モトクロス世界選手権 MXGP

RACE DATA

■大会名称：モトクロス世界選手権第8戦イギリスGP
■カテゴリ：MX1クラス
■開催日：2006年6月18日（日）
■開催地：イギリス／マタリーベイスン
■周回数：第1ヒート＝20周、第2ヒート＝19周
■天候：晴れ　■気温：28度
■観客数：39,000人

REPORT

YZ450FMのエバーツが開幕8連勝！

ヤマハ・インター・スポーツ・モトクロスチームのS・エバーツが両ヒート優勝で13ヒート連続優勝、開幕以来8連続の総合優勝を飾った。エバーツは土曜日の予選で1位を獲得。長いコースレイアウトと、非常に乾燥したコンディションによって硬く、ほこりっぽくなった路面がハイスピードでの勝負になるかに思われたが、多くのライダーが2分の壁の突破に苦しむこととなった。

エバーツはまず第1ヒートで12ヒート連続優勝を達成。スタート直後の第1コーナーで危うく転倒しそうになり4番手となったが、ほどなくポジションを上げて1周目終了時点では早くもトップに浮上した。第2ヒートでは5周目、トップ走行中に転倒して順位を落としたが、徐々に挽回し、9ラップ後には再びトップに返り咲いて優勝を果たした。

C・メロッテは身体的な回復と同時に自信を取り戻してきており、第1ヒートでは2、3位争いを展開し一時は2台のYZ450FMのランデブーも見られた。そして最終的にはT・レオクの追撃を振り切り5位となった。第2ヒートは8位。ヤマハUKディクソン・レーシングのJ・ビルは予選7位。第1ヒートは序盤上位につけていたが、最終的にはエンジンの不具合もあり10位。第2ヒートはゴーグルに問題があり13位に終わった。

ランキングではエバーツが2位以下に99ポイント差をつけてトップをキープ。エバーツはこれで自己通算GP95勝を上げており、残りのレースでGP100勝への記録に挑む。一方のメロッテはランキング8位だが、7位との差はわずかに12ポイント。

COMMENT

S・エバーツ選手談（優勝/優勝：総合優勝）

「フレームを岩にぶつけてしまい、リアがラインを外れて転倒してしまった。コピンズが抜いていったが、僕も負けずにすぐに抜き返した。レオクを追いかけたが、コースの前半はとてもペースが速く、またほこりもすごくてラインが見えないほどだったので非常に苦労した。それで自分のペースで一人一人を抜いていき、最後の2、3周で差を詰めるために激しくプッシュした。それでようやくトップに立つことができた。ヤマハにまた勝利をもたらすことができて非常にうれしい。小さなクラッシュのおかげでレースは面白くなったと思う。自分でも満足しているし、応援してくれたファンのためにも良かったと思う」

C・メロッテ選手談（5位/8位：総合6位）

このレースウイーク中は、リナルディと人生について語り合うなど、なんだかとても年をとってしまったような気分。彼の励ましはいつも非常にポジティブで、信じられないくらいに僕を勇気づけてくれた。背中に問題があって痛みが激しかったので痛み止めの注射をしなければならないほどだったが、精神的にとても良い状態になっていたので、どうしてもあきらめたくなかったんだ。身体的にはまだ完璧ではなく、もう少し時間が必要だが、自信は失っていない。今はちょっとだけ休養をとり、少しずつトレーニングを続けていく」

M・リナルディ、ヤマハ・インター・スポーツ・モトクロスチーム総監督談

「セドリックにとっては非常に難しくてデリケートな状況が続いている。手首のけがの回復に長い時間が必要で、40分間のレースでプッシュし続けるためには、まだ体力的にも難しい。このことはセドリックにとっても、ヤマハや我々にとっても決して良い状態とは言えない。それでも今日は、レース前半で持ち前の速さを見せてくれたが、やはり最後までは続かなかった。この状況が少しでも早く好転することを願っている。ステファンのほうは完璧なレースを続けてくれている。二人ともヤマハのニューマシンをとても気に入っているし、このマシンはどのコースでも、またどんなコンディションでもとても強い。何度もホールショット獲得に成功していることを見れば、エンジン性能の高さが良くわかる」