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レース情報

モトクロス世界選手権 MXGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.06 5月27日 日本

 

RACE DATA

■大会名称:モトクロス世界選手権第6戦日本GP
■カテゴリ:MX1クラス
■開催日:2007年5月27日(日)
■開催地:日本/宮城県
■周回数:第1ヒート=20周、第2ヒート=20周
■天候:晴れ
■観客数:24,000人

REPORT

コピンズ総合3位を獲得!

5月27日、モトクロス世界選手権・第6戦日本GPがスポーツランドSUGOにて開催された。ここまで、5戦中3勝を挙げているヤマハ・モトクロス・チームのJ・コピンズは両ヒートともに3位に入り総合3位を獲得。開幕から続けている連続表彰台の記録を6に伸ばした。ランキングでは、コピンズに続く上位陣が下位に低迷したことで、2位以下との差を63ポイントとし、チャンピオン獲得に向けてさらに有利な状況となった。またチームメイトのM・ドルーバーは、第1ヒートで転倒しリタイヤ。また第2ヒートは大事をとって欠場した。

第1ヒート、ホールショットはM・ブラウン(ホンダ)。これにM・ナグル(KTM)、コピンズ、B・マッケンジー(カワサキ)、ドルーバーが続く。1周目でトップを奪ったマッケンジーは、2周目以降も他を5秒程度上回るペースで走行し、5周目までに2番手以下に約15秒の差をつけて独走体制を築く。

1周目を3番手としたコピンズは、前方のブラウンを後方からプッシュしながらレースを展開するも、なかなか前に出ることができない。しかし、5周目に2番手に浮上すると、その後は安定した走りで徐々にマッケンジーとの差を詰めていく。ところがレース後半、J・バラガン(KTM)が接近し、2周はこれを抑えるがラスト2周となったところでかわされ、マッケンジー、バラガンに続き3位となった。

ドルーバーは、1周目を5番手とし、その後もポジションをキープして上位を狙っていたが転倒し27番手にポジションダウン、すぐにレースに復帰するも再び転倒してリタイヤとなった。

またスポット参戦した成田亮、釘村太一はリタイヤ。大河原功次は序盤20番手からスタートし、その後順位を上げ日本人ヤマハライダー最上位の19位となった。

第2ヒート、ブラウンが再びホールショットでスタート。その後方にJ・ノーブル(ホンダ)、コピンズ、マッケンンジーが続く。しかし再びマッケンジーが1周目にトップを奪うと、第1ヒートと同様に序盤からハイペースで後方を引き離してく。

一方2番手以下はブラウン、コピンズ、K・デディッカー(ホンダ)の3人が第2グループを形成し序盤から白熱したバトルを展開。そのなかでデディッカーが3周目に二人をかわして2番手に浮上し、トップのマッケンジーの追撃を開始する。しかし8周目あたりから失速し、同周にブラウンが2番手に。コピンズもデディッカーかわして3番手に浮上しブラウンを追うが、差を詰めることができないまま周回を重ねる。

大きくレースが動いたのは17周目、トップを独走していたマッケンジーがフープスで転倒し、2番手のブラウンがトップへ、またコピンズも背後に迫りマッケンジーと2番手を狙うが及ばず、ブラウンが優勝、2位マッケンジー、3位コピンズとなった。

これによりコピンズは総合3位を獲得。ドルーバーは転倒の影響で第2ヒートは欠場した。また成田亮はヤマハの日本人ライダーでトップとなる17位を獲得。また大河原が18位、釘村が24位となった。

RESULT Race.1

順位 ライダー 国籍 マシン タイム
1 B・マッケンジー GBR Kawasaki 39'31.947
2 J・バラガン ESP KTM 0'08.939
3 J・コピンズ NZL Yamaha 0'13.808
4 D・フィリッパーツ ITA KTM 0'27.369
5 M・ブラウン USA Honda 0'31.818
6 K・デディッカー BEL Honda 0'40.288
7 S・プーセル FRA Kawasaki 0'42.846
8 熱田 孝高 JPN Honda 0'43.191
9 S・ラモン BEL Suzuki 0'46.288
10 J・ノーブル GBR Honda 1'01.475
11 M・プリエム BEL TM 1'05.560
12 K・ストライボス BEL Suzuki 1'09.411
13 増田 一将 JPN Honda 1'48.276
14 K・ネメス HUN Suzuki 1'48.306
15 M・ナグル GER KTM 1'51.752
16 D・セイバース BEL Suzuki 2'05.433
17 S・コランブ NZL Suzuki -1 Laps
18 G・クロカード IRL Honda -1 Laps
19 大河原 功次 JPN Yamaha -1 Laps
20 戸田 蔵人 JPN Suzuki -1 Laps

