全日本モトクロス選手権 IA2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどIA2に関する情報をお届けします。
Rd.05 6月14日 SUGO
RACE DATA
■大会名称:2009全日本モトクロス選手権第5戦SUGO大会
■開催クラス:IA2クラス
■開催日:2009年6月14日(日)
■天候:曇のち晴れ
■観客:8,400人(2日間合計)
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート
■会場:スポーツランドSUGO(宮城)
REPORT
尾崎が4/4位で総合4位を獲得!
小島は第2ヒートで3位表彰台
モトクロスプロダクション・デベロップメント・オブ・ヤマハの尾崎友哉が、両ヒートで4位とし、ヤマハライダーでトップとなる総合4位を獲得した。またチーム・KOH-Zから参戦する小島太久摩は、第1ヒートは転倒してけがを負いリタイヤとなったが、第2ヒートはけがを抱えながらも力走し3位表彰台を獲得した。
第1ヒート、ホールショットを奪ったのは勝谷武史(カワサキ)、これに小島、平田優(ホンダ)、稲垣佳樹(スズキ)が続く。その後中村友則(カワサキ)が稲垣をかわして4番手に浮上すると、1周目から上位4人が激しく順位を入れ替えながらトップ争いを展開する。その後2周目の終盤には勝谷、中村、平田、小島となり、さらに最終コーナーで、勝谷と中村によるバトルで勝谷がエンストして順位を落とし、中村、平田、小島の順で3周目に突入する。
トップ争いは中村が序盤から大きくリード。2位は平田と小島の争いとなるが、4周目に小島が2番手に浮上し、その後もポジションをキープして順調に周回を重ねる。ところが6周目、小島が転倒。2番手を平田に奪われるとともに、肩を痛めてしまいリタイヤとなってしまう。
3番手争いは、上位陣の相次ぐ脱落で島崎大祐(スズキ)、星野裕(スズキ)の争いとなるが、1周目を15番手と出遅れていた尾崎が追い上げ、後半には二人に5秒差まで接近。そして島崎の転倒で4番手に上がった尾崎は、最終ラップで星野の背後に迫るが、最後まで詰め切れず4位でチェッカーとなった。なお優勝は中村、2位は平田。
チーム・YZからエントリーするライダーは厳しい戦いとなった。木下隼は、スタートで出遅れ、その後一時は15番手あたりまで順位を上げるが転倒があり21位。松下幸司は25位。田中雅巳は一時10番手まで順位を上げるが、12番手走行中に転倒しリタイヤとなった。小関元貴は予選を通過できず、決勝進出を果たせなかった。
第2ヒート、ホールショットは小島。これに平田、中村らが続く。1周目にトップを奪ったのは中村。小島は2番手、3番手は勝谷と続く。3周目まではこの順位で進むが、4周目に入り勝谷と小島の順位が入れ替わる。
トップの中村は、第1ヒートと同様に序盤ハイペースでレースを展開するが、これに勝谷が食らいつき約5秒の差でレースを展開。一方の小島は第1ヒートで負ったけがの影響もあり、二人にはついていけなかったが、難しいコンディションのなか、安定したペースで3番手をキープし、そのまま3位でゴール。前戦に続き表彰台を獲得した。優勝は第1ヒートに続き中村、2位は勝谷となった。
尾崎は好スタートを切って、序盤は6番手。その後、平田の後退により5番手とすると、4番手の星野との差を着実に縮め、今回は7周目に攻略して4番手に上がる。その後は、3番手の小島に迫ることはできなかったが、安定した走りでポジションをキープし小島に続く4位でフィニッシュした。
木下は序盤、15番手あたりでレースを展開するが、その後順位を落として18位。田中はスタート直後の多重クラッシュに巻き込まれ後方からのスタートとなったが、追い上げて22位。松下も田中と同様に多重クラッシュに巻き込まれた後、再スタートしたもののその直後にリタイヤとなった。
併催されたレディスクラスでは、川村真理子が2位、チーム・YZの安原さやが3位とし、ヤマハライダーの2人が表彰台を獲得した。優勝は益春菜(ホンダ)。
レースは、益のホールショットでスタート、これに川村、安原が2・3番手で続く。益は序盤から独走体制を築くが、川村と安原が激しい2位争いを展開。序盤は川村の転倒で、安原が2番手に浮上するが、残りの時間をいっぱい使って川村が挽回し最終ラップで安原をかわして川村が今季初となる2位、安原が3位となった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 中村 友則 | TEAMGREEN | Kawasaki | 33'12.152(17 Laps) |
2 | 平田 優 | DREAM Honda RT Hirata | Honda | 33'41.606 |
3 | 星野 裕 | Team Suzuki | Suzuki | 33'44.308 |
4 | 尾崎 友哉 | MPDY | Yamaha | 33'46.717 |
