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February 02, 2017
Yamaha VR46 Master Campから世界へアピワットがCEV Moto3へ参戦決定
2017年1月31日、VR46 Riders AcademyとYamaha Motor Racingから一本のリリースが発表されました。それは、世界中の若きヤマハライダーにとっては、大きな「希望」ともいえるものでした。
2016シーズン、Yamaha Thailand Racing Teamから、アジアロードレース選手権(ARRC)のアジアプロダクション250(AP250)に参戦しチャンピオンを獲得、Yamaha VR46 Master Campで実施するトレーニングプログラムMaster Campに参加したアピワット・ウォンタナノンが、MotoGP世界選手権への登竜門である、FIM CEV インターナショナル選手権のMoto3に参戦するという内容だったのです。
Yamaha VR46 Master Campでは、昨年2回のMaster Campをイタリアで実施しました。このプロジェクトの目的は「アジアから世界へ羽ばたく可能性を持つヤマハの若きライダーが、我々のライダーやバレンティーノとともにトレーニングし、モチベーション向上やさまざまな経験とスキルを習得させること」と、VR46 Riders Academyのプロジェクトリーダーであるアレッシオ・サルッチが話すように、育成の一環で、当初はセレクションではありませんでした。ところが、参加者たちはそれぞれのセッションで高いポテンシャルを示し、「すぐにでも世界にチャレンジさせたい!」という期待を抱かせたのです。
こうして、「VR46 Riders Academyでシートを用意し、世界で戦うチャンスを提供しよう」と話は具体化していきます。ヤマハとVR46 Riders Academyは、Master Campでのライダーとしての才能や将来性、欧州文化への適応力、さらにARRCのレギュラーシーズンにおける成績など総合的に評価し、協議を重ね、Yamaha VR46 Master Campから、次のステップに進む初のライダーとして、アピワットを選出したのです。
この結果についてサルッチは、「アピワットはこれから、VR46 Riders Academyのライダーとともにイタリアで活動を開始しますが、さらなる成功のため我々もできる限りのサポートを行っていきます。これからが本番です。ぜひ期待してください!」と、新たな目標に向け決意を語りました。
Yamaha VR46 Master Campは、ヤマハで未来を描いてもらうため、世界に続く育成の道筋(ステップアップモデル)の一つとしてスタートしたプロジェクトでした。しかし、わずか1年で大きく成長を遂げ、直接世界に結びつく架け橋となったのです。そして、ヤマハとVR46 Riders Academyは、2017年もYamaha VR46 Master Campを継続する予定です。第2、第3のアピワットが現れることを願って。
最後に、アピワットから喜びの声と、新たな目標に向けた決意が届きましたので紹介します。
アピワット・ウォンタナノン
「VR46 Riders Academyと契約できたことをとてもうれしく、光栄に思っています。昨年のことはまるでおとぎ話のようでした。Yamaha Thailand Racing Teamでは、AP250のチャンピオンを獲得し、イタリアへ行ってVR46 Riders Academyのライダーと一緒に練習することもできました。これは本当に、信じられないような経験でした。短い期間ではあったけれど、そこに参加することができ、インストラクターやスタッフのおかげで多くを学べたことだけで十分にうれしかったのです。ところがその上に、これからはいつも一緒にトレーニングできるのですから、僕は一生に一度の大きなチャンスをもらったと思っています。僕はバレンティーノの大ファンで、ずっと尊敬してきたお手本です。だから彼からいろいろ学べることは、僕にとっては大きな意味があります。このようなチャンスを与えてくれたバレンティーノ、ヤマハ、そしてVR46 Riders Academyに感謝しています。今は懸命に取り組み、シーズンでは多くを学び、CEVで活躍したいと思っています」