RESULT Race.2

順位 ライダー 国籍 マシン タイム
1 M・ブラウン USA Honda 40'20.363
2 B・マッケンジー GBR Kawasaki 0'03.066
3 J・コピンズ NZL Yamaha 0'07.996
4 S・ラモン BEL Suzuki 0'27.232
5 熱田 孝高 JPN Honda 0'36.265
6 D・フィリッパーツ ITA KTM 0'40.274
7 T・レオク EST Kawasaki 0'48.099
8 J・ノーブル GBR Honda 0'53.372
9 M・プリエム BEL TM 1'06.877
10 K・ストライボス BEL Suzuki 1'08.637
11 S・プーセル FRA Kawasaki 1'45.054
12 M・ナグル GER KTM 1'54.087
13 D・セイバース BEL Suzuki 2'03.623
14 K・ネメス HUN Suzuki -1 Laps
15 戸田 蔵人 JPN Suzuki -1 Laps
16 G・クロカード IRL Honda -1 Laps
17 成田 亮 JPN Yamaha -1 Laps
18 大河原 功次 JPN Yamaha -1 Laps
19 T・アリエ FRA Kawasaki -1 Laps
20 S・コランブ NZL Suzuki -1 Laps

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 J・コピンズ Yamaha 274
2 K・ストライボス Suzuki 211
3 S・ラモン Suzuki 186
4 S・プーセル Kawasaki 154
5 D・フィリッパーツ KTM 148
6 K・デディッカー Honda 146

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Yamaha 274
2 Suzuki 229
3 KTM 201
4 Honda 188
5 Kawasaki 187
6 TM 103
7 WRM 9
8 Aprilia 2

COMMENT

J・コピンズ選手談(3位/3位:総合3位)

「まずスタートだが、それぞれ3・4番手につけたとはいえ良いスタートをダッタと思う。しかし今日は全体的にリズムに乗れなかったんだ。恐らくそれが原因で第1ヒートではバラガンにかわされたかもしれない。第2ヒートでは僕の前をいくマッケンジーが転倒したけどかわせなかった。今日のためにベストな準備をしてきたけれど、今日は他のライダーが上回っていた。難しい状況なのに優勝を目指してプッシュするだけではなく、確実にポイントを重ねる努力も長いシーズンを考えると重要だから少々慎重に走ったんだ。それでも総合3位は決して悪くないよ。次のフランスGPではリズムを取り戻して勝ちたいね」

M・ドルーバー選手談(リタイヤ/欠場)

「第1ヒートでのスタートでは5番手につけたんだけどほんの小さなミスがフィニッシュライン手前で起きたんだ。バーやレバーを定位置に戻すのに時間をとられてしまった。その後マッケンジーに周回遅れにされたけど彼の後ろを問題なく走っていたらテーブルトップで大転倒してしまった。着地に失敗してフロントタイヤがダメになり、頭をぶつけたんだ。自分でどうやってパドックに戻ったか覚えてないんだよ。そういう状況だったからミケーレとカルロが第2ヒートは走らないほうがいいと判断したんだ。残念な結果になったけど、あざだけですんだと思えばラッキーだよ」

C・リナルディ、ヤマハ・モトクロス・チーム監督談

「ジョシュについては今日、全体的なフィーリングがあまり良くなかったようだ。レース前から立て直そうと努力していたけどね。予選ではポールポジションを取れただけに少し残念だよ。両ヒートで3位という結果は、これまでと比べて満足できるものではないが、長いシーズンを考えるとこういったレースもあるものだと考えるべきだ。ドルーバーは第1ヒートの序盤は良かったけれど、最終コーナーの小さなミスが原因で転倒した。その後、再び転倒したんだけどそれは大きいものだった。彼は頭を打ってしまいレースを中断せざるを得ない状況だった。それで第2ヒートは欠場したんだよ。次のフランスGPには影響はないよ」

成田亮選手談(リタイヤ/17位:総合22位)

「第1ヒートは体調がすぐれずまったく体が言うことを聞かず、自分の力が出せなかった。第2ヒートも体調は良くなかったが、第1ヒートで悔しい思いをしたので、自分の力をすべて出して走った。ただ、昨年のように見せ場を作れず、多くのファンの期待に応えられず悔しい。次回の全日本では、このようなことがないように、体調を整えて仕切り直したい」

釘村太一選手談(リタイヤ/24位:総合28位)

「レースウイークに入る前は、自分がどこまで海外のライダーと戦えるかを楽しみにしていたが、深い轍やギャップなどでコースが荒れ、さらに過去と同様に彼らのペースは速くなかなか勝負できる機会を作れなかった。今回は体力的に非常にきついレースとなったが、そういった厳しい環境を経験したことは、自分にとっても今後のシリーズにとってもプラスになった」

大河原功次選手談(19位/18位:総合20位)

「まず予選を通過すること、そして決勝ではどんなポジションでもとにかく一生懸命走ることを目標にしたが、両ヒートともに自分の持ち味である粘りの走りができたし、いろいろな部分で海外のライダーとの違いを感じられ多くの収穫があった。また自分よりも年齢が上のブラウン選手が優勝したことはとても励みになった。次回の全日本ではこれらの経験を生かしていきたい」

光安鉄美、ジュビロ・レーシング・チーム監督談

「今回のレースは、それぞれがベストを尽しながら、海外ライダーから今後役立ものを見つけられるようなレースをしようという目標を持って挑んだ。しかし、多くのファンが駆けつけてくれたにもかかわらず、成田選手は体調が万全ではなく、釘村選手もコースコンディションに苦しめられ、思うような結果が出なかったのが残念だ。しかし次回の全日本選手権では、各ライダーが世界選手権の経験を生かして走る姿が見られるはずなので、期待していてほしい」

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