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全日本ロードレース選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本ロードレース選手権に関する情報をお届けします。

Rd.02 5月24-25日 SUGO・宮城

RACE DATA

■大会名称:全日本ロードレース選手権 第2戦SUGO
■開催日:2025年5月24日(土)・25日(日)
■会場:スポーツランドSUGO(3,621km)

■開催日:2025年5月24日(土)

JSB1000 レース1
■周回数:22周 ■天候:曇り ■コース:ドライ 
■PP:浦本修充(1分25秒373/BMW)
■FL:中須賀克行(1分25秒732/ヤマハ)

ST600 レース1
■周回数:15周 ■天候:曇り ■コース:ドライ
■PP:南本宗一郎(1分28秒829/ヤマハ)
■FL:長尾健吾(1分29秒301/ヤマハ)


■開催日:2025年5月25日(日)

JSB1000 レース2
■周回数:22周 ■天候:曇り ■コース:ウエット
■PP:中須賀克行(1分25秒779/ヤマハ)
■FL:中須賀克行(1分26秒071/ヤマハ)

ST1000
■周回数:18周 ■天候:曇り ■コース:ウエット
■PP:國峰 啄磨(1分27秒140/ホンダ)
■FL:Nakarin ATIRATPHUVAPAT(1分35秒123/ホンダ)

ST600 レース2
■周回数:15周 ■天候:曇り ■コース:ウエット/ドライ
■PP:長尾 健吾(1分29秒175/ヤマハ)
■FL:藤田 哲弥(1分29秒525/ホンダ)

REPORT

JSB1000 レース1

中須賀克行が1年ぶりの優勝、JSB1000で通算90勝を達成

YAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行選手が、昨年のスポーツランドSUGOでのレース1以来、1年ぶりの優勝を果たした。そしてこの勝利は、2007年5月の第4戦オートポリス大会で初優勝を獲得して以来、JSB1000で通算90勝目の勝利となった。

レースでは、2番グリッドから好スタートを切った中須賀だが、野左根航汰(ホンダ)がホールショットを奪い、オープニングラップを制する。中須賀がトップに立ったのは4周目に入った1コーナー。野左根のインを突いてトップに浮上すると、すぐにファステストラップをマークしてレースの主導権を握る。そしてこの4周目に名越哲平(ホンダ)が、ハイポイントコーナーからレインボーコーナーで転倒を喫し、ポールシッター浦本修充(BMW)はピットに入りライバルが次々と脱落していった。

そして5周目にも中須賀はファステストラップを記録するが、野左根は離れることはなく、中須賀と野左根は後続を大きく引き離してマッチレースの展開となった。

11周目、12周目と中須賀はファステストラップを記録するが、野左根も自己ベストを更新しながら中須賀を離さない。そしてレースが終盤に入る16周目には、中須賀がレース中の最速タイムとなる1分25秒732のファステストラップを記録。ここで野左根との距離がやや開いたが、野左根もペースを上げると、レース終盤では中須賀の背後に迫り、残り2周となったレインボーコーナーで中須賀は野左根の先行を許してしまう。

しかし、レインボーコーナーからのストレートエンドにある馬の背コーナーのブレーキングで中須賀が首位を奪回。そしてラストラップではしっかりと野左根を抑え込むと、0.004秒の僅差で通算90勝目のチェッカーを受け、同時に今シーズンの初優勝を獲得した。

JSB1000 レース2

レース1に続いて中須賀が連勝、JSB1000で通算91勝目を記録

前日に行われたレース1に続いて、YAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行がYZF-R1とともに連勝。JSB1000で通算91勝目を記録した。しかし、レース内容はレース1とは大きく異なり、レース2は独走での優勝で、強い中須賀の復活を印象付けるものだった。

ポールポジションからスタートした中須賀だが、野左根航汰(ホンダ)が真っ先に1コーナーに飛び込む。しかし、野左根は2コーナーで転倒。4コーナーでは長島哲太(ホンダ)がトップに立ち、ハイポイントコーナーでは浦本修充(BMW)が2番手に上がり、中須賀はオープニングラップをこの二人に続く3番手で終了する。

レース序盤でタイヤの温存に努めた中須賀が動き出したのが5周目だった。長島と浦本がトップ争いをする間隙をついてシケインで浦本をパスして2番手に浮上。その後、浦本が10周目にトップに立つと、2番手の中須賀はファステストラップを打ち立てながらしっかりと浦本についていく。

18周目の馬の背コーナーで浦本がミスすると、すかさず中須賀がトップの座を奪取。そしてその18周目に中須賀はファステストラップを塗り替えるスパートを開始。22周レースの21周目には、2番手の浦本に約2秒の大差を築き、さらに、最終ラップに中須賀はレース中の最速ラップタイムとなる1分26秒071を記録すると、2位の浦本とのタイム差を4秒1にまで広げてチェッカーを受けた。

