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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

MotoGP/Moto2

1949年にFIM(国際モーターサイクリスト連盟)が、欧州を中心としてスタートさせた二輪ロードレースの世界最高峰。その中でも最上位クラスがMotoGPであり、様々なメーカーがその威信をかけて開発した専用マシンと、世界トップレベルのライダー、メカニックが集結し世界チャンピオンを争う競技である。

MotoGPは2002年、従来のGP500から、2ストローク500cc以下/4ストローク990cc以下のマシンが混走する形でスタート。2004年には4ストロークマシンに限定された。その後も、排気量やタイヤサプライヤー、ECU(Engine Control Unit)、燃料タンク容量、エンジン使用数など、時代に合わせてレギュレーションの変更が行われてきた。そして、2023年からは新たにスプリントが追加され1大会2レース制が導入された。なお2027年からは排気量の850cc化をはじめ大幅な変更が予定されている。また大会数は徐々に増加しており2025年は、過去最多となる22戦が開催される。

ウィークの流れは、金曜日のプラクティスの結果でQ2とQ1の出走ライダーを決定。土曜日は3回目のフリー走行とともに予選を行い、その後、スプリントを実施する。これは全戦で行われ、周回数は決勝の半分、ポイントは1〜9位(12、9、7、6、5、4、3、2、1)までに付与され、二輪モータースポーツにおける最高峰のエンターテインメントとしてさらなる進化を果たした。

ヤマハ発動機はこの世界選手権に1961年5月21日のフランスGPから参戦を開始。初のGPチャンピオンは、1964年のGP250、RD56を駆るフィル・リードによってもたらされた。その後、半世紀以上の間、数々の栄冠を手にし、2017年5月21日に開催されたフランスGPでは、マーベリック・ビニャーレスによりグランプリ通算500勝(125㏄クラス47勝、250㏄クラス165勝、350㏄クラス63勝、500㏄クラス120勝、MotoGPクラス105勝)を達成している。

また、最高峰クラスであるGP500・MotoGPでは、1972年のチャス・モーティマーの初優勝以来、ジャコモ・アゴスチーニ、ケニー・ロバーツ、エディー・ローソン、ウェイン・レイニー、阿部典史、そしてバレンティーノ・ロッシ、ホルヘ・ロレンソ、ファビオ・クアルタラロなどのライダーが勝利を積み重ね、2024シーズン終了時点では245勝をあげている。

また、これまで7人のチャンピオンを輩出、ライダータイトルは18回、コンストラクターズタイトルは14回、チームタイトルを7回獲得し、MotoGPでは通算5回の三冠(ライダー、コンストラクターズ、チーム)を達成している。

Moto2は、ロードレース世界選手権250ccクラスに替わり、2010年からスタート。MotoGPを最高峰とする3つのクラスの内の一つで、250cc 単気筒4ストロークエンジンを使用するMoto3の上位クラスとなる。

エンジンは1社のみの供給で、現在はトライアンフ社製の直列3気筒765ccエンジンが使用されるほか、タイヤ、ECUも共通化されている。シャシーは複数のビルダーがMoto2専用シャシーを販売しており、各チームがこれを選択して使用する。参戦できるライダーは18歳以上となっている。

各メーカーが独自のマシンを開発するMotoGPと違い、Moto2ではマシンのパフォーマンスの違いをコントロールすることで、ライダーの実力を見極められる状況が作られている。だからこそ、優秀な成績を収めたライダーには、MotoGPへとステップアップするチャンスが高い確率で巡ってくることとなる。

ヤマハ発動機は、人財育成活動である「BLU CRU」の一環として、2022年からオフィシャルチームを発足しフル参戦を開始。3シーズンを戦い優勝はまだないが、初表彰台は2023年の第19戦カタールGP、マニュエル・ゴンザレスによってもたらされた。

ライダー紹介

#20 ファビオ・クアルタラロ/#42 アレックス・リンス

Monster Energy Yamaha MotoGP

#43 ジャック・ミラー/#88 ミゲール・オリベイラ

Prima Pramac Yamaha MotoGP

#14 トニー・アルボリーノ選手/#28 イサン・ゲバラ選手

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2

チーム

ヤマハ発動機は2025年、1955年の創立から70周年、レース活動70周年となる。この記念すべき年を迎えるにあたり、当社のMotoGPプロジェクトは活動体制の変更を行った。まずは、「Monster Energy Yamaha MotoGP」と「Prima Pramac Yamaha MotoGP」という2チーム、4台体制を2022年以来復活。その位置付けもファクトリーとサテライトという関係ではなく、ともにヤマハ発動機がフルサポートするダブルファクトリー体制とし、データ共有を含め緊密に連携し、データ収集やマシン開発を強化した。

