全日本モトクロス選手権 IA2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどIA2に関する情報をお届けします。
Rd.03 4月24日 関東
RACE DATA
■大会名称:2505全日本モトクロス選手権第3戦関東大会
■カテゴリ:IA2クラス
■開催日:2005年4月24日(日)
■開催地:茨城県/自動車安全運転センター
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート
■天候:晴れ
REPORT
釘村3位/優勝で総合優勝を獲得しランキングトップへ!
全日本モトクロス選手権・第3関東大会が茨城県・自動車安全運転センターで開催された。前日に行われた予選レースでは、第2戦転倒による不運で予選敗退となったしまった尾崎友哉がAグループを2位で通過。一方の釘村忠もAグループ6位で通過し、2人揃って決勝へと駒を進めた。
ヒート1、ホールショットは尾崎、その後は平田優(カワサキ)、小島庸平(スズキ)、井上眞一(カワサキ)、溝口哲也(カワサキ)と続く。釘村はスタートで出遅れ、集団の中央あたりからのスタートとなる。尾崎はファーストラップをトップで帰ってくるものの、2周目に平田、さらに小島にかわされ、さらに3周目には溝口にかわされ4番手まで順位を落とす。
一方、1周目を12番手で終えた釘村は、コース幅が狭くテクニカルなこのコースをものともせず、順当にポジションを上げ、5周目には7番手、さらに8周目にはチームメイトの尾崎をかわし4番手に順位をアップし、約10差にいる3番手の小島の追撃を開始。すると14周目に小島が転倒、4秒差まで接近していた釘村はこれをかわして3番手へ。また尾崎も小島をかわして4番手に浮上し、そのまま3位、4位でチェッカーを受けた。これで釘村は開幕から3戦連続での表彰台。また尾崎も今季初の入賞となった。優勝は12周目にトップに立った溝口。2位には平田が入った。
ヒート2はヒート1に続き、尾崎のホールショットからレースが始まる。2番手は小島、3番手は武田慎平(スズキ)、4番手は平田、釘村は12番手とヒート1同様スタートで出遅れる。尾崎は2周目までトップをキープするが3周目に小島にかわされ、5周目には平田にかわされて3番手に順位を落とす。釘村は、ヒート1同様、ラップごとに順位を上げ、3周目に8番手、8周目に6番手とする。
この時点で小島、平田のトップグループから釘村まで約10秒差あったが、ここから釘村が驚異的な追撃を見せる。まず10周目に加藤吏一(カワサキ)をかわすと、11周目に北居良樹(スズキ)のミスをついて4番手に、さらに尾崎とともに上位2人を捉え、4つ巴の展開に発展すると、上位の2人がからんで、尾崎、釘村が1・2体制となる。そして、13周目に釘村が尾崎をかわしにトップに立つと、そのままハイペースで後方を引き離し今季2度目の優勝、さらに、初めての総合優勝に輝いた。尾崎は2番手になった後、ミスなどで6位となった。2位は最終ラップで平田をかわした北居、3位はかわされた平田となっている。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 溝口 哲也 | KRT | Kawasaki | 32'18.002 |
2 | 平田 優 | TEAM GREEN | Kawasaki | 32'24.360 |
3 | 釘村 忠 | JubiloRT | Yamaha | 32'25.229 |
4 | 尾崎 友哉 | JubiloRT | Yamaha | 32'48.307 |
5 | 小島 庸平 | Team SRM | Suzuki | 33'06.485 |
6 | 島崎 大祐 | SRFチームブルーイーグルス | Suzuki | 33'07.374 |
7 | 深谷 広一 | SEKI Racing MotoRoman | Honda | 33'08.758 |
8 | 井上 愼一 | KRT | Kawasaki | 33'10.346 |
9 | 中堀 敏宏 | TEAM HAMMER | Honda | 33'11.332 |
10 | 草野 忠道 | クラブヤマハレーシングチーム鷹 | Yamaha | 33'17'639 |
11 | 星野 裕 | SRF TEAMブルーイーグルス | Suzuki | 33'18.863 |
12 | 新井 宏彰 | グリーンクラブパーク神戸elf | Kawasaki | 33'19.000 |
13 | 須田 純 | グリーンクラブジュニアライダース | Kawasaki | 33'29.905 |
14 | 北居 良樹 | Team SRM | Suzuki | 33'40.165 |
15 | 伊藤 正憲 | クラブヤマハモトスペース | Yamaha | 33'48.582 |
16 | 加藤 吏一 | TEAM GREEN | Kawasaki | 33'55.313 |
17 | 杉山 和起 | TEスポーツ | Honda | 33'55.980 |
18 | 坂下 賢記 | クラブヤマハTEAMKOH-Z | Yamaha | 33'56.383 |
19 | 伊藤 昌弘 | Team ITOMO I.S.R | Honda | 33'57.000 |
