モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.15 9月2日 オランダ
RACE DATA
■大会名称:モトクロス世界選手権第15戦オランダGP
■カテゴリ:MX1クラス
■開催日:2007年9月2日(日)
■会場:オランダ/リーロップ
■周回数:第1ヒート=17周、第2ヒート2=17周
■天候:曇り
■観客数:36,000人
REPORT
ドルーバー、母国GPで表彰台!
M・ドルーバーが2007年モトクロス世界選手権の最終戦で総合2位に入る活躍を見せ、ヤマハ・モトクロス・チームは厳しい戦いとなった今シーズンを表彰台で締めくくった。
今シーズン初めはけがと不運に泣かされたドルーバーだったが、地元の利を生かし、ラフで体力を消耗するサンドコースでその実力を発揮。各ヒートをそれぞれ3位、1位でフィニッシュした。特に第2ヒートではK・ストライボス(スズキ)、S・ラモン(スズキ)と最後までバトルを展開。総合優勝したストライボスを最終ラップで抜いてトップでゴールし、集まった36,000人の喝采を浴びた。ドルーバーはシーズンランキングを14位で終えた。
J・コピンズの欠場は、2004年以来守ってきたヤマハ・モトクロス・チームのMX1タイトルを初めて失うことを意味していた。約5週間前に開催されたチェコGPでの転倒によるコピンズの左肩の骨折は、リーロップのサンドコースを走れる状態には戻らなかった。
コピンズは、シーズンランキング1位に浮上していたラモンと14ポイント差で最終戦オランダGPを迎えた。GP優勝5回、ヒート優勝9回、表彰台に上がること9回、レースをリードした周回数は他のどのライダーと比較しても2倍の差を誇るコピンズだったが、結局タイトル獲得はならなかった。コピンズは、4月に行われた開幕戦の第1ヒートを制して以来、先週のイギリスGPまで選手権をリードしていた。負傷を押して参加したイギリスGPを総合18位で終えたコピンズだったが、肩はオランダGPを走るに充分なだけ癒えることはなかった。ラスト4戦中3戦を欠場したコピンズは、YZ450FMでの最初のシーズンを3位で終えることとなった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | K・ストライボス | BEL | Suzuki | 40'12.396 |
2 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 0'11.238 |
3 | M・ドルーバー | NED | Yamaha | 0'19.430 |
4 | K・デディッカー | BEL | Honda | 0'39.931 |
5 | B・マッケンジー | GBR | Kawasaki | 0'52.146 |
6 | M・プリエム | BEL | TM | 0'58.104 |
7 | M・ナグル | GER | KTM | 1'6.551 |
8 | D・フィリッパーツ | KTM | ITA | 1'14.334 |
9 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | 1'16.102 |
10 | J・ノーブル | GBR | Honda | 1'20.447 |
11 | M・バン・ダエル | BEL | Honda | 1'27.959 |
12 | A・レオク | EST | Yamaha | 2'1.069 |
13 | L・フレイバーグス | LVA | Yamaha | 2'3.478 |
14 | P・A・ルネ | FRA | Honda | 2'6.061 |
15 | M・ブラウン | USA | Honda | 2'8.744 |
16 | D・セイバース | BEL | Suzuki | 2'10.626 |
17 | C・デザーレ | BEL | Suzuki | 2'12.368 |
18 | C・メロッテ | BEL | Aprilia | 2'16.361 |
19 | M・ジョーンズ | GBR | Kawasaki | -1 Laps |
20 | A・キオディ | ITA | Aprilia | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | M・ドルーバー | NED | Yamaha | 41'27.025 |
2 | K・ストライボス | BEL | Suzuki | 0'5.705 |
3 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 0'49.502 |
4 | K・デディッカー | BEL | Honda | 1'2.256 |
