全日本モトクロス選手権 IA2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどIA2に関する情報をお届けします。
Rd.06 7月2日 北海道
RACE DATA
■大会名称:2006全日本モトクロス選手権第6戦北海道大会
■カテゴリ:IA2クラス
■開催日:2006年4月9日(日)
■開催地:北海道/わっさむサーキット
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート
■天候:晴れ
REPORT
渡辺が2/3位で総合2位を獲得!
2006年全日本モトクロス選手権・第6戦北海道大会が7月2日(日)、わっさむサーキット(北海道)にて開催された。このレースでは、開幕前の負傷でここまでの5戦を欠場していた釘村忠が復帰。まだ万全な体調ではないものの、予選ではブランクを感じさせない走りを披露(予選A組3位)し、決勝へ駒を進めた。
ヒート1、第1コーナーは混戦。平田優(K)、YZ250Fを駆る草野忠道、小島庸平(S)らが並んでスタート。渡辺学と尾崎友哉も6・7番手あたりでのスタートとなるが、釘村は第1コーナーで転倒し、後方3番手からのスタートとなった。その1周目にトップに立ったのは小島。平田、勝谷武史(H)、渡辺、尾崎がこれに続く。2周目に入り、勝谷が転倒して後退。代わりに渡辺が3番手に立つ。その後レースは、小島、平田、渡辺がハイペースで後方とのギャップを広げながらトップ争いを展開。しかし、3人のペースにほとんど差はなく膠着状態が続く。レースが中盤にさしかかると、2番手の平田が積極的に小島をプッシュし12周目トップに浮上。そのまま、2番手以下を突き放し優勝を飾った。
一方、2番手争いは小島と渡辺の一騎討ちとなり、終盤までもつれ込む。そして18周目に渡辺が最終コーナーで小島をかわして2番手に上がると、そのままポジションを守って、今シーズン初の2位表彰台を獲得した。3位は小島。尾崎は、3周目以降は5番手をキープしたままレースを展開するが8周目に転倒。11番手に順位を落とし、最後は9位でチェッカーを受けた。釘村は序盤のうちに13番手まで順位を挽回するも、11周目に再び転倒し、最後は14位となった。
ヒート2、第1コーナーは再び大混戦、わずかにリードを奪ったのは小島。その後に釘村、平田、勝谷が続く。2周目に入っての順位は、小島、釘村、平田、勝谷、渡辺。そしてその2周目、2番手の釘村がコースアウトで5番手に下がり、勝谷が平田をかわし2番手に浮上。また、3周目には渡辺が平田をかわし、3番手へポジションを上げる。その後、トップの2人が抜けだすと、勝谷がしかけ、小島がブロックする激しいトップ争いを展開。そして15周目に勝谷が小島をかわしトップに立つと、そのままフィニッシュ。2位は小島となった。
一方渡辺は3番手に上がって以降、トップの2人に約2~3秒差で食らいついていくが、徐々に離されて単独3番手でレースを展開し、そのまま順位を守り、ヒート1に続いて3位表彰台を獲得し、総合2位となった。また釘村は、平田にピタリとつきレースを展開。そして10周目に平田をかわして4番手浮上すると、そのままポジションを守り4位入賞を果した。また尾崎は、ヒート1で石が目に当たり、大事をとってこのレースを欠場した。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 平田 優 | TEAM GREEN | Kawasaki | 32'16.226 |
2 | 渡辺 学 | 茨城土浦レーシング | Yamaha | 32'16.254 |
3 | 小島 庸平 | Team SUZUKI | Suzuki | 32'21.040 |
4 | 新井 宏彰 | グリーンクラブPark神戸RT | Kawasaki | 32'52.965 |
5 | 深谷 広一 | SEKI Racing MotoRoman&ホンダ学園 | Honda | 32'53.567 |
6 | 勝谷 武史 | SEKI Racing MotoRoman | Honda | 33'00.325 |
7 | 加藤 吏一 | TEAM GREEN | Kawasaki | 33'01.352 |
8 | 井上 眞一 | K.R.T. | Kawasaki | 33'10.096 |
9 | 尾崎 友哉 | Jubilo RT | Yamaha | 33'12.982 |
10 | 須田 純 | グリーンクラブジュニアライダーズ | Kawasaki | 33'24.044 |
11 | 深田 卓哉 | クラブヤマハレーシングチーム鷹 | Yamaha | 33'30.680 |
12 | 斉木 達也 | クラブヤマハ大磯ムスタング | Yamaha | 33'37.357 |
13 | 芹沢 直樹 | TEAM CR&CarLife | Honda | 33'38.944 |
14 | 釘村 忠 | Jubilo RT | Yamaha | 33'47.491 |
15 | 星野 裕 | Team SRM | Suzuki | 33'48.390 |
16 | 伊藤 正憲 | クラブヤマハモトスペース | Yamaha | 33'53.236 |
17 | 中村 真悟 | グリーンクラブジュニアライダーズ | Kawasaki | 33'58.845 |
18 | 中堀 敏宏 | TEAM HAMMER | Honda | 32'25.979(-1L) |
19 | 岡野 聖 | Team SRF三重 | Suzuki | 32'28.347(-1L) |
20 | 星野 優位 | SEKI Racing MotoRoman | Honda | 32'37.427(-1L) |
23 | 坂下 賢記 | クラブヤマハTEAM KOH-Z | Yamaha | 33'04.009(-1L) |
26 | 池谷 優太 | クラブヤマハMotoTech RT&REDZONE | Yamaha | 32'51.870(-2L) |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 勝谷 武史 | SEKI Racing MotoRoman | Honda | 33'01.526 |
