全日本ロードレース選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本ロードレース選手権に関する情報をお届けします。
Rd.06 9月7-8日 オートポリス・大分
RACE DATA
■大会名称:全日本ロードレース選手権 第6戦スーパーバイク in 九州
■開催日:2024年9月7日(土)・8日(日)
■会場:オートポリス/大分(4,674km)
■観客数:7日(土):3,700人、8日(日):5,100人
■開催日:2024年9月7日(土)
JSB1000 レース1
■周回数:8周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■PP:中須賀克行(1分46秒962/ヤマハ)
■FL:岡本 裕生 (1分47秒752/ヤマハ)
ST1000 レース1
■周回数:12周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■PP:羽田 太河(1分50秒731/ホンダ)
■FL:岩戸 亮介(1分51秒451/カワサキ)
■開催日:2024年9月8日(日)
JSB1000 レース2
■周回数:18周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■PP:岡本 裕生 (1分47秒101/ヤマハ)
■FL:岡本 裕生 (1分48秒082/ヤマハ)
ST1000 レース2
■周回数:14周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■PP:羽田 太河(1分51秒142/ホンダ)
■FL:國井 勇輝(1分51秒336/ホンダ)
REPORT
JSB1000 レース1
岡本が8周の超スプリントレースを独走し今季2勝目、中須賀は2位
9月7日(土)に行われた予選で、レース1はYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行がポールポジションを獲得。そしてセカンドタイムでは岡本裕生がトップで、レース2のポールポジションを獲得した。
この日の決勝レース1は15周で争われ、中須賀が好スタートを切ってレースをリードする。岡本は野左根航汰(ホンダ)に続く3番手だ。その後、3周目の1コーナーで野左根がトップに立つが、ここで野左根がジャンプスタートによりライドスルーペナルティが科せられる。
4周目にトップ戻った中須賀、その後方0.105秒差に岡本が迫る。そして名越哲平(ホンダ)、水野涼(ドゥカティ)を加えた4人がトップグループを形成した。その後、8周目に長島哲太(ホンダ)が転倒して赤旗中断。決勝レース1の第2レースとして8周の超スプリントレースとして再開が決定した。
ここでホールショットを奪ったのは岡本で、中須賀がこれに続く。そしてこの2名が抜け出してマッチレースを展開。両者は何度か順位を入れ替えるが4周目の2コーナーで岡本がトップに立つと、その4周目、そして5周目にファステストラップを叩き出して一気に中須賀との距離を広げることに成功。その後は独走でスポーツランドSUGOでの第3戦のレース今季2勝目をマークした。一方の中須賀は、チームメイトに3.8秒のギャップをつけられたが、ポジションを守って2位でフィニッシュ。3位には水野が入った。
JSB1000 レース2
岡本が独走で連勝し今季3勝目、中須賀は連続2位
9月7日(土)の予選結果から、レース2でポールポジションにマシンを並べたYAMAHA FACTORY RACING TEAMの岡本裕生。セカンドグリッドには同じく中須賀克行が並んだ。
18周のレースで好スタートを切ったのは中須賀で、岡本がこれに続くが、4周目の1コーナーで岡本が中須賀を逆転。これでトップに立った岡本は、その4周目にファステストラップ1分48秒082を記録すると、その後もコンスタントに1分48秒前半を記録して、徐々に中須賀との距離を広げていった。
8周目には、岡本と中須賀とのタイム差は約1秒となり、ジワジワと独走体制を築いていく。対する中須賀は12周目からラップタイムが1分49秒台となり、1分48秒台のラップタイムを維持するトップの岡本との差が一気に広がった。
岡本選手はその後も危なげないライディングを続けてトップでチェッカーを受けると、前日のレース1に続いて連勝を達成。同時に今季3勝目となった。また、中須賀選手は単独の2位でチェッカーを受けて、2レース連続で2位を獲得し、岡本ともにダブルポディウムを達成した。なお、3位には高橋巧(ホンダ)が入った。
ST1000 レース1
井手は自己ベストの6位、豊島はスタートの出遅れから7位フィニッシュ
12周レースのスタートで、予選4番手の豊島怜(DOG FIGHT RACING JDS)がスタートに失敗して大きくポジションを下げてしまう。一方、予選9番手の井手翔太(AKENO SPEED・RC KOSHIEN)は7番手でオープニングラップを終える。
レースは羽田太河、國井勇輝などのホンダ勢に岩戸亮介(カワサキ)を含めた5台がトップ集団を形成。その後方7番手の井手は5周目に作本輝介(ホンダ)をパスして6番手に浮上する。