20 | 武田 慎平 | SRFスポーツ東北 | Suzuki | 32'18.621 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 釘村 忠 | JubiloRT | Yamaha | 33'18.763 |
2 | 北居 良樹 | Team SRM | Suzuki | 33'26.699 |
3 | 平田 優 | TEAM GREEN | Kawasaki | 33'29.051 |
4 | 小島 庸平 | Team SRM | Suzuki | 33'33.561 |
5 | 加藤 吏一 | TEAM GREEN | Kawasaki | 33'43.156 |
6 | 尾崎 友哉 | JubiloRT | Yamaha | 33'43.970 |
7 | 溝口 哲也 | KRT | Kawasaki | 33'53.394 |
8 | 小川 裕紀 | グリーンクラブパーク神戸RT | Kawasaki | 33'53.907 |
9 | 島崎 大祐 | SRFチームブルーイーグルス | Suzuki | 33'55.832 |
10 | 武田 慎平 | SRFスポーツ東北 | Suzuki | 33'57.473 |
11 | 深谷 広一 | SEKI Racing MotoRoman | Honda | 34'14.214 |
12 | 須田 純 | グリーンクラブジュニアライダース | Kawasaki | 34'22.523 |
13 | 坂下 賢記 | クラブヤマハTEAMKOH-Z | Yamaha | 34'25.095 |
14 | 溝口 哲也 | KRT | Kawasaki | 34'32.597 |
15 | 伊藤 正憲 | クラブヤマハモトスペース | Yamaha | 34'41.925 |
16 | 草野 忠道 | クラブヤマハレーシングチーム鷹 | Yamaha | 34'43'343 |
17 | 中堀 敏宏 | TEAM HAMMER | Honda | 34'47.452 |
18 | 星野 裕 | SRF TEAMブルーイーグルス | Suzuki | 34'50.014 |
19 | 沼田 誠司 | TEAM JUDGEMENT | Honda | 34'54.661 |
20 | 星野 恭平 | Moto Tech RT | Yamaha | 33'20.327 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 釘村 忠 | Yamaha | 118 |
2 | 小島 庸平 | Suzuki | 109 |
3 | 溝口 哲也 | Kawasaki | 103 |
4 | 北居 良樹 | Suzuki | 98 |
5 | 深谷 広一 | Honda | 94 |
6 | 平田 優 | Kawasaki | 89 |
13 | 尾崎 友哉 | Yamaha | 44 |
17 | 草野 忠道 | Yamaha | 34 |
19 | 深田 卓哉 | Yamaha | 27 |
21 | 伊藤 正憲 | Yamaha | 20 |
22 | 坂下 賢記 | Yamaha | 14 |
COMMENT
釘村忠選手談(3位/優勝)
「今回は両ヒートともスタートが悪かった。しかしこのコースは、狭くて抜きにくいことが分かっていたので、最初からトップをみるのではなく、前にいるライダーを一人一人着実に抜いていくように心掛けた。そして抜くためのポイントを見つけて、無理することなく上位に上がれたことがこの結果につながったのだと思う。ヒート2での優勝は、3番手に順位をあげた時、小島選手と平田選手がバトルをしていたのが分かったので、後半ペースダウンしてくるだろうと思っていたら、二人が絡んで前に出ることができた。ラッキーではあるが、やはりここまで順位をあげてきたことが大きいと思う。ここまで3戦連続で表彰台をとれているし、初めての総合優勝でまたひとつ大きな自信が持てた」
尾崎友哉選手談(4位/6位)
「レースの内容は、どちらも序盤でトップスピードが出せず、小島選手にかわされることになってしまったし、後半の勝負処で安定感にかけてしまった。特にヒート2、釘村くんにかわされた後、付いていかなければならない場面でラインを決めきれず、ミスして離され、結果的にリズムを崩して順位を落としてしまった。しかし、両ヒートとも入賞することができてとりあえずはホッとしている。やっと昨年前半の調子の良いときに戻れたとも思う。そしてホールショットも狙ってとれたものなので、大きな自信になったし、トップライダーたちにも、もう一人強敵が増えたとアピールできたと思う。次回こそ表彰台に立ちたい」
光安鉄美監督談
「釘村選手は、スタートで出遅れてからの追い上げは素晴らしかったが、今回も上位の転倒に助けられたという感じはある。追い上げる力も必要であるが、今回のようなレースを続けるのではなく、スタートでは常に5番以内に入って勝負していくことも必要だ。また今回の結果でランキングトップに立ったということだが、トップは意識せず、あくまでもチャレンジャーとして、攻め続けて欲しいと思う。尾崎選手にとっては、前半のスピード不足や後半の安定感など課題が見え、いまの自分のレベルがよく分かったことだろう。今シーズン初めてのレースみたいなものだったのでこういう結果もしかたないと思うが、国際A級も長いことだし、今後はこのようなレースがないようにこの経験を生かしてもらいたい」