モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.13 8月31日 アイルランド
RACE DATA
■2008モトクロス世界選手権第13戦アイルランドGP
■カテゴリ:MX1クラス
■開催日:2008年8月31日(日)
■会場:ダブリン
■周回数:ヒート1=20周、ヒート2=20周
■観客数:16,000人
REPORT
フィリッパエルツ、総合4位でランキング首位をキープ
ヤマハ・モンスター・モトクロス・チームのD・フィリッパエルツが総合4位となり、ランキング首位を守った。S・ラモン(スズキ)に対し5ポイント差のリードとなっている。チームメイトのJ・コピンンズは両ヒートとも不運なアクシデントに見舞われ、第1ヒートは9位、第2ヒートはリタイヤとなった。
フェアリーハウスの競馬場内に新設されたこのサーキットは、トリッキーなレイアウト。見ごたえのあるジャンプを備える一方、草を含んだコースはソフトで滑りやすい。今大会は幸い雨も降らず16,000人の観客がつめかけ歓声を送った。
フィリッパエルツは両ヒートとも素早いスタートを見せる。第1ヒートではトップ集団から離され5位を走行していたが、ラスト2周のとき、タイトル争いのライバル、ラモンをパスして4位でフィニッシュした。第2ヒートでは2位を走行していたが、クラッチトラブルが発生して走りのリズムを保てず後退、結局4位でフィニッシュした。
コピンズは第1ヒート、スタート直後の第1コーナーでは上位につけていたが、J・バラガン(KTM)の転倒で押し出される形でコースアウト。ほぼ最後尾まで落ちてしまったコピンズはそこから猛烈な挽回をみせ、9位でチェッカーを受けた。第2ヒートではジャンプからの着地のとき他ライダーと衝突。コピンズのマシンはフロントブレーキなどを損傷、ピットに戻って修復を試みたが結局リタイヤとなった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 38'49.681 |
2 | T・レオク | EST | Kawasaki | +0'02.572 |
3 | B・マッケンジー | GBR | Honda | +0'15.287 |
4 | D・フィリッパエルツ | ITA | Yamaha | +0'17.305 |
5 | S・ラモン | BEL | Suzuki | +0'22.354 |
6 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | +0'23.658 |
7 | M・ナグル | GER | KTM | +0'25.976 |
8 | M・プリエム | BEL | Kawasaki | +1'03.541 |
9 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | +1'09.368 |
10 | J・バラガン | ESP | KTM | +1'18.293 |
11 | A・レオク | EST | Yamaha | +1'23.584 |
12 | T・チャーチ | GBR | Kawasaki | +1'29.328 |
13 | M・ド・ルーバー | NED | Honda | +1'31.930 |
14 | C・ドゥサル | BEL | Suzuki | +1'34.165 |
15 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | +1'36.743 |
16 | M・シファー | GER | KTM | +1'46.380 |
17 | G・クロカード | IRL | Honda | +1'48.435 |
18 | C・カンパーノ | ESP | Yamaha | +1'50.824 |
19 | A・サルビーニ | ITA | Suzuki | -1 Laps |
20 | J・ノーブル | GBR | KTM | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・レオク | EST | Kawasaki | 39'36.398 |
2 | S・ラモン | BEL | Suzuki | +0'15.918 |
3 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | +0'23.160 |
4 | D・フィリッパエルツ | ITA | Yamaha | +0'26.158 |
5 | B・マッケンジー | GBR | Honda | +0'29.898 |
6 | M・ナグル | GER | KTM | +0'36.999 |
7 | M・プリエム | BEL | Kawasaki | +0'45.319 |
8 | C・ドゥサル | BEL | Suzuki | +0'53.091 |
