モトクロス世界選手権 MXGP

RACE DATA

■大会名称：モトクロス世界選手権第9戦スウェーデンGP
■カテゴリ：MX1クラス
■開催日：2006年7月2日（日）
■開催地：スウェーデン／ウッデバラ
■周回数：第1ヒート＝22周、第2ヒート＝22周
■天候：晴れ　■気温：29度
■観客数：19,000人

REPORT

エバーツ、スウェーデンで無敵の9連勝

ヤマハYZ450FMを駆るヤマハ・インタースポーツ・モトクロス・チームのS・エバーツが第9戦スウェーデンGPで9連勝を果たし無敵の強さを見せつけた。今回、コースは見直しが図られ、ハードでダスティな路面は従来のままだが、一部セクションは一層テクニカルなレイアウトとなった。強い陽射しと真夏のような暑さの中、19,000人のファンが見守る中熱戦が展開された。

予選でエバーツは、シーズン5度目、3戦連続のポールポジションを獲得した。第1ヒートのエバーツは、いつものように1周目から首位に立ちレースを引っ張る。2番手にはJ・バラガン（KTM）が追い上げ、35分+2周のレース中、常にその差は1秒から3秒という僅差のバトルとなったが、エバーツはこれを制し14ヒート連続の優勝を果たした。

続く第2ヒート。ここでは、2週間前のイギリスGPのとき同様、エバーツは1周目に転倒を喫してハードな戦いを強いられた。それでもエバーツは残り1周となったところでS・ラモン（スズキ）をかわしてトップに浮上。これで15ヒート連続の優勝を達成した。またグランプリ通算優勝回数は96。前人未到の100勝にまた一歩近づいた。

エバーツのチームメイト、C・メロッテは朝のウォームアップ走行で転倒。痛み止めを打ってレースに参加した第1ヒートでは11位で走り切ったが、第2ヒートは完走できなかった。

COMMENT

S・エバーツ選手談（優勝/優勝：総合優勝）

「ここは得意とは言えないコースないので、タフな戦いを予想していた。実際過去2年間も苦戦していたからね。でもポールを獲ることができたし、第1ヒートはいい感じで走れた。バラガンには約3秒リードしていたが、ミスで追いつかれた後は接戦となり、優勝できたけれど少々疲れてしまった。それで第2ヒートまでの間に十分休息をとって、第2ヒートは楽になった。第2ヒートはスタート後のミスを挽回するため序盤はハードだった。みんな速くてパスがたいへんだったよ。スズキ勢が速いのを見て、今回の1位は難しいかとも思ったが、しばらく走るとスティーブとの差が徐々に詰まっていったので、その後はハードに攻めた。エキサイティングなレースだったでしょ！」

C・メロッテ選手談（11位/リタイヤ：総合16位）

「今朝、転倒してしまい、痛み止めをうって第1ヒートに出場した。マシンにまたがると、腰と背骨のあたりにひどい痛みが走る状態だった。また、走行中に足でバランスを取るのが難しく、今日はそもそもバイクに乗るのが大変だった。痛みがあまりにもひどかったので第2ヒートでは走行をやめた」

M・リナルディ、ヤマハ・インター・スポーツ・モトクロスチーム総監督談

「ステファンにとって、今回は楽なレースウイークエンドではなかった。実際予選では、彼が明らかに抜きに出ている訳ではなかった。でも第１1ヒートはいい結果を残してくれた。第2ヒートでは、彼はすごくエキサイティングなレースを見せてくれた。序盤の展開をみると、頑張っても3位程度かとも思われたが、後半の挽回で素晴らしい結果をもたらしてくれた」