全日本ロードレース選手権 JSB1000

RACE DATA

■大会名称：2006全日本ロードレース選手権第7戦（第38回MFJグランプリ）
■カテゴリ：JSB1000クラス
■開催日：2006年11月5日（日）
■会場：鈴鹿サーキット（5.821km）　■観客:17,000人
■天候：晴れ　■温度：22度　■コース：ドライ
■周回数：17周　■出走台数：44台　■完走台数：38台
■PP：渡辺篤（スズキ／2分08秒026）
■FL：伊藤真一（ホンダ／2分08秒509）

REPORT

中須賀＆YZF-R1、スタート直後のアクシデントをクリアし、5位でゴール

前戦の岡山大会で、トップを快走したことが手応えとなり、今大会でも事前テストから順調にタイムを縮めてきたYSP&PRESTOレーシングの中須賀克行。11月4日（土）の予選では、コースレコードには僅かに及ばぬものの、2分08秒512をマークして6 番手グリッドを得た。

加賀山就臣（スズキ）のホールショットで幕を開けた決勝レース。各車が第1コーナーに姿を消していく中、中須賀は他車のアクシデントに巻き込まれ、第2コーナーでハイサイド。かろうじて転倒は免れるが、ここでペースを乱してしまう。

オープニングラップを6番手で戻ってきた中須賀だが、そのアクシデントの影響でなかなかタイムは上がらない。3周目に前を行く渡辺篤（スズキ）がスロー走行し、中須賀は5番手へとポジションを上げるが、トップを行く秋吉耕佑（スズキ）、加賀山、伊藤真一（ホンダ）との差は縮まらない。

その後、中須賀は山口辰也（ホンダ）と4位争いを展開するも、レース後半には、単独5位となる。一方のトップは、レース終盤になって加賀山、秋吉、伊藤の間で争いが激しさを増していき、結果、加賀山が僅差で秋吉を抑えて優勝。3位に伊藤、中須賀は山口に次ぐ5位でチェッカーを受けた。

COMMENT

中須賀克行選手談（5位）

「事前テストから調子が良く、レースウイークに入ってからも上り調子でした。オープニングラップでのアクシデントで、転倒を免れたことでホッとしてしまい、これで集中力が切れて、ペースを戻すのに時間がかかってしまいました。スタートを決めていれば巻き込まれることもなかったアクシデントなので、その位置にいた自分に非があると反省しています。それでも、目標にしていたアベレージラップはクリアできたので、結果には満足していませんが、一部納得できたという感じです。シーズン後半になって、予選順位も上がったし、決勝レースでも上位を走れるようになってきたので、この調子を来シーズンに持続したいと思います。一年間、支えてくれたスタッフとファンのみなさん、本当にありがとうございました」

水谷清孝テクニカルディレクター談

「スタート直後のアクシデントで遅れをとり、ペースを取り戻すのに3周ほど要しましたが、その後は、目標にしていた2分09秒台で周回することができたので、全体的に順調に仕上がったと言えます。ただ、今回のレースは、上位陣のペースが速すぎて、追いつくことができませんでした。シーズンを通して、中須賀選手は将来性を見せてくれたし、この調子を崩さずに来季を迎えたい。そうすれば、早い段階で表彰台に立つことも可能だと思います」

渡辺昇八監督談（YSP焼津代表取締役）

「今大会には、11名の応援団を結成し、焼津を朝5時に出発して駆けつけました。過去に、平さんやケニー・ロバーツさんが活躍していた頃の鈴鹿8耐には、よくサーキットに来ていましたが、最近また観戦を復活しています。岡山国際でのレースをテレビで観戦しましたが、すごいレースだったし、本当に惜しかったですね。今大会でも、オープニングラップでアクシデントがあって5位という結果でしたが、中須賀選手も、スタッフのみなさんも、本当に頑張っていました。レーシングマシンの作業を間近で、細かいところまで見られて、貴重な体験でした。タイムの速いとか遅いだけではなく、セッティングのシビアさを感じました。来年の全日本ロードレースはもちろん、鈴鹿8耐でもますます頑張っていただきたいと思います」