モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.10 7月16日 南アフリカ
RACE DATA
■大会名称:モトクロス世界選手権第10戦南アフリカGP
■カテゴリ:MX1クラス
■開催日:2006年7月16日(日)
■開催地:南アフリカ/サンシティ
■周回数:第1ヒート=20周、第2ヒート=20周
■天候:晴れ ■気温:31度
■観客数:25,300人
REPORT
エバーツ、南アフリカGPで総合優勝!
ヤマハ・インタースポーツ・モトクロスチームのS・エバーツが、南アフリカGPでGP通算97勝目を挙げ100勝の大記録まであと3勝と迫った。会場は首都ヨハネスブルグから約200kmのところに位置するリゾートタウン、サンシティ。レースには25,300人の観客がつめかけ熱戦に歓声が注がれた。
エバーツは土曜日の予選でS・ラモン(スズキ)を100分の8秒差で抑え、4戦連続、今季6度目のポールポジションを獲得。決勝第1ヒートでエバーツは、ラモン、そしてホールショットを奪ったJ・コピンズ(ホンダ)に続く3番手でレースをスタート。その後トップに立ったエバーツは、数分後にはコピンズに5秒の差をつける。エバーツは周回遅れのライダーを巧みにかわしながらトップを独走して優勝。17ヒート連続優勝となった。
第2ヒートも第1ヒートとほぼ同じ展開となり、エバーツはコピンズに約5秒差の1位、3位にはラモンが続いた。今季8度目の両ヒート優勝、そしてエバーツにとって初のアフリカでの勝利となった。この結果、ランキングでは2位との差が136ポイントに拡大。このままでいくとエバーツの10度目の世界タイトル獲得は、8月第1週目に行われるベルギーGPで達成される見込みとなっている。
C・メロッテは第1ヒートでK・デディッカー(ホンダ)と激しいバトルを展開。しかしデディッカー、T・レオク(カワサキ)の先行を許し、結局6位でゴールした。第2ヒートではスタートで出遅れ、その後果敢な追い上げを見せていたが、不運にも石が喉に当たり呼吸が困難となった。メロッテはレースをあきらめざるを得なくなり、フィニッシュすることなくストップした。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | S・エバーツ | BEL | Yamaha | 39’49.835 |
2 | J・コピンズ | NZL | Honda | 5.555 |
3 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 11.709 |
4 | T・レオク | EST | Kawasaki | 19.545 |
5 | K・デディッカー | BEL | Honda | 21.713 |
6 | C・メロッテ | BEL | Yamaha | 53.306 |
7 | P・ルレ | FRA | Honda | 1’02.336 |
8 | M・プリエム | BEL | Yamaha | 1’04.923 |
9 | K・ストライボス | BEL | Suzuki | 1’11.786 |
10 | J・ビル | GBR | Yamaha | 1’27.554 |
11 | A・ピローネン | FIN | TM | 1’34.262 |
12 | W・エイビス | RSA | KTM | 1’49.209 |
13 | J・バラガン | ESP | KTM | 2’43.560 |
14 | J・ガルシア・ビコ | ESP | Honda | -1 Laps |
15 | G・クロカード | GBR | Honda | -1 Laps |
16 | C・ダグモア | RSA | Kawasaki | -1 Laps |
17 | K・ステガン | RSA | Suzuki | -1 Laps |
18 | L・オファレル | RSA | Yamaha | -1 Laps |
19 | D・ケラミディス | GRC | Honda | -3 Laps |
20 | C・バンニケルク | RSA | TM | -4 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | S・エバーツ | BEL | Yamaha | 40’19.139 |
2 | J・コピンズ | NZL | Honda | 4.591 |
3 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 9.215 |
4 | T・レオク | EST | Kawasaki | 37.551 |
5 | K・ストライボス | BEL | Suzuki | 40.730 |
6 | J・バラガン | ESP | KTM | 1’25.723 |
7 | K・デディッカー | BEL | Honda | 1’32.927 |
8 | P・ルレ | FRA | Honda | 1’37.300 |
9 | A・ピローネン | FIN | TM | 1’39.573 |
10 | J・ビル | GBR | Yamaha | 1’40.537 |
11 | G・クロカード | GBR | Honda | 1’41.009 |
12 | M・プリエム | BEL | Yamaha | 2’04.872 |
13 | W・エイビス | RSA | KTM | -1 Laps |
14 | C・ダグモア | RSA | Kawasaki | -1 Laps |
15 | J・ノーブル | GBR | Honda | -1 Laps |
16 | L・オファレル | RSA | Yamaha | -1 Laps |
17 | R・バン・デア・ウェストハイゼン | RSA | Honda | -2 Laps |
18 | K・ステガン | RSA | Suzuki | -2 Laps |
19 | K・ボーエン | RSA | KTM | -3 Laps |
20 | A・ニールセン | KEN | Yamaha | -3 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | S・エバーツ | Yamaha | 492 |
2 | K・ストライボス | Suzuki | 356 |
3 | S・ラモン | Suzuki | 334 |
4 | T・レオク | Kawasaki | 330 |
5 | K・デディッカー | Honda | 322 |
6 | J・バラガン | KTM | 235 |
8 | C・メロッテ | Yamaha | 172 |
10 | M・プリエム | Yamaha | 168 |
11 | J・ビル | Yamaha | 167 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 492 |
2 | Suzuki | 409 |
3 | Honda | 361 |
4 | Kawasaki | 334 |
5 | KTM | 291 |
6 | TM | 128 |
COMMENT
S・エバーツ選手談(優勝/優勝:総合優勝)
「これほどたくさんのGPで勝てて、自分自身ちょっと驚いている。恐らく数年したら今までやってきたことを振り返り、達成したことを実感するのだろう。また、今まで10連勝したことはなく、9連勝が最高だったので、これは自分自身にとっての記録達成だ。南アフリカでは一度も勝ったことがなかったので、これも特別。今回は最終ラップで観客に手を振ることはしなかったよ。2年間不運が続いていたけど、今回は積極的な気持ちでここにやって来た。そして今日、見事に実を結んだ」
C・メロッテ選手談(6位/リタイヤ:総合14位)
「今は走りを楽しむことを意識していて、第1ヒートではうまくいった。最後の3~4ラップで腕が少々疲れた。第2ヒートはスタートが悪かったが、少しずつ挽回。デディッカーとP・ルレ(ホンダ)との差を詰め、自分自身楽しめた。トップ10入りを目指してハードにプッシュしていたが、何かが喉に当たって息ができなくなり、吐き気がして走り続けることができなくなった。残念だ。」
C・リナルディ、ヤマハ・インタースポーツ・モトクロス・チーム監督談
「また完璧なウイークエンドだった。ステファンのスタートはいつもほど良くはなかったが、一番速いは誰なのか、彼は再び証明して見せた。シーズン前にもこういうかたちのレースを見ているので、言うべきことはあまりない。ステファンは何としても勝ちたいと望んでいるんだ。セドリック(メロッテ)はまずまずのレースをしたが、スタートで出遅れた第2ヒートで追い上げている最中に、ダートの一片が喉に当たってしまった。セドリックは息ができなくなり、ストップせざるを得なかった。多くのポイントをロスすることになって残念」