全日本トライアル選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。
Rd.01 4月13日 愛知・岡崎
RACE DATA
全日本トライアル選手権 第1戦愛知・岡崎大会
■開催日:2025年4月13日
■開催地:愛知県・キョウセイドライバーランド
■観客動員数:1,500人
■気温:16度
■天候:雨
■競技:10セクション×2ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:4時間30分(10セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:黒山健一(ヤマハ)/6
REPORT
黒山健一と氏川政哉が最新型「TY-E 3.0」で2・3位
野崎史高も「TY-E 2.2」でそれぞれ4位
全日本トライアル選手権シリーズの第1戦愛知・岡崎大会が、愛知県のキョウセイドライバーランドで開催された。大会当日はあいにくの暴風雨となったが、1,500人の観客動員数を記録。最高峰の国際A級スーパークラスにYAMAHA FACTORY RACING TEAMから参戦する#2黒山健一は、今季はアップデートした最新型の電動トライアルバイク「TY-E 3.0」で参戦。さらに、今年は新たに#3氏川政哉もYAMAHA FACTORY RACING TEAMから「TY-E 3.0」で参戦。また、「Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA」の#8野崎史高は熟成を重ねた「TY-E 2.2」で参戦、今年は3年計画で進めてきた最高峰クラスでのチャンピオン獲得を目指し、3名体制で開幕戦に挑んだ。
国際A級スーパー(SA)クラスの競技は16名が出走、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名だけがより難易度が高くて見ごたえがある2つのスペシャル・セクション(SS)に挑む設定。雨によりやや難易度が下げられたものの、SAクラスのセクションは大岩や急斜面が連続する難易度の高い設定で、クリーン(減点0で走破)が出せない選手も少なくなかった。
さらに、多くのセクションでは走る順番を待つ渋滞ができ、長い待ち時間によって時間不足となりタイムペナルティーを加算される選手も少なくなかった。そんな状況の中、TY-Eで3回目のシーズンを迎えた黒山だけではなく、昨年からTY-Eに乗り初優勝&2勝をしている若手の氏川、そしてベテランの野崎も高い走破力で大観衆を沸かせるレースを繰り広げた。
競技は、今年から新ルールを採用。セクションの中での「ループ(ラインクロス)」がOKになった(一度通った轍を踏んでも減点されない)。一方、他のクラスのゲートに入ると減点5となってしまう。また、バックはOKだが、後退中に足を着くと減点5。足着き+エンスト停止は減点5にはならず、足着きのみ減点されることになった。こうしたルール変更の影響も注目された。
なお今回、黒山のアシスタントは、甥の黒山陸一(りくと)。氏川政哉のアシスタントは、田中裕人(2010年の国際A級チャンピオンで、SAでも活躍)。野崎史高のアシスタントは関口康太が務めた。
競技前半の1ラップ目は、減点28の黒山が、減点29の小川友幸(#1)を抑えたが、黒山はタイムペナルティーを2点加算して減点30となった。この結果、1ラップ目終了時点のトップは小川(友/29点)で、黒山(30点)は1点差の2位につけた。以下、やや離れて野崎(39点)、小川毅士(39点)、氏川(40点)、久岡孝二(41点)という接戦状態で後続ライダーたちがトップ2を追う展開となった。
2ラップ目は、氏川が最小減点25をマークして気を吐く。そして、小川(友)と野崎、黒山が減点31で続く大接戦。ただし、三人同点ながらもクリーンの数は小川(友)4、野崎3、黒山2というところで差がついていた。また、小川(友)と黒山は2ラップ目にそれぞれタイムペナルティー1点を加算していたが、野崎は時間内にゴールしてタイムペナルティーは免れていた。
そしてなんと、悪天候のためSSは中止となり、2ラップのトータル減点で最終順位が決められることとなった。結果、小川(友)が減点60で1位。黒山は減点61で2位と惜しくも1点差で初優勝を逃すこととなったが、それでも黒山が最悪の条件のもとでクリーン6をマークして最多クリーン数を獲得した。また、氏川(減点65)が3位で表彰台をゲット。野崎(減点70)も4位で登壇した。
次回第2戦・大分・玖珠(くす)大会は4月27日、大分県の玖珠トライアルヒルズで行われる。
RESULT
RIDERS RANKING
COMMENT
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
黒山健一選手(2位)
「開幕戦、中部大会が無事に終了しました。朝の雨がいまだに降り続いていて開幕戦にしては非常にハードな試合になったと思います。僕の方は2番という形でこの大会を終了しました。またちょっと勝ち損ねたなと、勝てる大会で勝てなかったなという、非常に悔しい残念な気持ちではありますけども、バイクを含め体の調子含め問題ないと思ってますので、2週間後の九州大会全力で頑張りますので、応援をよろしくお願いします」
氏川政哉選手(3位)
「無事、開幕戦終わりました。結果は3位ということで、自分が思ってた順位とはちょっと違うんですけど、表彰台に開幕戦から登れたことは、いい出だしになるのかなと思ってます。次戦は九州大会で二週間後なんですけど、気を引き締めて今回悪かったところは改善できるように頑張りたいと思いますので、応援よろしくお願いします」
佐藤美之監督談
「まずは、この風雨の厳しいコンディションの中、最後まで戦ってくれた選手にお礼を言いたいです。黒山選手は1ポイント差の2位でしたが、クリーンの数は1位だっただけに残念でなりません。氏川選手もファクトリー初のレースでしたが、動じることなく果敢にチャレンジしていました。ヤマハライダーの結果は、2位、3位、4位でしたので、第2戦は1位、2位、3位の表彰台独占を狙っていきます。応援宜しくお願いします」
Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA
野崎史高選手(4位)
「結果は4位で、怪我から復帰第一戦としてはここまで回復できると思わなかったので、満足というわけではないですけど、納得はしています。ちょっと取りこぼしてしまった、セクションのテープ切ってしまった(減点5)ところもあったので。シーズンを通して徐々に上げていこうかなと思っていた中では悪くない結果だと思いますし、中盤から後半戦にかけてもっと成績を上げていきますので、期待していただきたいと思います」