9 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | +0'57.115 |
10 | J・ビル | CHE | Honda | +1'00.277 |
11 | G・クロカード | IRL | Honda | +1'06.916 |
12 | J・バラガン | ESP | KTM | +1'12.982 |
13 | M・シファー | GER | KTM | +1'14.221 |
14 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | +1'16.458 |
15 | A・サルビーニ | ITA | Suzuki | 1'26.577 |
16 | C・カンパーノ | ESP | Yamaha | +1'43.236 |
17 | A・レオク | EST | Yamaha | +1'49.477 |
18 | T・チャーチ | GBR | Kawasaki | +1'54.756 |
19 | L・コレイラ | POR | Yamaha | -1 Laps |
20 | S・エドモンズ | IRL | TM | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | D・フィリッパエルツ | Yamaha | 441 |
2 | S・ラモン | Suzuki | 436 |
3 | K・デ・ディッカー | Suzuki | 414 |
4 | J・バラガン | KTM | 389 |
5 | J・コピンズ | Yamaha | 382 |
6 | S・プーセル | Kawasaki | 371 |
15 | A・レオク | Yamaha | 145 |
23 | C・カンパーノ | Yamaha | 52 |
28 | L・フライバーグス | Yamaha | 22 |
29 | L・コレイラ | Yamaha | 16 |
33 | L・レオンス | Yamaha | 13 |
42 | W・スミス | Yamaha | 5 |
44 | A・レイナード | Yamaha | 4 |
45 | W・サリス | Yamaha | 4 |
49 | J・デ・ブルーイン | Yamaha | 2 |
51 | J・セペラク | Yamaha | 1 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 507 |
2 | Suzuki | 504 |
3 | KTM | 481 |
4 | Kawasaki | 467 |
5 | Honda | 398 |
6 | TM | 33 |
7 | Aprilia | 12 |
COMMENT
D・フィリッパエルツ選手談(4位/4位:総合4位)
「第1ヒートのスタートでは良いラインをとれず、タイムロスした。序盤は様子を見るために少し時間を費やしてしまったが、早くペースをつかめた。終盤は乗れてきたので、残り2周でラモンをパスできた。第2ヒートは、コース状況は悪くなり柔らかい路面のバンプは危く感じるところもあった。マシンに少し問題もありリズムが悪くなった。3位番手を走っていると、後ろからデ・ディッカーが迫って来たが、結局彼と絡むリスクを避けることにした。総合4位の結果だから今日は素晴らしい1日、とは言えないが難しくコース状況を考えればおおむね満足。長いシーズンを経て、僕の計画と仕事の全てがひとつにまとまっている。今は、次の大会を待つのみだが、良い状態で臨みたい」
J・コピンズ選手談(9位/リタイヤ:総合16位)
「ここ3~4レース、ほかのライダーは、僕のことをしっかり見てないのでは・・・・と感じている。今日もそう感じた。第1ヒートのスタートは良かったが、バラガンか誰かが、イン側から僕に接触してきて、僕はコースサイドに弾かれ転倒してしまった。その後は最後尾から2番目の位置から追い上げたが、結局9位が精一杯だった。第2ヒートも同様だった。誰もがすごくワイドなラインを取り、またも僕は押し出されてしまった。それでも、その後の順位は悪くなかった。ところが、最初のテーブルトップのジャンプ中に、他のライダーが僕の前を横切るように接触してきた。その後、彼が近づいてきたせいで僕はコースアウトしてしまった。これでマシンのフロントまわりにダメージを負ってしまった。ホイールはロックするし、フォークブリッジは曲がってしまった。それでピットに戻ったけれど、ダメージが大きすぎて復帰は無理だった」
レーシングマネージャー、M・ラスパンティ談
「我々にとってハードな週末だった。第1ヒート、フィリッパエルツは悪くなかったが、一方コピンズは不運。総合9位の結果は、ポイントで大きな取りこぼしをしたことになる。フィリッパエルツは第2ヒートで2位を獲得できるかと思ったが、クラッチに若干トラブルが出て、ラップタイムをキープできなかった。このヒート、コピンズはまたしても信じられないようなことになりタイトルは厳しい状況になった」