モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.15 9月12日 イタリア
RACE DATA
■大会名称:2010モトクロス世界選手権第15戦イタリアGP
■カテゴリ:MX1
■開催日:2010年9月12日(日)
■開催地:フェルモ
■周回数:第1ヒート=21周、第2ヒート=21周
■天候:晴れ
■観客数:22,500人
REPORT
フィリッパーツがランキング3位
2010年FIM MX1世界選手権第15戦(最終戦)としてフェルモで開催されたイタリアGPで、ヤマハ・モンスターエナジー・モトクロス・チームのD・フィリッパーツが総合6位に入り、2010年MX1世界選手権3位を得た。
高速で、過酷、たくさんのジャンプがあり、そしてハードパックのレイアウトという典型的なイタリアのコースであるフェルモには、22,500人の観客が集まった。
フィリッパーツは土曜日の予選で今シーズン4度目となるポールポジションを獲得。これによりフィリッパーツは2010年のジョイント・ベスト・クオリファイアーとなった。
第1ヒートをベスト4以内でスタートしたが、1周目に焦ってミスを冒して順位を落としてしまう。10位近くまで後退した後、追い上げを強いられることとなったフィリッパーツは7位まで挽回したところでチェッカーフラッグを受けた。
第2ヒートは転倒事故により渋滞が発生した際、フィリッパーツがコース上のハードなわだちにヒットして膝を捻ってしまう。フィリッパーツは体制を立て直すまでに数ラップを要したが、そこから力走を見せ、痛みを堪えながらふたつ順位を上げて6位でフィニッシュ。M・ナグル(KTM)を抑えて選手権ランキング3位となった。
ヤマハ・モンスターエナジー・リッチ・モトクロス・チームのK・デディッカーは、同チームでの最後のレースに臨むべくフェルモ入りした。肩の負傷が未だ完全には癒えていないデディッカー。第1ヒートで14位に入ったが、第2ヒートでは第1コーナーで発生した転倒事故に巻き込まれ、その後中団から大きく遅れて周回するが、リタイアに終わった。
MX3-GP世界チャンピオンのC・カンパーノがこのレースにエントリーした。スペイン代表として参加するモトクロス・オブ・ネイションズへのウォームアップが目的だ。第1ヒートは1周目に転倒し、肩の痛みを訴えてピットインしたが、レースを続行。カンパーノはその後の第2ヒートで、転倒していたJ・バラガン(カワサキ)のバイクにヒットし、スロープに投げ出されてしまう。一時意識を失ったカンパーノは検査のため病院に搬送された。
2010年仕様のYZ450は今季開催された15戦中2勝を挙げ(ドイツとフランス)、6度のポディウムフィニッシュを獲得した。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 39'33.144 |
2 | X・ブー | FRA | Kawasaki | 0'02.174 |
3 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | 0'04.173 |
4 | C・ドゥサル | BEL | Suzuki | 0'05.958 |
5 | J・バラガン | ESP | Kawasaki | 0'07.902 |
6 | M・ナグル | GER | KTM | 0'11.073 |
7 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 0'19.516 |
8 | D・グァルネリ | ITA | Honda | 0'30.589 |
9 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | 0'35.890 |
10 | J・コピンズ | NZL | Aprilia | 0'49.316 |
11 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | 0'52.979 |
12 | M・ド・ルーバー | NED | Suzuki | 1'00.174 |
13 | J・アルバートソン | USA | Honda | 1'05.190 |
14 | K・デディッカー | BEL | Yamaha | 1'16.675 |
15 | T・レオク | EST | Honda | 1'25.965 |
16 | M・モンニ | ITA | Yamaha | 1'30.416 |
17 | C・スーベイラ | FRA | KTM | 1'38.550 |
18 | M・シファー | GER | Suzuki | 1'39.230 |
19 | D・フェリス | AUS | Honda | 1'49.115 |
20 | A・バルビ | BRA | Kawasaki | 1'56.970 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・ドゥサル | BEL | Suzuki | 40'19.772 |
2 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | 0'04.419 |
3 | M・ナグル | GER | KTM | 0'06.278 |
4 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 0'18.402 |
5 | X・ブー | FRA | Kawasaki | 0'29.992 |
6 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 0'35.386 |
7 | J・コピンズ | NZL | Aprilia | 0'37.210 |
8 | R・ゴンカルブス | POR | KTM | 0'38.050 |
9 | M・モンニ | ITA | Yamaha | 1'00.199 |
10 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | 1'07.402 |
11 | D・グァルネリ | ITA | Honda | 1'12.378 |
12 | J・アルバートソン | USA | Honda | 1'14.914 |
13 | A・バルビ | BRA | Kawasaki | 1'17.273 |
14 | M・ド・ルーバー | NED | Suzuki | 1'22.289 |
15 | M・ボニーニ | ITA | Yamaha | 1'31.942 |
16 | J・A・ブトロン | ESP | Suzuki | 1'37.386 |
17 | T・レオク | EST | Honda | 1'38.828 |
18 | C・スーベイラ | FRA | KTM | 1'51.774 |
19 | M・シファー | GER | Suzuki | -1 Laps |
20 | L・レオンス | FRA | Suzuki | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | KTM | 625 |
2 | C・ドゥサル | Suzuki | 537 |
3 | D・フィリッパーツ | Yamaha | 502 |
4 | M・ナグル | KTM | 498 |
5 | S・ラモン | Suzuki | 491 |
6 | T・レオク | Honda | 356 |
8 | K・デディッカー | Yamaha | 331 |
22 | M・モンニ | Yamaha | 63 |
24 | T・ソデストローム | Yamaha | 47 |
28 | M・ボニーニ | Yamaha | 31 |
33 | K・チゾム | Yamaha | 20 |
39 | A・ロザノ | Yamaha | 14 |
43 | G・ラングストン | Yamaha | 12 |
48 | R・v・ヴィフェイケン | Yamaha | 7 |
55 | H・ブラッケ | Yamaha | 5 |
68 | M・バルビ | Yamaha | 2 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | KTM | 692 |
2 | Suzuki | 625 |
3 | Yamaha | 556 |
4 | Honda | 483 |
5 | Kawasaki | 420 |
6 | Aprilia | 264 |
7 | TM | 145 |
8 | CCM | 39 |
9 | Husqvarna | 4 |
COMMENT
D・フィリッパーツ選手談(7位/6位:総合6位)
「今日はベストを尽くしたけど、今は痛みが強いので、できるだけ早く医師の診断を受けて何がいけないのか知りたい。坂の下でわだちにかなり激しくヒットした。膝を捻ってしまって、次の2周はジャンプができなかった。それから選手権ランキング3位を得るにはゴンカルブスを捕らえる必要があるというピットサインを受けたので、歯を食いしばってプッシュしたよ。スキャンの結果がどう出るかだけど、ネイションズが近いから大したことがないことを願っている」
K・デディッカー選手談(14位/DNF:総合18位)
「あまり良い週末ではなかった。このコースではフィーリングは良くなくて、登りで苦労したよ。第2ヒートのスタートは良かったけど、グァルネリが僕の前で転倒したので、そこでスタックしてしまった。全体としてシーズンを終えてよろこんでいる。負傷に悩まされたのと、ドイツで勝って、今年の流れが僕の方に来るかと思ったんだけど、そうはならなかった」