2 | 小島 庸平 | Team SUZUKI | Suzuki | 33'07.085 |
3 | 渡辺 学 | 茨城土浦レーシング | Yamaha | 33'09.319 |
4 | 釘村 忠 | Jubilo RT | Yamaha | 33'17.979 |
5 | 平田 優 | TEAM GREEN | Kawasaki | 33'21.419 |
6 | 新井 宏彰 | グリーンクラブPark神戸RT | Kawasaki | 33'26.605 |
7 | 深谷 広一 | SEKI Racing MotoRoman&ホンダ学園 | Honda | 33'34.393 |
8 | 井上 眞一 | K.R.T. | Kawasaki | 33'37.662 |
9 | 加藤 吏一 | TEAM GREEN | Kawasaki | 33'51.461 |
10 | 星野 裕 | Team SRM | Suzuki | 33'52.579 |
11 | 須田 純 | グリーンクラブジュニアライダーズ | Kawasaki | 33'58.102 |
12 | 坂下 賢記 | クラブヤマハTEAM KOH-Z | Yamaha | 34'15.805 |
13 | 中堀 敏宏 | TEAM HAMMER | Honda | 34'19.708 |
14 | 星野 優位 | SEKI Racing MotoRoman | Honda | 34'23.145 |
15 | 中村 真悟 | グリーンクラブジュニアライダーズ | Kawasaki | 34'27.581 |
16 | 草野 忠道 | クラブヤマハレーシングチーム鷹 | Yamaha | 34'28.976 |
17 | 伊藤 正憲 | クラブヤマハモトスペース | Yamaha | 34'29.898 |
18 | 斉木 達也 | クラブヤマハ大磯ムスタング | Yamaha | 33'28.716(-1L) |
19 | 安達 広頼 | ジャッジメント-AKハウジング | Honda | 33'36.239(-1L) |
20 | 池谷 優太 | クラブヤマハMotoTech RT&REDZONE | Yamaha | 33'38.628(-1L) |
23 | 深田 卓哉 | クラブヤマハレーシングチーム鷹 | Yamaha | 33'53.612(-1L) |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 小島 庸平 | Suzuki | 247 |
2 | 平田 優 | Kawasaki | 237 |
3 | 勝谷 武史 | Honda | 225 |
4 | 新井 宏彰 | Kawasaki | 219 |
5 | 尾崎 友哉 | Yamaha | 185 |
6 | 井上 眞一 | Kawasaki | 175 |
8 | 渡辺 学 | Yamaha | 148 |
11 | 深田 卓哉 | Yamaha | 114 |
13 | 坂下 賢記 | Yamaha | 72 |
14 | 草野 忠道 | Yamaha | 67 |
18 | 中島 敬則 | Yamaha | 36 |
19 | 斉木 達也 | Yamaha | 29 |
20 | 池谷 優太 | Yamaha | 26 |
21 | 釘村 忠 | Yamaha | 25 |
24 | 内山 慎太郎 | Yamaha | 22 |
28 | 伊藤 正憲 | Yamaha | 10 |
COMMENT
釘村忠選手談(14位/4位)
「ヒート1ではスタート後の第1コーナーで転倒、その後も転倒などが続き、収穫は少なかった。しかしヒート2では、スタートが決まったし、トップライダーたちとも絡めて、IA2クラスの状況を体験することができた。また、約1年ぶりのレースで無理せず走ったにも関わらず、4位という成績をあげることができたのも今後を戦っていく上で大きな自信となった。体調が100%になるまでにはもう少し時間がかかると思うが、次回は得意の藤沢だし、今回より積極的に攻めて、もう少し良い走りを見せたいと思うので、期待していてほしい」
尾崎友哉選手談(9位/欠場)
「今回の北海道は、練習走行、予選と調子が良く、準備万端で決勝に向かうことができた。そのヒート1では、完璧とはいえないが、まずまずのポジションでスタートでき、これなら行けるという感触もあった。しかし5周目、前方を走るライダーが跳ね上げた石が、ゴーグルを付けていたものの目に直撃し、片目の視界がなくなってしまった。距離感が掴めず、他のライダーに接触したり、ラインやギャップを確認できずに転倒するなどで、なかなか順位をあげることができなかった。インターバル中に回復すればヒート2も出場するつもりだったが、十分な回復ができず危険と判断し欠場した。この悔しさは次回の藤沢で取り戻したいと思う」
渡辺学選手談(2位/3位)
「年開けの怪我でバイクにほとんど乗れないまま開幕戦を迎えたため、ここまでは無理せず一歩一歩着実に体調を整えてきた。九州大会のあたりからコンディションも整ってきて、トップライダーたちと勝負できるようになり、ここ北海道でようやく追いついたという感じがする。ここまで来れたのも多くのバックアップと、ファンのみなさんの応援があったからこそ。本当に感謝している。レースでは両ヒートともチャンスはあったが、終盤の荒れたコンディションを上手くこなすことができなかったり、ラインを見つけられなかったりで、トップには届かなかった。もう少し無理をすることもできたが、やはりまだ早いという思いもあり抑えた。しかし次の藤沢では、我慢をせず全力で優勝を狙っていきたい」
光安鉄美、ジュビロ・レーシング・チーム監督談
「釘村忠選手が久々のレースということもあり、今後のレースに向けて準備と位置づけてのレースとした。ヒート1こそ転倒などでトップに絡めなかったが、ヒート2ではトップのライダーたちとレースができたので、良い経験となったはずだ。まだラインを上手く掴めず、走りがぎこちない感じがあるが、このままトップでレースを続けていれば、近い内に表彰台に立つことができるだろう。尾崎選手については、このレースウイークは非常に調子が良い状態で決勝に臨むことができたが、アクシデントで欠場となってしまい本当に残念だ。怪我自体は幸い大きなものではないので、次回はコンディションを整えて、トップを狙ってほしい」