モトクロス世界選手権 MXGP

RACE DATA

■大会名称：モトクロス世界選手権第14戦オランダGP
■カテゴリ：MX1クラス
■開催日：2006年9月3日（日）
■開催地：オランダ／リーロップ
■周回数：第1ヒート＝18周、第2ヒート＝18周
■天候：雨　■気温：20度
■観客数：33,135人

REPORT

エバーツ、オランダGPで歴史的100勝を達成！

ヤマハ・インタースポーツ・モトクロスチームのS・エバーツが、両ヒートを制し自身GP通算100勝目、YZ450FMでの今季13勝目を達成した。上空には暗雲が垂れ込めて一日中雨、わだちのできやすい重たいコース状況のなかでの熱戦だった。

エバーツは、S・ラモン（スズキ）に1秒近い差のタイムで今季8度目のポールポジションを獲得して決勝に臨む。第1ヒート、エバーツは好スタートを決め第1コーナーにはＪ・コピンズ（ホンダ）に続く2番手で進入。第4コーナーまでで首位に立つと、その後は安定した走りを披露。結局上位7位までを周回遅れとして2位に41秒の差で今季24度目のヒート優勝を飾った。第2ヒートでもエバーツは圧倒的な速さで2位コピンズ以下を引き離し、今季28ヒート中25勝目を飾り総合優勝。1989年の世界選手権デビュー以来18年のキャリアで通算100勝という偉業を達成した。

エバーツのチームメイト、C・メロッテは、今週ライディングを試みたが、負傷した右足（右足指3本骨折）の痛みが激しくレース復帰は来週末開催されるベルギー選手権まで延期となった。

すでに2006年の選手権タイトルを獲得しているエバーツだが、本大会の結果ランキング2位のK・ストライボス（スズキ）との差を198ポイントに拡大。一方、今季2度目の欠場となったメロッテは、ランキング10位となっている。

COMMENT

S・エバーツ選手談（優勝/優勝：総合優勝）

「GP100勝までは長かった。1989年にGP初参加をして今年は2006年。100勝に挑戦し、それを達成するまで18年かかったことになる。本当に長い道のりだった。世界選手権のタイトルも1度目から10度目まである程度の時間が必要だが、GPでの1勝目から100勝というのは、また別なこと。だからすごく、すごくうれしい。支援してくれた皆さんのおかげだ。実は、このところタフな時期が続いていた。精神的には"仕上がって"いたが身体的にはハードだったよ」

C・メロッテ選手談（決勝出場せず）

「転倒からわずか15日で左の足指は回復したが、足の裏に広範囲に打撲があったので足に大きな重量をかけるのは厳しかった。このレースでの復帰はまだ早過ぎた。自転車に乗ることはできるようになるなど、順調に回復している。とにかく今は早く復帰できるよう治療に専念するだけだ」

C・リナルディ、ヤマハ・インター・スポーツ・モトクロスチーム監督談

「今季、走る目標がなくなってしまった！　ステファンの偉業は信じられないほどのものだし、今日の勝ち方も最高だった。他のライダーよりはるかに高いレベルのライディングをしていた。精神的にも身体的にもステファンは少々消耗しているが、サンドでの彼の技術が今日の勝利につながった。ステファンは両ヒートとも圧倒して、今日はまさにパーフェクトだった」