |
3 | K・デ・ディッカー | BEL | KTM | 0'30.519 |
4 | G・ポラン | FRA | Kawasaki | 0'43.925 |
5 | K・ストライボス | BEL | KTM | 0'48.259 |
6 | T・レオク | EST | Suzuki | 0'53.089 |
7 | J・バラガン | ESP | Honda | 1'07.005 |
8 | X・ブー | FRA | Kawasaki | 1'14.736 |
9 | R・ゴンカルブス | POR | Honda | 1'19.620 |
10 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 1'34.840 |
11 | M・カロ | LVA | KTM | 1'36.467 |
12 | D・フェリス | AUS | Kawasaki | 1'46.947 |
13 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | 2'05.926 |
14 | S・ティアイネン | FIN | Kawasaki | -1 Lap |
15 | M・ガルチア | MEX | KTM | -1 Lap |
16 | C・プーセル | FRA | Kawasaki | -2 Laps |
17 | R・フェルナンデス | USA | Yamaha | -2 Laps |
18 | M・ファーファン | MEXHonda | -4 Laps | |
19 | G・ヴァスケス | MEX | Yamaha | -4 Laps |
20 | R・メジア | DOM | Kawasaki | -4 Laps |
MXGP RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 40'15.650 |
2 | C・ドゥサル | BEL | Suzuki | 0'01.332 |
3 | A・カイローリ | ITA | KTM | 0'05.451 |
4 | C・プーセル | FRA | Kawasaki | 0'11.445 |
5 | K・デ・ディッカー | BEL | KTM | 0'14.190 |
6 | T・レオク | EST | Suzuki | 0'16.658 |
7 | X・ブー | FRA | Kawasaki | 0'17.784 |
8 | R・ゴンカルブス | POR | Honda | 0'18.654 |
9 | J・バラガン | ESP | Honda | 0'29.974 |
10 | K・ストライボス | BEL | KTM | 0'45.232 |
11 | D・グァルネリ | ITA | KTM | 1'01.852 |
12 | D・フェリス | AUS | Kawasaki | 1'05.116 |
13 | M・カロ | LVA | KTM | 1'40.218 |
14 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | -1Lap |
15 | S・ティアイネン | FIN | Kawasaki | -1Lap |
16 | R・メジア | DOM | Kawasaki | -2Laps |
17 | S・ロドリゲス | MEX | Yamaha | -2Laps |
18 | R・フェルナンデス | USA | Yamaha | -3Laps |
19 | D・ガルチア | MEX | Honda | -3Laps |
20 | J・L・グスマン | MEX | Kawasaki | -5Laps |
MXGP RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | KTM | 178 |
2 | C・ドゥサル | Suzuki | 149 |
3 | G・ポラン | Kawasaki | 134 |
4 | K・デ・ディッカー | KTM | 131 |
5 | C・プーセル | Kawasaki | 129 |
6 | D・フィリッパーツ | Yamaha | 105 |
13 | S・シンプソン | Yamaha | 58 |
17 | S・フロサード | Yamaha | 40 |
25 | G・アランダ | Yamaha | 11 |
26 | H・ブラッケ | Yamaha | 10 |
27 | R・フェルナンデス | Yamaha | 7 |
31 | S・ロドリゲス | Yamaha | 4 |
33 | A・スミス | Yamaha | 3 |
34 | G・ヴァスケス | Yamaha | 2 |
MXGP CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | KTM | 178 |
2 | Kawasaki | 165 |
3 | Suzuki | 159 |
4 | Yamaha | 130 |
5 | Honda | 116 |
6 | TM | 12 |
COMMENT
D・フィリッパーツ選手談(10位/優勝:総合3位)
「第2ヒートで勝ってすごくうれしい。戻って来たよ! 僕にとってこれは重要なことなんだ。勝利から遠ざかっていたからね。転倒したり、もっと上に行けると分かっている結果のレースを戦うのは精神的に厳しい。今、僕は好調だし、表彰台に戻るのはすごいことだ。第1ヒートでは不運な転倒があった。シャウン(シンプソン)が横切って来て一緒に転倒してしまった。ピットインしなければならなかったけど、それから最後尾から追い上げて10位まで挽回した。この標高でこの暑さのなか、毎周回プッシュしたのでとてもハードだったが、結果が大事でポディウムに立てたのだから報われた」
S・フロサード選手談(リタイア)
「この週末、膝の感じが良くなっていたのでライディングしてみたんだ。第1ヒートの序盤は良かった。15位から9位まで上がり、前を行く集団を追っていたんだけど、ピットレーンを過ぎたところで脚がステップから落ちて路面に当たってしまい、脚に強い痛みを覚えた。操縦するには痛過ぎたのでストップせざるを得なかった。問題は何週間かうまくライディングできなかったことだと思う。リズムを取り戻すのは大変だよ。ブラジルで再びトライできるかどうか、今はわからないけれど、第1ヒートの後よりも今は少し良くなっているので、数日間待ってみるつもりだ」