スタートで出遅れた豊島は、着実に順位を挽回して、6周目には8番手に上がる。さらに10周目には作本を抜いて7番手に上がると、今度は井手に迫っていくが、およばず、井手が6位、豊島は7位でチェッカーを受けた。
ST1000 レース2
井手は自己ベストを更新する5位、豊島は5番手走行中に転倒
14周で争われるレース2。國井勇輝(ホンダ)がホールショットを決め、すぐに羽田太河(ホンダ)がトップに立つが、予選6番手の豊島怜(DOG FIGHT RACING JDS)はオープニングラップを4番手、3周目には5番手に順位を下げるが、しっかりとトップグループに入り優勝争いに加わっていた。しかし、豊島は6周目に転倒してしまい、ここで戦列を離れることになる。
予選7番手の井手翔太(AKENO SPEED・RC KOSHIEN)は7番手でオープニングラップを終え、豊島の転倒で6番手に浮上。そしてレースは4台のトップグループと井手を含む4台のセカンドグループに分かれることになった。
7周目に井手は荒川晃大(ホンダ)を捉えてグループのトップとなる5番手に浮上。その後、井手は徐々に荒川以下を引き離すと単独5位でチェッカー、トップとの差は11.872だった。
JSB1000 RESULT Race.1
JSB1000 RESULT Race.2
ST1000 RESULT Race.1
ST1000 RESULT Race.2
JSB1000 RIDERS RANKING
ST1000 RIDERS RANKING
ST600 RIDERS RANKING
COMMENT
JSB1000 レース1
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
岡本裕生選手談(優勝)
「レースが中断される前は、予選の時とコンディションが変わったのかセッティングが合っていませんでした。中断中にマシンのセッティングを変えて第2レースに臨みましたが、これがいい方向に働き、ペースが上げられる感触があったので、とにかく中須賀さんの前に出ることを考えていました。中断がなければ厳しいレースだったと思うけれど、短時間でうまくマシンを仕上げてくれたチームスタッフに感謝したい」
中須賀克行選手(2位)
「ベストを尽くしたけれど、一歩およびませんでした。赤旗中断後も集中して走ることができたし、予選で転倒した影響はまったくありません。何が良くて、何が悪かったかを、これから徹底的に精査して、明日のレース2に臨みます。自分にアベレージがなかったのが敗因で、マシンを仕上げてきたことが岡本選手の勝因です」
吉川和多留監督
「レース中断中に、岡本選手はマシンのセッティング変更を訴えてきて、スタッフがこれにうまく対応できたのが岡本選手の勝因です。中須賀選手は厳しい展開になってしまいましたが、内容は悪くはありませんし、ライダーとしての幅をさらに広げようとしていて、それ故、少し外すと厳しい戦いを強いられる傾向にあります。もちろんチームも、中須賀選手、岡本選手のイメージするマシンに仕上げられるよう努力していて、YAMAHA FACTORY RACING TEAMとしてさらに高いレベルでレース活動ができています。明日のレース2も、クリーンな戦いで1-2フィニッシュしてくれることを期待しています」
JSB1000 レース2
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
岡本裕生選手談(優勝)
「路面温度が上がり、厳しい戦いになりましたが、朝のフリー走行でタイムを持っていたので、落ち着いて走りに集中することに徹しました。バトルになると中須賀さんのいいところが出てしまうので、早い段階で抜くことだけを考えていました。全日本ロードレースでは、おそらく連勝は初めてだと思いますが、ようやく連勝することができました。前回のもてぎ2&4レース後に父が亡くなり、この連勝はその父に捧げます」
中須賀克行選手(2位)
「レース1のような展開にはさせないようにと、スタートでトップに立つことを考えていました。それはうまくいきましたが、抑えて走ろうとペースを落としすぎて、その隙を突かれてしまいました。裕生選手の走りを後ろで見ていて、集中して走っているのがわかったので、抜き返すのは難しかったですね。地元・九州で勝てなかったのは悔しいけれど、気持ちを切り替えて次の岡山国際に臨みます」
吉川和多留監督
「レース1の結果を受けて、レース2では両ライダーとも改めてマシンのセッティングを詰めました。今回は、走り出しから予選、決勝と微妙にコースコンディションが変わり、2名とも少し惑わされた感があり、おそらくライバルたちもそうだったと思いますが、その中でYAMAHA FACTORY RACING TEAMとして1-2フィニッシュすることができました。今回は岡本選手に分がありましたが、中須賀選手と岡本選手は、お互いの走行データや情報交換を行っていて、高いレベルでお互いが切磋琢磨しています。次戦の岡山国際でも、お互いを刺激し合い、よりレベルの高いレースを目指していきますので、今後ともYAMAHA FACTORY RACING TEAMへのご声援をよろしくお願いいたします」