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全日本ロードレース選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本ロードレース選手権に関する情報をお届けします。

Rd.03 5月25-26日 SUGO・宮城

RACE DATA

■大会名称:全日本ロードレース選手権 第3戦SUGO
■開催日:2024年5月25日(土)・26日(日)
■会場:スポーツランドSUGO(3,621km)

■開催日:2024年5月25日(土)

JSB1000 レース1
■周回数:22周 ■天候:晴 ■コース:ドライ 
■PP:岡本 裕生 (1分25秒450/ヤマハ)
■FL:岡本 裕生 (1分26秒229/ヤマハ)

ST600 レース1
■周回数:20周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■PP:阿部 恵斗(1分29秒535/ヤマハ)
■FL:鈴木 光来(1分29秒976/ホンダ)

■開催日:2024年5月26日(日)

JSB1000 レース2
■周回数:22周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ 
■PP:岡本 裕生 (1分25秒477/ヤマハ)
■FL:水野 涼(1分26秒345/ドゥカティ)

ST1000
■周回数:18周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■PP:岩戸 亮介(1分24秒131/カワサキ)
■FL:國井 勇輝(1分27秒870/ホンダ)

ST600 レース2
■周回数:20周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■PP:阿部 恵斗(1分29秒944/ヤマハ)
■FL:鈴木 光来(1分30秒374/ホンダ)

REPORT

JSB1000 レース1

中須賀が今季4勝目、岡本はチームメイトとのバトルの末に2位

5月25日(土)に行われた予選では、YAMAHA FACTORY RACING TEAMの岡本裕生がコースレコードを樹立するとともにレース1のポールポジションを獲得。そしてセカンドタイムでも岡本はトップタイムを刻んでおり、ダブルポールポジションとなった。

同じく5月25日(土)に行われた決勝レース1では、岡本と同様に好スタートを切った野左根航汰(ホンダ)、水野涼(ドゥカティ)が譲らずに1~2コーナーをクリア。そして3コーナーで野左根がトップに立ち、岡本、水野、そして3番グリッドからスタートした中須賀克行が4番手で続くと、ここから4台が目まぐるしく順位を入れ替える混戦を繰り広げた。

3周目、水野がトップに立ち、これに野左根が続き、中須賀が3番手に上がり岡本は4番手に後退。5周目には2番手まで上がった中須賀だったが、6周目に再び後退し、代わって岡本が2番手にポジションを上げた。

9周目、岡本がトップに浮上し、中須賀も3番手に上がる。その後も、順位を入れ替えながら周回を重ねると、中須賀は13周目に順位を落とした岡本を捉え2番手とすると、16周目に先頭を走っていた水野を逆転しトップに立った。

そして17周目、岡本が水野をパスして2番手に上がるとトップの中須賀に迫ったが、21周目の4コーナーで岡本が痛恨のミス。岡本は最終ラップでファステストラップを叩き出すが、0.152秒及ばず、中須賀が開幕4連勝、岡本は前戦に続いて2位となった。

JSB1000 レース2
岡本がレース終盤で独走して優勝! 中須賀は苦戦の中で3位表彰台獲得

5月25日(土)のレース1に続いて、レース2でもポールポジションからスタートしたYAMAHA FACTORY RACING TEAMの岡本裕生が、レース終盤で後続を引き離して優勝。昨年のSUGO大会のレース1での優勝から約1年、JSB1000で通算2勝目を記録した。また、中須賀克行は苦しい展開ながら3位でゴール。開幕5連勝はならなかったが、ポイントリーダーの座を堅持した。

好スタートからホールショットを奪ったのは岡本、これに水野涼(ドゥカティ)、野左根航汰(ホンダ)、中須賀が続く。そしてオープニングラップの馬の背で、水野がトップに立ち、岡本は2番手に後退。しかし、2周目の第1コーナーで岡本はトップを奪い返し、中須賀も野左根を攻略して3番手に上がった。

その後、岡本、水野、中須賀がトップグループを形成するが、11周目頃から中須賀のタイムが伸びず、12周目にはトップ2に1秒1のタイム差が生じてしまう。

これでトップは岡本と水野のマッチレースとなったが、1分26秒前半でラップする岡本が、1分26秒後半の水野を徐々に引き離していく。そして最終ラップこそ岡本は1分27秒台のラップタイムとなったが、そこまではすべて1分26秒台でまとめたことで、最終的に水野に2秒弱の大差をつけて優勝。昨年のSUGO大会のレース1以来となる優勝は、JSB1000で通算2勝目となった。

そして、苦しい戦いとなった中須賀は、優勝した岡本に11.572秒差となったが、しっかりと3位表彰台に立ち、ポイントリーダーの座を堅持している。

ST1000
豊島は悔しい5位、井手は転倒リタイア

豊島怜(DOG FIGHT RACING)と井手翔太(AKENO SPEED・RC KOSHIEN)が好走し、井手はセカンドグループの集団の中で5周目の第1コーナーで転倒してリタイアとなったが、豊島は最終ラップまで2位グループを走行。しかし、その最終ラップの馬の背で他車のハイサイド転倒の影響を受けてコースオフ。転倒は免れたが5位フィニッシュとなった。

