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May 24, 2023
第12回Yamaha VR46 Master Camp3日目、ライダーたちが多才ぶりを発揮
Yamaha VR46 Master Camp3日目は、充実した内容で実施しました。6人はフランコ・モルビデリ選手とともに新たに獲得したフラットトラック・スキルを競い、世界選手権3冠のロレンソ・ダレッティ氏(別名Trastevere73)からMotoGP eSportのコツを習い、MiniGPではマニュエル・ゴンザレス選手の前でスピードを披露しました。
第12回Yamaha VR46 Master Campの3日目、エドワルド・バー選手(16歳/ブラジル) 、ダビット・ノワク選手(14歳/ポーランド)、マーク・ビック選手(16歳/スペイン)、クリッタパット・ケアンクム選手(18歳/タイ)、トゥラキット・ブアパ選(19歳/タイ)、山根昇馬選手(15歳/日本)は、フラットトラック、MotoGP eSport、MinGPという3つのまったく異なる種目でスキルを発揮した。
午前中にVR46 Motor Ranchを訪れると、この日はマルコ・ベリ氏とともに、フラットトラック・トレーニングの次のレベルへの到達を後押ししようと、Monster Energy Yamaha MotoGPのモルビデリ選手が待っていました。ベリ氏とモルビデリ選手はライダーたちとともにコースに入り、そのライディングを間近で観察し他のです。
「VR46 Motor Ranchでいい時間を過ごすことができました」とモルビデリ選手。「午前中はずっと彼らと一緒にいたのですが、このような素晴らしいチャンスを得て、この場所に居られることを喜ぶ様子を見るのは、私にとってもうれしいことです。また、少年がライダーとして成長していく過程や、取り組みを垣間見ることができたのも良かったです。
私が彼らに伝えたのは、常に前進し続けようということでした。逆境に見舞われることもあると思いますが、本当に世界チャンピオンになりたいなら、どんなに厳しいときでも模索と努力を続けなければなりません。でも、実際のところ彼らはすでに素晴らしいレベルに達しています。この若さですでに、正しい考え方と正しい方法でレースを始めているのですから」
一方のベリ氏は「すべてのセッションを終えて、私は少し疲れてしまったのですが、それには確かな理由がありました。レザースーツを着てライダーたちと一緒にコースに入り、すっかり夢中になってしまったからです。それに今日は、非常に温かく、非常にクールなモルビデリ選手が来てくれて、全員でレースをする機会もありました。私たちふたりが彼らを抜いては抜き返させ、プッシュしついて来させ、そうしてスピードアップを目指していきました。
彼らはマシンの上ですべきことはわかっているので、一日の終わりにはフルのレースコースへ挑む準備ができていました。彼らは笑顔を見せながらスピードも上げていて、誰もがハッピーでした!」
ランチ休憩のあと再びVR46 Motor Ranchへ戻ると、6台のゲーム・コンピューターが準備されていました。MotoGP eSportの初レッスンではセットアップ、キーボード操作、コースの知識、精神集中など必要な基礎的スキルに重点が置かれ、講師のダレッティ氏は次のようにコメントしました。
「最初のセッションでふたつのエクササイズを行いました。30分ずつ2回のセッションで、ひとつはミサノ、もうひとつはもてぎです。彼らのレベルの高さに驚きました。正直に言うと、とくに昇馬です。彼は私のラップタイムに近づいたのです。ゲームではブレーキのかけ方がとても難しいので、まずその方法を教えました。彼らは正しく学んでくれました。またプラクティスの終盤では、正しいセットアップを選択するための手助けをしました。これらのことを通して、彼らはさらに成長しました。次回はミサノともてぎで予選からレースまでを練習する予定です。どんな走りを見せてくれるか楽しみです」
ゲームの後は、Jeepers KartコースでのMiniGPです。前日に続いてゴンザレス選手が加わり、正しいライン取り、ポジション、ブレーキング・ポイントなどを厳しく指導しました。 最後には成果を試すべく実践のレースを開催すると、ビック選手が優勝。ケアンクム選手と山根選手が2位と3位で続きました。
「午後のトレーニングは私にとっても有意義でした」とゴンザレス選手。「MiniGPマシンの経験はとても豊富で、ずっとこのタイプのマシンでトレーニングをしてきたので、その知識を彼らに伝える自信がありました。いくつかの秘訣を伝授し、成果が見られ、彼らもエンジョイしてくれたのでハッピーです。
ライディング・スタイルは4ストローク・マシンとはまったく間違います。ハードなブレーキングでコーナーに進入し、エンジン・パワーを落とさないようにしなければなりません。コーナー進入で激しくスライドさせ、そのあと加速していくので、私はこのタイプのマシンが一番、楽しいと思っています」
