全日本ロードレース選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本ロードレース選手権に関する情報をお届けします。
Rd.02 4月24-25日 鈴鹿2&4
RACE DATA
■大会名称:全日本ロードレース選手権 第2戦 NGKスパークプラグ 鈴鹿2&4レース
■開催日:2021年4月24日(土)・25日(日)
■会場:鈴鹿サーキット( 5.821km)
■気温:24日・18.6度/25日・19.4度
■観客数:24日・7,000人/25日・9,500人
JSB1000 レース1
■周回数:14周 ■天候:曇り ■コース:ドライ
■PP:中須賀 克行(2分5秒222/ヤマハ)
■FL:中須賀 克行(2分6秒058/ヤマハ)
JSB1000 レース2
■周回数:16周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■PP:中須賀 克行(2分5秒673/ヤマハ)
■FL:中須賀 克行(2分6秒224/ヤマハ)
REPORT
JSB1000でのV10に大きく前進、中須賀が開幕4連勝
YAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行&YZF-R1が、4月24日(土)の予選でベストタイムとセカンドベストタイムを記録し今季初のポールポジションを獲得。さらに同日開催のレース1では、終盤で独走体制を築き開幕3連勝。続く25日(日)のレース2でも、2番手からレース終盤に逆転し、開幕から4連勝でV10に向けランキングトップをキープした。
JSB1000
レース1
多重クラッシュでセーフティーカーが介入する波乱のレースで
中須賀がレース終盤で独走し開幕3連勝を達成!!
予選でベストタイムとセカンドベストタイムを記録したYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行が今季初のポールポジションを獲得。そして4月24日(土)のレース1では、終盤で独走体制を築くと開幕3連勝を達成した。
14周で争われるレースは、清成龍一(ホンダ)の好スタートで始まり、中須賀はわずかに遅れて、岩田悟(ホンダ)に次ぐ3番手で第1コーナーに進入。そして2周目に入ったグランドスタンド前のストレートで岩田選手をパスして2番手に浮上する。
2番手に上がった中須賀選手は、トップの清成選手をプッシュし始める。だが、3周目にデグナーカーブで多重クラッシュが起きたことで、セーフティーカーが介入して隊列走行となった。
7周目を終えるところでセーフティーカーが解除。そして10周目のグランドスタンド前のストレートから第1コーナーにかけて中須賀が清成を捕らえてトップに浮上。すると中須賀選手は10周目、11周目、12周目にファステストラップを記録。これで一気に後続を引き離すと、独走で開幕3連勝を達成した。
レース2
強風が吹き荒ぶ難しいコンディションのなか
中須賀がレース中盤までの接戦を制して開幕4連勝
前日のレース1に続いてレース2でもポールポジションスタートとなったYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行。そのスタートで中須賀選手はやや遅れてしまい、第1コーナーには清成、濱原颯道(ホンダ)、岩田悟(ホンダ)に次ぐ4番手で進入する。
しかし、西ストレートで中須賀は岩田をパスして3番手に浮上。さらに4周目の第1コーナーでは濱原を攻略して2番手に上がるとトップの清成の真後ろに迫り、前に出るチャンスを伺い始める。
レース1とは違い、レース2では最終コーナーから第1コーナーへと強風が吹き、さらに4輪レースによってコースコンディションが変わり不用意に勝負はできない状態が続く。そして13周目のグランドスタンド前ストレートで中須賀は清成と並び、第1コーナーでは清成が先行するが、ここで清成がラインを外し第2コーナーでインを突き中須賀がトップに躍り出る。
トップに立った中須賀は、一気にスパート。この13周目にファステストラップとなる2分06秒224を記録。これで清成に1秒3のタイム差を築くと、その後は独走。最終的に5秒の大差をつけて、開幕4連勝を達成した。
JSB1000 RESULT Race.1
JSB1000 RESULT Race.2
JSB1000 RIDERS RANKING
COMMENT
JSB1000/レース1
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手談(優勝)
「14周という短い周回数を、どう組み立てようかと考えていた矢先に、多重クラッシュでセーフティーカーが入ったので、リスタートに備えてしっかりとタイヤを温めることに集中しました。そしてタイヤが温まるまでの1~2周は我慢だと自分に言い聞かせ、そこから仕掛けてうまくトップに立ち、勝つことができました」
吉川和多留監督
「開幕戦のもてぎラウンドに続いて、今回もマシンの細かいところを詰めて、それが鈴鹿で機能するかどうかの確認作業から始まりました。今大会では事前テストがなく、金曜日の走行時間は強風が吹くなど不安な部分もありましたが、走行枠の毎セッションで中須賀選手は的確なライディングに徹してくれましたし、チームスタッフはいい形で中須賀選手をレースに送り出すことができました。このレース1は、経験値を駆使した中須賀選手とチームの勝利です」
JSB1000/レース2
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手(優勝)
「4輪レースの後だったので、路面のフィーリングが変わっていたのと、第1コーナーに向けて強風が吹いていて、レース1でうまく走れていたところで加速ができませんでした。そのためまずは慎重に走ることを心がけました。残り数周で清成選手をプッシュして、第1コーナーが曲がりにくそうだったので、そこで仕掛けてトップに立ち、そして勝つことができました」
吉川和多留監督
「レース1を終えた段階で、不安要素はほぼなくなっていましたが、レース2では第1コーナーに向けて強風が吹くなどコンディションが変わったので、そこだけ注意していくように指示しました。ただ、ライダーもチームも、これまで多くの経験を積み重ねているので、状況の変化に慌てることなく、しっかりと戦うことができました。開幕から4連勝と、いい形でシーズンが進んでいますが、これに慢心することなく、一戦一戦をしっかりと戦っていきます。応援していただいたファンの皆さま、そしてレース活動を支えていただいているスポンサーの皆さまに、優勝の報告ができることを嬉しく思います。ありがとうございました」