5 | 島崎 大祐 | Team SSC XP | Suzuki | 34'06.988 |
6 | 勝谷 武史 | グリーンクラブ&ジュニアライダーズ | Kawasaki | 34'13.710 |
7 | 稲垣 佳樹 | SRF Teamブルーイーグルス | Suzuki | 34'20471 |
8 | 池谷 優太 | Team SRM Withマウンテンライダーズ | Suzuki | 34'24.121 |
9 | 井上 眞一 | K. R. T. | Kawasaki | 34'25.834 |
10 | 黒澤 良太 | Honda | 34'27.043 | |
11 | 吉田 勝 | グリーンクラブ&パーク神戸RT | Kawasaki | 34'35.448 |
12 | 須田 純 | グリーンクラブ&パーク神戸RT | Kawasaki | 34'36.672 |
13 | 出口 隼飛 | SEKI Racing Moto Roman&KBF-RS | Honda | 34'36.765 |
14 | 伊藤 正憲 | クラブヤマハモトスペース | Yamaha | 34'50.531 |
15 | 加藤 吏一 | グリーンクラブ TEAM TAKASE | Kawasaki | 34'52.020 |
16 | 深谷 広一 | SEKI Racing MotoRoman & KBF-RS | Honda | 35'01.891 |
17 | 杉山 和起 | ECO-LOGITEN Club Moto-Roman&K | Honda | 35'04.511 |
18 | 岡野 聖 | TeamSRF三重 | Suzuki | 35'06.333 |
19 | 中島 敬則 | クラブヤマハレーシングチーム鷹 | Yamaha | 33'13.066 (-1 Laps) |
20 | 今野 陽平 | クラブヤマハROK&NRT | Yamaha | 33'14.490 (-1 Laps) |
21 | 木下 隼 | チーム・YZ | Yamaha | 33'18.076 (-1 Laps) |
25 | 松下 幸司 | チーム・YZ | Yamaha | 34'48.726(-1 Laps) |
DNF | 小島 太久摩 | TEAM KOH-Z | Yamaha | |
DNF | 田中 雅己 | チーム・YZ | Yamaha |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 中村 友則 | TEAMGREEN | Kawasaki | 33'26.375(17 Laps) |
2 | 勝谷 武史 | グリーンクラブ&ジュニアライダーズ | Kawasaki | 33'39.814 |
3 | 小島 太久摩 | TEAM KOH-Z | Yamaha | 34'04.846 |
4 | 尾崎 友哉 | MPDY | Yamaha | 34'13.155 |
5 | 平田 優 | DREAM Honda RT Hirata | Honda | 34'18.465 |
6 | 星野 裕 | Team Suzuki | Suzuki | 34'21.889 |
7 | 島崎 大祐 | Team SSC XP | Suzuki | 34'30.906 |
8 | 須田 純 | グリーンクラブ&パーク神戸RT | Kawasaki | 34'36.661 |
9 | 井上 眞一 | K. R. T. | Kawasaki | 34'43.159 |
10 | 三原 拓也 | TEAM GREEN | Kawasaki | 34'48.897 |
11 | 加藤 吏一 | グリーンクラブ TEAM TAKASE | Kawasaki | 34'48.909 |
12 | 稲垣 佳樹 | SRF Teamブルーイーグルス | Suzuki | 34'53.711 |
13 | 黒澤 良太 | Honda | 34'54.809 | |
14 | 杉山 和起 | ECO-LOGITEN Club Moto-Roman&K | Honda | 34'56.667 |
15 | 冨田 俊樹 | HRF. CarLife with TES | Honda | 35'03.617 |
16 | 出口 隼飛 | SEKI Racing Moto Roman&KBF-RS | Honda | 35'07.309 |
17 | 伊藤 正憲 | クラブヤマハモトスペース | Yamaha | 35'09.732 |
18 | 木下 隼 | チーム・YZ | Yamaha | 35'13.929 |
19 | 吉田 勝 | グリーンクラブ&パーク神戸RT | Kawasaki | 35'22.763 |
20 | 岡野 聖 | TeamSRF三重 | Suzuki | 35'22.998 |
