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全日本トライアル選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。

Rd.06 10月13日 近畿・和歌山

RACE DATA

全日本トライアル選手権 第6戦和歌山・湯浅大会
■開催日:2024年10月13日
■開催地:和歌山県「湯浅トライアルパーク」
■観客動員数:1,274人
■気温:26度
■天候:晴れ
■競技:10セクション×2ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:4時間30分(10セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:藤波貴久(ホンダ)/7

REPORT

黒山健一、電動トライアルバイクで2位、ランキング1位に躍進
氏川政哉は5位入賞

全日本トライアル選手権シリーズ(全8戦)の後半戦へと突入した第6戦和歌山・湯浅大会は10月13日、今年も和歌山県有田郡湯浅町の「湯浅トライアルパーク」で開催された。前回第5戦広島・三次灰塚大会は台風の影響により、開催取り止め。第4戦北海道・和寒大会(7月14日)以来、3ヵ月ぶりの全日本大会となった。

第4戦では、最高峰の国際A級スーパークラス(IAS)において氏川政哉(#2/bLU cRU VICTORY)が電動トライアルバイク「TY-E 2.2」で、第3戦での電動バイク初優勝に続き、初の2連勝を獲得して、タイトル争いでも氏川&TY-E 2.2が単独トップに躍り出た。この第4戦で野崎史高(#4/Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA)はTY-E 2.2で初の2位表彰台をゲットしたが、残念ながら左ヒザを負傷、怪我からの回復途上のため第6戦は不出場となった。一方、YAMAHA FACTORY RACING TEAMから参戦する#3黒山健一は第4戦を僅差で惜しくも5位となっていた。

今回第6戦では、3連勝を目指す氏川と、挽回にかける黒山。佳境に入った熾烈なタイトル争いはトップ氏川の76ポイントに対して、ともに5ポイント差の黒山と#1小川友幸(ホンダ)が迫る三つ巴の激戦となっている。さらに今大会から国際格式となり、元世界チャンピオンの#27藤波貴久(ホンダ)が電動トライアルバイクで参戦し、電動車での対決も大きな注目を集めた。

会場は前日から爽やかな好天に恵まれ、大会当日も秋晴れのもとでの戦いとなった。セクションはそれぞれに難易度が高く、急斜面や沢を生かしたテクニカルな自然の地形だけではなく、観客が見やすい場所に用意された見ごたえのある人工セクションも取り揃えられた。IASクラスは16名が出走、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名が2つのスペシャル・セクション(SS)に挑んだ。

1ラップ目終了時点でトップに立ったのは藤波で、とりわけ前半は圧倒的な力を見せつけて減点24。2番手は、1ラップ目後半に追い上げた小川(友)が26点。この二人に対して、まだクリーンこそないものの減点を抑えて3番手につけたのが黒山だった。また、氏川は減点5となる失敗が目立ち、6番手と出遅れた。

そして2ラップ目、さらに調子を上げた藤波(2ラップ目は減点14)に対して、それに迫る勢いでクリーンを3つマークした黒山(減点21)が追い上げ、2番手に進出。2ラップ終了時点の順位は藤波の38点に対して、2位の黒山は53点で、その差は15点。SSを待たずに藤波の1位が決定した。一方、2ラップ終了時点で3番手の小川(友)は減点60と、黒山との差は7点で、SSで2位争いの決着がつけられることとなった。

そのSS一つ目のセクションは、最後の登りの難易度が非常に高く、藤波でさえも失敗して減点5となった。そこを、黒山はただ一人、なんとクリーン(減点0)のパーフェクトなライディングで走破して、黒山自身とTY-E 2.2のポテンシャルの高さを見せつけた。ここで小川(友)は減点5となったため、この時点で黒山の2位が決まった。そしてまたSS二つ目のセクションは、ほぼ全員が減点5となったため、順位の変動もなく競技は終了した。

黒山は今季まだ優勝こそないものの、ただ一人4度も2位となる安定した好成績により、ついにポイントランキングでトップに躍進。チャンピオン奪還も夢ではなくなった。

また、氏川は今回5位となったが、小川(友)と同ポイント(上位入賞回数も同じだが、直近の大会=今大会で上位の小川(友)がルールによりランキング上位となっている)で黒山と4ポイント差につけており、やはり逆転チャンピオンの望みは十分に残されている。

いよいよ残り2戦。最終戦となる第8戦 City Trial Japan大会(11月3日/大阪)は、第7戦終了現在のランキング上位10名のライダーのみ参戦できる。次回の第7戦宮城・SUGO大会は10月27日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われる。

RESULT

RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM

黒山健一選手談(2位)

「近畿大会の結果は2位ということで僕の中では最低限の仕事ができたかなというレベルです。ただ、今回からデビューしたライバルの電気バイクと藤波貴久選手に負けてしまいましたので、僕の中では非常に悔しくモヤモヤした結果になってしまいました。それでも2位になれましたので、これはこれで良しかなと思っています。2週間後に東北大会がありますので、そこでは皆を倒して1位を取りたいなと思いますので、これからも引き続き応援をよろしくお願いします」

佐藤美之監督談

「今大会に向けては事前テストをしっかり会場でも行って優勝を目指して戦ったのですけど、セクションの難易度が高かったので、悪くても3点という意識で戦ったのですが、残念ながら勝てませんでした。黒山選手はそういった流れでも2位に入ってくれ、目標とするチャンピオンに対してもランキングのトップに上がったので、そういう意味では2位に入れたのは良かったと思っています。残りの2戦、SUGOとシティトライアルでチャンピオンを獲れるように頑張りますので、応援よろしくお願いします」

bLU cRU VICTORY

氏川政哉選手談(5位)

「結果は5位です。すごく悔しいです。湯浅では昨年と一昨年ともに1位だったので、今年も1位を獲ろうと思っていたのですが、届きませんでした。1ラップ目から自分の走りができなかったということもありますし、2ラップ目に持ち直そうと思いましたが、それもなかなかうまくいきませんでした。次のSUGO大会では昨年も悔しい思いをしているので、今年こそはいい走りをして1位を獲りにいきたいと思っています。応援よろしくお願いします」

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