5 | B・マッケンジー | GBR | Kawasaki | 1'5.169 |
6 | M・プリエム | BEL | TM | 1'27.380 |
7 | T・レオク | EST | Kawasaki | 1'28.693 |
8 | M・バン・ダエル | BEL | Honda | 1'29.439 |
9 | M・ナグル | GER | KTM | 2'6.241 |
10 | M・ブラウン | USA | Honda | 2'12.382 |
11 | A・レオク | EST | Yamaha | 2'33.824 |
12 | C・メロッテ | BEL | Aprilia | -1 Laps |
13 | J・ノーブル | GBR | Honda | -1 Laps |
14 | K・ネメス | HUN | Suzuki | -1 Laps |
15 | L・フレイバーグス | LVA | Yamaha | -1 Laps |
16 | A・サルビーニ | ITA | Yamaha | -1 Laps |
17 | D・セイバース | BEL | Suzuki | -1 Laps |
18 | M・ジョーンズ | GBR | Kawasaki | -1 Laps |
19 | D・シュロッター | GER | Suzuki | -2 Laps |
20 | A・キオディ | Aprilia | ITA | -2 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | S・ラモン | Suzuki | 508 |
2 | K・ストライボス | Suzuki | 475 |
3 | J・コピンズ | Yamaha | 452 |
4 | S・プーセル | Kawasaki | 439 |
5 | K・デディッカー | Honda | 421 |
6 | D・フィリッパーツ | KTM | 419 |
14 | M・ドルーバー | Yamaha | 201 |
19 | A・レオク | Yamaha | 119 |
22 | A・サルビーニ | Yamaha | 74 |
24 | A・カイローリ | Yamaha | 47 |
28 | L・フレイバーグス | Yamaha | 34 |
29 | B・アンダーソン | Yamaha | 32 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Suzuki | 618 |
2 | Yamaha | 587 |
3 | Kawasaki | 557 |
4 | KTM | 540 |
5 | Honda | 539 |
6 | TM | 204 |
7 | Aprilia | 50 |
8 | WRM | 15 |
COMMENT
M・ドルーバー選手談(3位/優勝:総合2位)
「第1ヒートでは前に出ようと必死になっていたら腕が上がってしまった。それでスピードを緩めたら20分程したところで良いリズムをつかめて、3番手まで挽回することができた。好結果につながって満足しているよ。第2ヒートのスタート時には5番手で、トップグループから遅れないようにと思った。トップに立った時は本気でハードにプッシュしたが、ラモンが常に5秒以内の差でついて来た。それで彼をいかせることにしたんだけれど、ストライボスにまで抜かれてしまった。スティーブは何度かミスをおかして後退。残るはストライボスと僕になった。しかしフープスでは僕の方が彼より速いことがわかっていたので、そこで抜いてあとは全開で最終ラップを走ったよ。ファンがコース上で熱狂していて、僕はオランダのファンがあんなに興奮しているのを初めて見た。すごくうれしかったよ。僕はサンドコースでは、優れたライダーだと思われているけど、僕のGP優勝は両方ともハードコースでのものなんだ」
J・コピンズ選手談
「もちろんすごくがっかりしているが、この状況で僕にできることはあまりないので気持ちを入れ替えようと思っている。チームやメカニックのファビオ、それにサポートしてくれた関係者、心温まるメッセージを送ってくれた皆にお礼を言いたい。ネイションズを走れるのかどうか来週には知りたいし、少なくとも今はゆっくり休んでけがを癒したいと思う」
C・リナルディ、ヤマハ・モトクロス・チーム監督談
「サンドコースでは、ドルーバーが最高のライダーの一人であることはわかっていた。我々にとって大きな問題だったのは、果たして彼が両ヒートを持ちこたえることができるかどうかだった。というのはこのごろトレーニングをするモチベーションに欠けているところがあったからだ。いずれにしても彼は見事なテクニックでうまくマネージメントし、素晴らしいレースを見せてくれた。少なくともこれは我々にとってシーズンを締めくくる上で良い慰めになった」