18周で争われる決勝レースは、ポールシッター岩戸亮介(カワサキ)の好スタートで始まる。しかし、オープニングラップを制したのは國井勇輝(ホンダ)で、2周目に早くもラップタイムを1分27秒台に上げると、その後はトップを独走して開幕2連勝を達成した。

2番手争いは、10台前後にまで膨れ上がり、その中に豊島、井手が加わっていた。しかし、2位集団の7番手を走行していた井手は5周目の第1コーナーで転倒して戦列を離れる。

豊島は、2位集団の3番手を走行。総合2位を狙えるポジションだ。そしてこの2位集団は、レース終盤では岩戸、國峰啄磨(ホンダ)、豊島の3名に絞られた。17周を終了した時点で、この集団のトップに0.05秒差で豊島が続き、その後方0.12秒差に国峰が続く。そして迎えた最終ラップの馬の背で、国峰が豊島の前に出ようとした瞬間に転倒。その際、国峰のマシンが豊島に接触して、豊島はコースオフ。転倒は免れたが表彰台を狙えるポジションからは大きく遅れてしまい、再スタートするも5位でチェッカーとなった。

JSB1000 RESULT Race.1

JSB1000 RESULT Race.2

ST1000 RESULT Race.1

ST600 RESULT Race.1

ST600 RESULT Race.2

JSB1000 RIDERS RANKING

ST1000 RIDERS RANKING

ST600 RIDERS RANKING

COMMENT

JSB1000 レース1

YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手(優勝)

「事前テストから岡本選手が好調で、厳しい戦いになるのはわかっていまいした。戦略としては、前に出てブロックラインを取っていくことでしたが、レース序盤はリズムが作れずに苦戦してしまいました。今日は勝てたけれど、明日のレース2では、さらに厳しい戦いになると思います。しっかりと考えて戦います」

岡本裕生選手談(2位)

「事前テストから調子がよかっただけに、この2位は本当に悔しい結果です。レース序盤や中盤に、ライバルが戦っているのを一歩引いて見てしまったのが反省点です。結果がどう変わったかはわかりませんが、あの時に一緒に戦って先行を目指すべきでした。明日のレース2は、今日のような展開にならないように積極的に攻めていきます」

吉川和多留監督

「レースウイークに入って、中須賀選手はいま一歩ペースが上げられずに悩んでいました。データを見直して、冷静に戦うことに徹していたし、レースではしっかりと周りを見て、ライバルを抑え込んで走っていました。全体的に、中須賀選手の引き出しの多さが優勝につながったと言っていいでしょう。
岡本選手は、事前テストを含めて絶好調な状態でレース1を迎えましたが、スタートから野左根選手にペースを乱され、混戦の中でいま一歩、力を出し切れませんでした。ダブルポールポジションを獲って、気負いがあったのかもしれません。また、レース終盤でのミスは痛かったですが、最終ラップにファステストラップを記録しているのは、明日につながります。レース2は、中須賀選手と岡本選手が素晴らしいレースを展開してくれることを期待してください」

JSB1000 レース2

YAMAHA FACTORY RACING TEAM
岡本裕生選手談(優勝)

「昨日のレース1は、レースの組み立てなど課題がたくさん残ってしまいました。今朝のフリー走行で、マシンセッティングを変えてみたけれど、思ったような感触は得られなかったので、元に戻して、あとは自分が行くしかない、序盤が勝負と決めてレースに臨みました。スタートが決まりトップに立ちましたが、オープニングラップで水野選手、野左根選手に先行されてしまい、昨日と同じ展開になってはマズイとすぐに2人を抜き返し、早い段階で自分のペースに上げることができました。JSB1000で、ここまでレースを引っ張って勝てたのは初めてで、中須賀さんのようなレース展開ができたと思っています」

中須賀克行選手(3位)

「事前テストから岡本選手の調子がよく、一発のタイムもアベレージタイムでも手がつけられない状態でした。だから、レース序盤で彼が先行すれば、こういう結果になることは想像がついていました。精一杯戦って負けてしまったので、この事実をしっかりと消化して次のレースに臨みたいと思います。タイムが上がらなかったのは、前日のレース1と比較して路面温度などコンディションが変わり、これに対応し切れなかったのが理由です。次のレースまで期間があるので、改めて優勝を目指して準備を進めますめます」

吉川和多留監督

「岡本選手は、JSB1000で初優勝したコースということもあり、事前テストから気合いが入っていたし、スポーツランドSUGOは岡本選手の走りに合っていて、気持ち良く乗れているのが見ていて分かるほどでした。さらに、昨年の初勝利から、1年間戦って経験も積んでいるので、その結果が出たと言えるでしょう。
中須賀選手は、今回は余裕がありませんでした。レース1で勝てたのは、彼の引き出しの多さによるところです。事前テストでロングランテストができずに、マシンの最終的な検証ができず、詰め切れなかったのが一つの理由です。それでも中須賀選手はしっかりと3位に入ってくれて、岡本選手の優勝と合わせて結果を残すことができました。これも、応援していただいているスポンサーの皆様、そしてファンの皆様のおかげと感謝しています。今大会でJSB1000はサマーブレイクに入りますが、シリーズ後半戦では再び1-2フィニッシュを目指し、そしてチャンピオンに向けて邁進いたしますので、今後も応援をよろしくお願いいたします」

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