モトクロス世界選手権 MXGP

RACE DATA

■大会名称：モトクロス世界選手権第11戦チェコGP
■カテゴリ：MX1クラス
■開催日：2007年7月29日（日）
■会場：チェコ共和国／ロケット
周回数：第1ヒート＝21周、第2ヒート＝21周
■天候：晴れ　■気温：25度
■観客数：24,000人

REPORT

コピンズ、チェコGPは不運に泣く

第11戦のチェコGPで、ヤマハ・モトクロス・チームのＪ・コピンズは、予想外のブレーキトラブルに見舞われ、両ヒートともノーポイントに終わった。

第1ヒートでコピンズは、リアブレーキペダルに石が詰まってリアがロック。一時3位を走行していたが、ストップせざるを得ず、ほぼ1周をロス。22位でフィニッシュするにとどまった。

第2ヒートでもコピンズは不運に見舞われる。他車との軽い接触によるリアブレーキホースのリークで、ブレーキ圧が失われてしまったのだ。リアの制動力を失ったコピンズは急なダウンヒル下で転倒。肩を痛めてリタイヤを余儀なくされた。肩の負傷は、幸いにもレントゲン検査の結果、骨折はしていないことがわかった。チームもコピンズ自身も、来週開催されるベルギーGP参加について心配しているが、他にダメージがないかどうかは詳しい検査を待たなければならない。

スウェーデンGPでの転倒による肩の負傷がようやく癒えたM・ドルーバーは、第1ヒートで表彰台を賭けた争いに加わったが、3戦前のブルガリアGP以来、レース出場しておらず、体力が不足していた。このため最終ラップに3つ順位を落として10位でフィニッシュした。第2ヒートではスタートで出遅れ、さらに序盤にゴーグルを交換するためにピットインを強いられ、24位でレースを終えた。

コピンズは現在、ポイントランキングで2位のS・ラモン（スズキ）に77ポイントの差をつけてトップにつけている。また、3戦欠場したチームメイトのM・ドルーバーは、ランキングは14位。

COMMENT

M・ドルーバー選手談（10位/24位：総合15位）

「第1ヒートの最初の20分は良くて、トップから4、5秒遅れで走っていた。ところがその後、疲れが出てしまった。5週間前のブルガリア以来、レースを走っていないことで、十分なコンディションではなかったのだろう。自分としては7位には入れるはずだったが、ゴールまで残り2周というところで3人に抜かれてしまったんだ。第2ヒートはスタートが悪く、さらにゴーグルのフィルムが外れてしまった。それでピットインしなければならなくなり24位。残念だ」

Ｊ・コピンズ選手談（22位/リタイヤ：総合28位）

「第1ヒートは3位につけて楽に走行していたし、そこからは勝つつもりでいた。ところが、その後リアブレーキに石が詰まってしまった。これもレースだが、こうなると打つ手はあまりない。第2ヒートでは特別問題がなかったが、ダウンヒルでストップすることができず、バンクにかなり激しくヒットしてしまった。今日一日をまとめれば、"これもレース"という以外に言えることはない。今シーズンは運に恵まれているが、今日は誰のせいでもない2つのトラブルに見舞われてしまった。だが、これはアクシデントに過ぎない。ランキングでは現在もリードしているので、今はナムールまでに負傷した肩が完治してくれること祈るばかりだ」

C・リナルディ、ヤマハ・モトクロス・チーム監督談

「二人がともに良いレースをすることを期待していただけに残念な一日になった。ドルーバーは第1ヒートの序盤は良かったが、上位陣と同じレベルの走りで完走するだけの体力はまだなく、10位でゴールするのが精一杯だった。第2ヒートではゴーグルのトラブルに見舞われてポイント獲得のチャンスを逃してしまった。コピンズは良い走りをしていて、攻めに入る準備はできていたが、リアブレーキペダルとエンジンの間に石が入ってしまった。これでストップせざるを得なくなり、大幅にタイムをロスしてしまった。第2ヒートでも良い位置につけていたのだが、リアブレーキホースにトラブルを抱えたままダウンヒルに入ってしまし転倒。肩を強く打ちつけてしまった。今はナムールまでにすべてが良い方向に向かうことを期待するしかない」