一日の終わりには、ミサノにあるニッキー・ヘイデンの記念碑を訪れ、2017年5月22日にこの世を去ったMotoGPレジェンドに敬意を表しました。
Comments
エドワルド・バー 選手
「モルビデリ選手、マルコさんと一緒のフラットトラック・セッションは最高で、私はかなり速く走れました。モルビデリ選手とポルトガル語で話ができたのも良かったです。フラットトラックの全コースを走るのはとても難しいですが、いい経験になりました。MotoGP eSportは想像以上に難しかったです。1ラップを転倒せずに走り切ることができませんでした。いい練習になるので、ウイークの終盤でもう一度、できるのはありがたいです。また、MiniGPには背が高すぎるほうなので、これもかなり難しかったです。それでも、いい時間を過ごすことができました」
ダビット・ノワク選手
「フラットトラック・セッションはとても良かったです。フル・トラックに挑戦し、とても長かったけれど、本当に素晴らしかったです。ダウンヒルも少しありました。モルビデリ選手との練習は最高でした。MotoGP eSportも本当に楽しくて、みんなとかなり接近して走り、毎回クラッシュし、そのたびに大笑いしました。私も他のみんなと同じで、転倒せずに1周を走り切ることはできませんでした。でも練習で3ラップのレースをしたときは大丈夫だったのです。Jeepers Kartはかなりタイトで小さく、2ストローク・マシンは初めてでしたが、とても楽しめました」
マーク・ビック選手
「3日目になって、フラットトラックがだいぶうまくなってきました。気持ちよく乗れるようになり、いろいろなことが楽にできるようになってきたのです。前よりもフィーリングがよく、ここまでの自分の進歩を感じてうれしいです。MotoGP eSportはとても難しかったです! コーチのダレッティさんがいくつかコツを教えてくれて、それが助けになりました。今日のなかではMiniGPが最高でした。85ccのMiniGPマシンが大好きなので、かなりエンジョイできました。普段は2ストロークではなく4ストロークに乗り慣れているので、感覚が少し違いましたが、新しいコースと新しいマシンは、やはりいいものです。それにスーパーポールで勝つことができたのでハッピーです!」
クリッタパット・ケアンクム選手
「モルビデリ選手と一緒にフラットトラックを練習したのは、とても良かったです。実際、いろいろな感情があったのです。MotoGPライダーと一緒にコースを1周したのですから、それは本当に特別な時間でした。マシン・コントロールを練習し、モルビデリ選手からテクニックを教わって気持ちよく乗れるようになりました。MotoGP eSportも初めて経験しましたが、これはコースを覚えるためのツールとして使うと面白いと思いました。その一方で、MiniGPは初めてではありません。前に何度か経験したことがあるのですが、依然としてとても楽しいです! スロットル・コントロールに重点を置き、これまでの自分の限界を超えることができたと感じています。かなりうまくできたので満足です」
トゥラキット・ブアパ選手
「フラットトラックのことがだんだんわかってきて、より一層、楽しくなりました。モルビデリ選手の後ろについて行ったり、一緒に走ったりしたことで正しいラインもわかりました。彼は知識が豊富で、いいヒントをくれて、一緒にトレーニングするのが、とても楽しかったです。MotoGP eSportは、クールで気に入りました。練習は必要ですが、これでコースに慣れるのはいいですね。MiniGPマシンに乗るのも初めてでした。最高です!ゴンザレス選手の指導のもとでブレーキングやエンジン・パワーなどのテクニックに取り組みました。このような練習をコンスタントに続けていきたいです」
山根昇馬選手
「フラットトラック・セッションはVR46 Motor Ranchのコース全体を使って行い、高低差があったので、昨日よりもずっと難しくなりました。課題を克服して、次回はもっとスピードを上げていきたいです。モルビデリ選手はコーナリング・スピードがすごくて、彼から学ぶことがたくさんあると思いました。また一緒に走りたいです。MotoGP eSportはゲームの経験があったので、うまくやれる自信がありました。いつもMoto2に参戦し、世界のプレーヤーのなかでランキングの上位につけています。MotoGPはMoto2よりもずっと多くの電子制御設定が入っているので、次のセッションではそこを改善したいです。全体として、eSportはコースレイアウトを学ぶのに役立つと思います。またMiniGPも初めて経験しました。ゴンザレス選手のライディング・スタイルを真似するうちに最後は彼に何とかついていけるようになり、目の前で彼のライディングを見ることができて良かったです。スーパーポールでミスをしてしまったのは残念です。そのせいで表彰台には上れないと思ったのですが、最終的に3位に入れてうれしかったです」