全日本トライアル選手権 IAスーパー
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。
Rd.05 9月7日 中国
RACE DATA
■開催日:2014年9月7日
■開催地:岡山県・原瀧山トライアルパーク
■観客:466人
■気温:29度
■天候:晴れ
■競技:11セクション×2ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:4時間30分(11セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:小川友幸(ホンダ)13
REPORT
黒山健一が今季初優勝、野崎史高は4位
シリーズ全7戦の後半戦となる第5戦中国大会は、久しぶりに岡山県の原瀧山トライアルパークで行われた。この会場では過去に野崎史高(ヤマハ)が優勝しており、野崎にとっては相性のよい会場。野崎は第3戦優勝に続く今季2勝目をめざした。一方、今季まだ勝ち星がない黒山健一(ヤマハ)は、今度こそ勝ってスランプ状態から脱するべく勝負をかけた。競技は12セクションが用意されていたが、前日夕方の豪雨により路面状態が悪化、第7セクションはキャンセルされた。残り11セクションを4時間30分の持ち時間で2ラップ(注・1ラップ目の持ち時間は3時間)した後、約10分のインターバルをはさんで観客が見やすい場所に用意されたより難易度の高い2つのスペシャルセクション(SS)に挑んだ。
大会当日は好天となり、厳しい残暑の中での戦いとなった。1ラップ目は泥で非常に滑りやすいセクションながらも第1セクションからクリーンし、他の困難なセクションでも高い走破力を発揮した野崎が、1ラップ目終了時点では減点24でトップに立った。野崎と1点差で小川友幸(ホンダ)が2番手。黒山は多くのライバルたちがクリーンした第1セクションでセクションテープを止めていた杭に接触して動かしてしまい、出だしから減点5とつまずいてしまった。しかし、その後挽回した黒山はトップの野崎と3点差で3番手につけていた。
2ラップ目は黒山が、1ラップ目に失敗した第1セクションから会心のクリーン。続く第2セクションはライバルたちが減点3や減点5になっていた難関だったが、ここを完璧な走りで見事にクリーンした黒山が野崎と小川(友)を逆転してトップに躍り出た。とはいえ、この時点で黒山は減点27、小川(友)は減点28、野崎は減点29と1点刻みの接戦状態でまだまだ予断は許されなかった。その後は黒山がさらに調子を上げて、2ラップ目は最小減点10でまとめ1ラップ目とのトータル37点で2番手以下をリードした。2番手の小川(友)は減点41で黒山と4点差。3番手の小川毅士(ベータ)は減点50。野崎は2ラップ目の第9セクションでの減点5が響き減点52で4番手に後退していた。
SSは第10セクションと第12セクションをさらに難しくして行われたが、黒山はこの2つの難所をそれぞれ鮮やかにクリーン。2位に4点差をつけたまま、黒山がうれしい今季初優勝を獲得。昨年の第6戦中部大会以来約1年ぶり&6戦ぶりの勝利をあげるとともに、ポイントランキングでも3位から2位に躍進した。今回2位は小川(友)、3位は小川(毅)。野崎はSSで減点を増やした結果、表彰台を逃した。ともあれ、復調した黒山とともに次戦は今季2勝目を狙う野崎だ。次回第6戦・中部大会は10月12日、愛知県のキョウセイドライバーランドで行われる。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | 減点/クリーン |
---|---|---|---|---|
1 | 黒山健一 | team黒山レーシング・ヤマハ | Yamaha | 減点37/クリーン12 |
2 | 小川友幸 | HRCクラブMITANI | Honda | 減点41/クリーン13 |
3 | 小川毅士 | WISE BETA RACING | Beta | 減点51/クリーン9 |
4 | 野崎史高 | YSP京葉×KEN OKUYAMA | Yamaha | 減点60/クリーン8 |
5 | 柴田暁 | HRCクラブMITANI | Honda | 減点67/クリーン7 |
6 | 野本佳章 | モトベント&BETA | Beta | 減点69/クリーン47 |
7 | 田中 善弘 | WISE BETA Racing | Beta | 減点77/クリーン6 |
8 | 加賀 国光 | トライアルエクスチェンジ | GASGAS | 減点90/クリーン1 |
9 | 斎藤 晶夫 | ブルーヘルメットHRC | Honda | 減点93/クリーン4 |
10 | 成田 亮 | HAZARD BREAKERS | Beta | 減点94/クリーン2 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 小川友幸 | Honda | 94 |
2 | 黒山健一 | Yamaha | 82 |
3 | 野崎史高 | Yamaha | 80 |
4 | 小川毅士 | Beta | 69 |
5 | 柴田暁 | Honda | 54 |
6 | 田中善弘 | Beta | 46 |
7 | 野本佳章 | Beta | 43 |
8 | 加賀国光 | Gasgas | 40 |
9 | 斎藤晶夫 | Honda | 39 |
10 | 成田亮 | Beta | 33 |
COMMENT
黒山健一選手談(優勝)
「今日は1ラップ目の第1セクションで不本意な減点5になり、僕の勝てない日々はまた続くのかと思ったのですが、その後は良い感じに走れてきて自分の走りができました。2ラップ目は路面が乾いて、非常に難しいセクションながらもクリーンを狙えるレベルになり、とくに2ラップ目の第1セクションは会心のクリーンでした。狙い通りにクリーンを増やして挽回し、今季1勝目をあげることができて良かったです。去年の北海道大会くらいから不調になっていたのが解消され、不調の原因もわかったので非常に良かったです。残り2戦もしっかり勝ちたいと思います」
野崎史高選手談(4位)
「今日は作戦ミスでした。自分自身の走りは悪くなかったのですが、体力面などで上手くいかないこともあったのが反省点です。1ラップ目の結果が良くても結局、2ラップ目に急に崩れてしまったので、もったいなかったですね。とくに第5セクションで減点5になったのが痛かったです。ランキングも3番に戻ってしまいましたが、あと2戦で挽回したいと思います」