全日本トライアル選手権 IAスーパー
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。
Rd.07 10月31日 SUGO
RACE DATA
■開催日:2010年10月31日 ■開催地:スポーツランドSUGO
■観客:600人 ■気温:13度 ■天候:雨
■競技:10セクション×2ラップ+スペシャルセクション2セクション
■持ち時間:4時間20分 ■最多クリーン数:小川友幸(ホンダ)15
REPORT
黒山健一2位、全日本連覇ならず
野崎史高はランキング3位
近年まれに見る大接戦となった国際A級スーパークラスのタイトル争いは、今年も宮城県スポーツランドSUGOで最終戦東北大会を迎えた。ディフェンディングチャンピオンで「Team黒山レーシングヤマハ」の黒山健一は、前回の第6戦で小川友幸(ホンダ)に敗れて2ポイント差でランキング2位となっていた。しかし最終戦で勝ったほうがチャンピオンとなるため、黒山の逆転優勝の可能性を残し、SUGO大会を迎えた。SUGOは、黒山にとっては昨年まで4年連続優勝を果たしている得意の会場。
4時間の持ち時間でまず10セクションを2ラップ、その後スペシャルセクション(SS)としてより難易度の高い2セクションに20分の持ち時間でトライした。台風の影響により一日中雨が降り続く悪天候の下、土のセクションはぬかるんで土がのった岩も非常に滑りやすくなった中での競技となった。黒山は1ラップ目の第2セクションから減点5となる苦しいスタートで1ラップ目は2位と出遅れたが、1ラップ目終了時点でトップの小川とは僅か1点差だった。しかし2ラップ目の黒山は思うように減点を減らすことが出来ず、小川との差は7点に開いてしまう。それでも逆転の可能性は残されていたSSで、黒山は他の全員が失敗したひとつ目のセクションを唯一人走破する意地を見せたが、結局逆転はならず、小川とは5点差の2位となった。黒山は10度目のタイトル獲得はならなかった。
野崎史高(ヤマハ)は、SUGOで過去2度優勝している自信から力強い走りを見せ、1ラップ目は小川や黒山と好勝負を繰り広げたが、2ラップ目は減点を減らすことが出来ずSSでの失敗も響いて3位となった。これでランキング3位争いでは野崎が渋谷勲(ホンダ)を逆転しランキング3位を手中にした。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 小川友幸 | HRCクラブMITANI | Honda | 減点27/クリーン15 |
2 | 黒山健一 | team黒山レーシングヤマハ | Yamaha | 減点32/クリーン13 |
3 | 野崎史高 | YSP京葉レーシング | Yamaha | 減点38/クリーン8 |
4 | 小川毅士 | WISE BETA RACING | Beta | 減点45/クリーン10 |
5 | 渋谷勲 | HRCクラブぱわあくらふ | Honda | 減点55/クリーン7 |
6 | 田中善弘 | WISE BETA RACING | Beta | 減点75/クリーン3 |
7 | 柴田暁 | HRCクラブMITANI | Honda | 減点80/クリーン3 |
8 | 野本佳章 | MOTO VIENTO | Beta | 減点83/クリーン3 |
9 | 宮崎航 | WISE BETA RACING | Beta | 減点89/クリーン2 |
10 | 斎藤晶夫 | HRCクラブMITANI | Honda | 減点93/クリーン2 |
11 | 西元良太 | YSP京葉レーシング | Scorpa | 減点94/クリーン0 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 小川友幸 | Honda | 129 |
2 | 黒山健一 | Yamaha | 124 |
3 | 野崎史高 | Yamaha | 97 |
4 | 渋谷勲 | Honda | 93 |
5 | 小川毅士 | Beta | 87 |
6 | 田中善弘 | Beta | 68 |
7 | 柴田暁 | Honda | 67 |
8 | 斎藤晶夫 | Honda | 42 |
9 | 宮崎航 | Beta | 40 |
10 | 西元良太 | Scorpa | 36 |
11 | 野本佳章 | Beta | 28 |
12 | 尾西和博 | Honda | 6 |
COMMENT
黒山健一選手談(2位)
「今年はまず第1戦と第2戦で勝ちましたが、昨年ほどシッカリと勝っていたわけではなかった。どこか調子が悪かったりして、今年は最後まで自分の走りができなかった。今日はもちろん小川選手を逆転するつもりでしたが、2ラップ目の第2セクションで岩から落ちて減点5となってしまったのが敗因だと思います。たぶん新記録の10回チャンピオンを取るにはまだ値しない人間だということだと思います。このオフシーズンにしっかり頑張って、来年また新記録にチャレンジします」
野崎史高選手談(3位)
「今日の走り自体は悪くなかったですが、ポカミスが多すぎたですね。ちょっとした足着きが多くて5~6点減点されましたし、マーカー接触という納得できない減点5もあった。今日は悔しかったけれど、自分の走りに集中できた。それがランキング3位につながったと思います。とはいえ今年は3位が最高で、こんなに成績が悪かった年は久しぶりです。来年に向けて出直します」
木村治男監督談
「今季は結果的に良かった時もあるしちょっと残念だった時も正直あります。ここ2年はすごく安定していたので、私自身も少し油断していたところもあったのかもしれない。選手が頑張っている姿はずっと見てきたので、私ももっと頑張らないといけない。来年はタイトルを取り返したい」