マネジメントの体制としては、プロジェクト全体の指揮を取るのがヤマハ発動機MS開発部長の鷲見崇宏と、Yamaha Motor Racing(YMR)のマネージング・ディレクターであるパオロ・パベシオ。レース現場ではYZR-M1のプロジェクトリーダーである増田和宏、テクニカル・ディレクターのマッシモ・バルトリーニを中心に、「Monster Energy Yamaha MotoGP」のチーム・ディレクターであるマイオ・メレガリ、「Prima Pramac Yamaha MotoGP」のチーム代表パオロ・カンピノーティとチーム・マネジャーのジーノ・ボルソイが強力にコラボレーション。各組織が団結し「チャレンジ・スピリット」をもって開発を促進し、グローバルな人財を育成し、組織全体でパフォーマンスを強化して再び世界チャンピオンの獲得に挑む。

「Monster Energy Yamaha MotoGP」のライダーは昨年からの継続となり、2021年にMotoGPタイトルを獲得、2024年はランキング13位となったファビオ・クアルタラロと、昨年チームに加入、怪我もあった中でランキング18位としたアレックス・リンスが参戦。一方の「Prima Pramac Yamaha MotoGP」からは、昨年のランキング14・15位となったジャック・ミラーとミゲール・オリベイラが参戦。4名が大きな進化を遂げた2025年型YZR-M1を駆り、表彰台、優勝、そしてタイトル奪還を目指す。

Moto2世界選手権には、当社の人財育成活動「BLU CRU」において、世界中の若手ヤマハライダーの目標となる「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2」を新たに発足。ライダーには、昨年のMoto2でランキング10位のトニー・アルボリーノと、ランキング17位のイサン・ゲバラを起用。将来、当社のMotoGPファクトリーライダーの育成を照準としつつ、世界中の若手ライダーの憧れのチームとを目指し、当社にとって初のチャンピオン獲得を目指します。

Moto2世界選手権には、ヤマハ発動機とPramac Racingのコラボレーションにより発足した「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2」が参戦する。チーム名にある「BLU CRU」は、当社のモータースポーツ活動におけるステップアップ構造の基盤であり、オン・オフ両カテゴリーで若く才能ある若手ライダーを育成し、最終的にMotoGPやスーパーバイク世界選手権、モトクロス世界選手権などの最高峰クラスへ送り出すことを目標としている。

「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2」は、ロードレースにおける「BLU CRU」最上位チームであり、MotoGPライダーの育成とともに、世界中の若手ライダーが目指す場所として初のチャンピオン獲得を目指す。

チーム代表はカンピノーティ、チーム・ディレクターはボルソイ。チーム・マネジャーにはMotoGPをはじめグランプリで活躍したアレックス・デ・アンジェリスを迎え、豊富な知識と経験でライダーをサポートする。ライダーは、2023年のMoto2でランキング2位、昨年は10位のトニー・アルボリーノと、2022年のMoto3のチャンピオンで昨年はMoto2でランキング17位のイサン・ゲバラという、若手実力者を起用した。

マシン

YZR-M1:Monster Energy Yamaha MotoGP/Prima Pramac Yamaha MotoGP

2002年、MotoGP参戦に合わせて開発したファクトリーマシン。呼称の「M」は技術開発を市販車にフィードバックする使命(Mission)と、MotoGPでチャンピオンを獲得する使命(Mission)を示す。YZR-M1はこれまでにバレンティーノ・ロッシと4回、ホルヘ・ロレンソと3回、そしてファビオ・クアルタラロと1回、通算8回のチャンピオンを獲得している。
2025年型のカラーリングは、「Monster Energy Yamaha MotoGP」は従来を踏襲しながら、さらにブルーを強調。一方の「Prima Pramac Yamaha MotoGP」は、パープルを基調にしながらブルーを加えることで、両チームとライダーの調和と協力を表現しつつ、二つのファクトリーチームの絆を伝えるものとなっています。

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2

「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2」のマシンは、エンジン、タイヤ、ECUは共通となるが、2024年にチャンピオンマシンとなったBoscoscuro社のシャシーを使用して参戦する。カラーリングはブルーを基調とし、2025年に変更した新しい「BLU CRU」のロゴを大きく配置。世界中の若手ライダーたちに本プログラムを広く知ってもらい、さらなるチャレンジを促すデザインを採用した。

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