この結果、中須賀は連勝となり、通算91勝目をあげて、ライバルたちの不在やノーポイントなどもあり、ランキングでは単独トップに立った。なお、ここからJSB1000は長いインターバルに突入。次回は8月23-24日、モビリティリゾートもてぎ(栃木県)での開催となり、この間、中須賀選手は、ファクトリーチームのYAMAHA RACING TEAMから、鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦する。

ST1000

井手翔太は他車との接触がありながらも5位、豊島怜は悔しいピットイン

ウエットレースが宣言されたレースだが、路面状況からタイヤはレインかスリックの判断で悩む状態。こうしたなか、金曜日に好調な走りを見せながらも転倒を喫してしまった豊島怜選手(DOG FIGHT RACING JDS)は、土曜日の予選ではマシントラブルでアタックができずに17番手からのスタートとなったが、大逆転を狙って前後にスリックタイヤを装着するが、路面は乾くことはなく、さらにマシントラブルが発生してしまい、レース終盤でピットに入ってレースを終える。

予選8番手からスタートした井手翔太(AKENO SPEED RC KOSHIEN)は、オープニングラップで3番手に浮上。しかし、4周目の馬の背コーナーで作本輝介(ホンダ)と接触。これで井手選手は押し出される形で縁石に乗り上げてしまい失速し、6番手まで順位を下げてしまった。

しかし、井手は9周目、10周目にレース中の自己ベストタイムを更新すると10周目に作本をパスして5番手に浮上。亀井雄大(ホンダ)、ナカリン・アティラットプワパット(ホンダ)、國峰啄磨(ホンダ)、伊藤元治(ホンダ)に続く5位でチェッカーを受けた。

JSB1000 RESULT Race.1

JSB1000 RESULT Race.2

ST1000 RESULT Race.1

ST600 RESULT Race.1

ST600 RESULT Race.2

JSB1000 RIDERS RANKING

ST1000 RIDERS RANKING

ST600 RIDERS RANKING

COMMENT

JSB1000 レース1
YAMAHA FACTORY RACING TEAM

中須賀克行選手(優勝)

「事前テストからフィーリングが良く順調に仕上がっていたのですが、今日は事前テストとは違って気温が低く、路面温度が上がらずにタイヤが温まるのに時間がかかってしまいました。野左根選手がとてもいい走りをしていて、ペースを上げても引き離すことができず、最後は自分のタイヤのグリップが厳しい状況になりました。しかし、こうしたハードなバトルの中で勝ち切ることができたのは本当に嬉しいです。
まず、今季1勝できたことにホッとしていますし、明日のレース2は、天気が気になりますが、しっかりと自分の走りに徹して、優勝を狙っていきます」

吉川和多留監督

「開幕戦のもてぎで、うまく流れを作れなかった反省を踏まえ、今回は先週の事前テストからいい流れを作ることに注力してきました。ただ、今日のレース1では、事前テストとは環境が異なったため、100%の力を発揮することはできませんでしたが、中須賀選手の力もあり、うまく勝ち切ることができました。
中須賀選手は今大会での優勝で、JSB1000で通算90勝となり、100勝まであと10勝となっていよいよ現実感が出てきました。明日のレース2は、天気が気になるところですが、改めてチーム一丸となって戦います」

JSB1000 レース2
YAMAHA FACTORY RACING TEAM

中須賀克行選手(優勝)

「前日の雨が朝まで残り、路面コンディションはところどころ濡れている難しいものでしたが、レインよりもドライコンディションの方が好きなので、ここはよかったです。
前日のレース1では、レース終盤にタイヤを使い切ってしまい苦しい展開になったので、レース2では、タイヤをもたせることに集中して、序盤ではタイヤを温めるために我慢し、その後にペースを上げていきました。途中、浦本選手が馬の背コーナーでミスをして、ここしかないとタイヤを使い切る気持ちでスパートし、これがうまくいきました。
昨年後半は、怪我との戦いでしたが、それも今はいい状態に戻っています。これからもいいレースを続けていきますので、皆さんの応援をよろしくお願いします」

吉川和多留監督

「昨日のレース1では、タイヤを使い切ってしまってレース終盤で苦しい展開になりましたが、今日のレース2で中須賀選手は、さっそく修正して、しっかりとタイヤをマネジメントし、レースをコントロールして勝つことができたのは大きかったです。
これからスタッフは鈴鹿8耐モードに入りますが、いい形でシーズン前半を締めくくることができたのは、鈴鹿8耐に向けて大きな弾みになります。しっかりと準備を進めて鈴鹿8耐を戦い、そして全日本の後半戦では再び連勝できるよう戦っていきますので、今後ともご声援をよろしくお願いいたします」

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