21 | 今野 陽平 | クラブヤマハROK&NRT | Yamaha | 33'38446 (-1 Laps) |
22 | 田中 雅己 | チーム・YZ | Yamaha | 33'44.539(-1 Laps) |
DNF | 中島 敬則 | クラブヤマハレーシングチーム鷹 | Yamaha | |
DNF | 松下 幸司 | チーム・YZ | Yamaha |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 勝谷 武史 | Kawasaki | 194 |
1 | 平田 優 | Honda | 194 |
3 | 中村 友則 | Kawasaki | 169 |
4 | 深谷 広一 | Honda | 161 |
5 | 小島 太久摩 | Yamaha | 152 |
6 | 井上 眞一 | Kawasaki | 136 |
11 | 伊藤 正憲 | Yamaha | 101 |
12 | 尾崎 友哉 | Yamaha | 84 |
19 | 田中 雅己 | Yamaha | 32 |
21 | 中島 敬則 | Yamaha | 30 |
25 | 木下 隼 | Yamaha | 20 |
29 | 松下幸司 | Yamaha | 13 |
30 | 谷 和也 | Yamaha | 10 |
32 | 飯野 俊寿 | Yamaha | 6 |
34 | 小関 元貴 | Yamaha | 3 |
COMMENT
IA2:尾崎友哉選手談(4位/4位:総合4位)
「第1ヒートはスタートで出遅れて、序盤はみんな体力があるので思うように挽回できなかった。しかしタフなコンディションのため後半必ずチャンスがくると思い、レースが落ち着いてきた10分ぐらいからペースアップした。5番手まで挽回し3・4番手の島崎選手、星野選手が視野に入ってからは1周1秒ずつ追い上げた。しかし追いついてからは相手のペースにはまって、抜くことができなかった。第2ヒートは6番手からスタートしたが、4番手に浮上するまでにトップグループには逃げられてしまった。その後3番手の小島選手に目標を定めたが、差を詰めることができなかった。両ヒートとも表彰台が見えていただけに残念だが、ヤマハライダーではトップの成績を出せて良かった」
IA2:小島太久摩選手談(DNF/3位:総合10位)
「ランキングポイントで上位と離されない、そして追い上げるという意識を持って今回臨んだ。第1ヒートはスタートが決まり、序盤2番手、前をいく中村選手に離されまいと攻めていったが、追いつけない焦りでリズムが狂い転倒してしまった。その時に肩を強打してしまい、一度は走ったが痛みが引かずにリタイヤを選択した。第2ヒートは怪我のため欠場も考えたが、これ以上ライバルたちに離されたくなかったので強行出場。スタートが決まって序盤は3番手となり、そこから前の二人に離されないように攻めたが、やはり肩が痛みもあり途中からポジションをキープするラインを選んで走行し3位に入ることができた。ポイントは大きく離されているが、残り5戦もあきらめずに最後までがんばりたい」
レディス:川村真理子選手談(2位)
「今年は開幕戦がけがで出場できず、第2戦から参戦している。第2戦以降も何度も表彰台のチャンスがありながら、逃してきたので、今回はなんとしても表彰台に立ちたいと思っていた。レースは序盤、2番手を走行中に転倒してしまった。その後は3番手で復帰できたものの、2番手の安原選手に大きく離されていたので難しいかと思ったが、メカニックがサインボードに"絶対いける"とかいてくれ、これであきらめることなく安原選手を追いかけた。その結果、腕もパンパンになり疲れもあったが、なんとかかわすことができた。これでようやく結果がでたので、次回からもこの調子で表彰台を目指してがんばりたい」
レディス:安原さや選手談(3位)
「練習、予選のタイムがトップとほとんど変わらず、満足できる状態で決勝に臨んだ。しかしコンディションがとてもラフで思うように走ることができず、2番手に上がってからも川村選手に追いつかれてしまった。川村選手とバトルになったときは、全力でがんばったがかわされてしまった。自分のテクニック不足がすべて原因であり、力不足を痛感させられ本当に悔しいとしか言えない。今後は走りがコンディションに左右されないように一生懸命練習し、少しでもテクニックを向上させたいと思う」
鈴木智之、ヤマハ総監督談
「前回、安原選手はウエットコンディションで優勝を遂げたので、今回はドライの状況で優勝してみろとミッションを与えた。練習、予選と好調で決勝も期待していたのだが、本人も話している通り、今回のコンディションに対応できずに3位となった。しかし過去のレースと比較してレーススピードや、勝負に対しての執着心など、私自身としては十分に頑張っていると思う。今後は今の状況をキープしながら、どんな状況でも力を発揮できるように努力して力を付けていければと思う」