全日本モトクロス選手権 IA2

RACE DATA

■大会名称：2006全日本モトクロス選手権 第7戦東北大会
■カテゴリ：IA2クラス
■開催日：2006年7月16日（日）
■開催地：岩手県／藤沢スポーツランド
■レース時間：（30分＋1周）×2ヒート
■天候：曇り

REPORT

YZ250Fを駆る渡辺がヒート1で3位表彰台

2006年全日本モトクロス選手権・第7戦東北大会が7月16日（日）、藤沢スポーツランド（岩手県）にて開催された。土曜日に行われた予選。前戦に怪我から復帰を果たした釘村忠は、予選A組に出場したが、1周目にトラブルに見舞われ予選敗退となってしまった。　一方前回の北海道大会で今季初の表彰台を獲得した渡辺学は、今回もその勢いのままB組トップで予選を通過した。また尾崎友哉はA組6位となり、11番グリッドで決勝へ臨んだ。

ヒート1、小島庸平（S）がホールショット。これに井上眞一（K）、渡辺、星野優位（H）、平田優（K）が続く。2周目に入っての順位は、小島、井上、平田、星野、渡辺。尾崎は9番手と出遅れる。レースは先頭の小島、そして2番手の平田が後方を上回るペースで、序盤のうちに3番手以下を引き離しながらレースを進める。その2人は中盤までつかず離れずのレースを続けるが、10周目あたりから、徐々に小島がその差を広げると、そのままトップでチェッカーを受けた。2位は平田が入った。

一方の3位争いは、序盤は井上が安定した走りで3番手をキープ。しかし後方の渡辺、勝谷もこれに離されることなくついていく。6周目に入ると渡辺は、勝谷にかわされ5番手へ後退するが、7周目でその勝谷が転倒し、再び渡辺が4番手に浮上する。その後井上との距離を徐々に縮めると、12周目にこれをパスして3番手に浮上。13周目に転倒して一時3番手を奪われるがすぐに抜き返し、第5戦から3ヒート連続となる3位表彰台を獲得した。また尾崎は4周目、8番手走行中に転倒し10番手に順位を下げる。その後8番手まで挽回するが、13周目に再び転倒で順位を下げ9位でフィニッシュとなった。

ヒート2、ホールショットはヒート1に続いて小島が奪取。この後には井上、須田純（K）、渡辺、平田が続く。レース序盤から中盤にかけトップの小島が他を圧倒するペースで独走態勢を作りレースを展開。一方の2番手以下は混戦となり序盤は須田、渡辺、井上、勝谷、平田がグループを作り、激しく順位を入れ替えながらレースを展開し、11周目には平田、勝谷、須田、井上、渡辺となる。

このうち平田、勝谷がトップの小島との距離を縮めると13周目には小島を吸収しトップグループを形成してバトルがスタート。その中で勢いがあったのが勝谷。14周目に2番手に浮上すると、さらにラストラップに小島をかわしトップを奪い、そのままファーストチェッカーを受けた。2位は小島、3位は平田となった。一方の渡辺は4番手の須田を追撃。13周目にこれをかわして4番手に上がると、さらに3番手を追うが届かず、4位でチェッカーを受けた。また尾崎は、スタートで遅れ1周目を12番手。その後5周目までに10番手まで順位を挽回するが転倒。さらに7周目にも転倒して再度順位を落とすが、最後は9位となった。

COMMENT

尾崎友哉選手談（9位/9位）

「まず今回はレースウィーク全体での集中力がなかった。予選、決勝の両ヒートで転倒。特に決勝では、追い上げては転倒し、追い上げては転倒するという状況でまったく安定感がなかった。がんばって上がってさあこれからというところで転倒するので、リズムは崩れるし、モチベーションは上がらず、自分で自分の首を絞めるようなレースをしてしまった。

シリーズの前半は良いペースが作れていたが、後半戦に入ってからはまったく良いレースができていないので、精神的にも落ち込んでしまっている。だからこのインターバルでは、モトクロスだけでなく、いろいろなことにトライして、気分を変えたいし、それと平行して練習もしっかりこなし、もう一度自信をとり戻して第8戦に臨みたい」

釘村忠選手談(予選落ち）

「今回は予選でトラブルがあり、決勝に出場できなかった。藤沢のコースは自分が得意とするコースであり、ここに標準を合わせて調整していたので非常に悔しい。次の名阪までは時間があるので、走り込みをして怪我をする前のスピードを取り戻し完全な状態でレースに挑みたいと思う」

渡辺学選手談（3位/4位）

「ヒート1はスタートが決まったが、序盤でラインが悪く、勝谷選手にかわされてしまった。しかし勝谷選手のラインをヒントに良いラインを見つけ、後半は調子を上げることができたが、上位2人に大きくリードされ、勝負できないままレースを終えてしまったことが非常に残念だ。ヒート2もスタートは良かったが、ここでも悪いラインばかりを選んで5周で3番手から6番手に落ちてしまった。ただし序盤だったので、少しずつ自分のラインを見つけ良いリズムを作り4位まで挽回することができた。

関東、九州、北海道と徐々にエンジンがかかっていたので、ここ藤沢含めた残り全部のヒートで表彰台に立つことを目標にしていたので悔しいところだ。また今回のトップ3に入った小島、勝谷、平田の3人については、スピ-ドは速いと思うが、前半を粘れば勝負ができると思うので、それが現実となるようしっかり走り込んでいきたいと思う」

光安鉄美、ジュビロ・レーシング・チーム監督談

「釘村選手はトラブルということで仕方がないが、本人にとっては得意なコースだし、前回のレースでまずまずの結果を出していたので、この結果は非常に残念でならない。ここは本人もチームも気持ちを切り替えて残り3戦を戦っていくしかない。一方の尾崎選手はスタートが決まらないし、レース中でも転倒が多く集中力が足りない。大きなポテンシャルを持っている選手だけに本当にもったいない。残り3戦とにかく勝つという気持ちをしっかりと作って、レースに臨んでほしい」