全日本モトクロス選手権 IA1
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどIA1に関する情報をお届けします。
Rd.03 4月29日 関東
RACE DATA
■大会名称:2007全日本モトクロス選手権第3戦関東大会
■カテゴリ:IA1クラス
■開催日:2007年4月29日(日)
■会場:埼玉県・オフロードヴィレッジ
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート
■天候:晴れ ■観客数:16,700人
REPORT
YZ450FM&成田がパーフェクトウィン
今季2度目の総合優勝を獲得!
2007年全日本モトクロス選手権シリーズ・第3戦関東大会が4月29日(日)、ウエストウッドオフロードビレッジ(埼玉県)にて開催された。
土曜日に開催された予選では、突発的な暴風雨と雷が発生し、観客、チーム、オフィシャルが避難して、スケジュールが一時中断するハプニングが発生。そのなかでもA組に出場したYZ450FMを駆る成田亮がトップで予選を通過。そして決勝では両ヒートで優勝を飾り、ランキング2位につける熱田孝高(ホンダ)と差を20ポイントとした。
きのうから一転、好天に恵まれた決勝、コースもスタート時にはほぼドライへと変わり、好コンディションで迎えた。第1ヒートのホールショットは中山裕(スズキ)、この後方に、出原忍、小島庸平(スズキ)、小池田猛らが続くが、小島がすぐにトップを奪いそのまま2周目に入る。2番手以下の順位は戸田蔵人(スズキ)、成田、中山、田中教世(カワサキ)、小池田、増田一将(ホンダ)、熱田孝高(ホンダ)となる。大河原功次は15番手、釘村太一は16番手、出原は1周目の2コーナーで転倒し大きく出遅れることとなった。
トップ争いは開幕から2戦、成田VS熱田という状況が多かったが、このレースでは成田と小島がトップ争いを展開する。序盤二人の間には距離があったが、周回を重ねるごとに成田が小島のテールに接近。その後は成田のアタックを小島がしのぐ展開となるが、8周目に成田が先行。その後成田が小島を引き離し、今季4回目となるヒート優勝を飾った。2位は小島。3位はレース終盤まで熱田、増田、田中、戸田により争われていたが、増田が表彰台を獲得した。
ヤマハライダーでは小池田が序盤6番手を走行、その後8番手まで順位を落とすが、最後は6位でフィニッシュ。スタートで出遅れた大河原、釘村の二人は9・10番手に順位を上げるが、後方から追い上げてきた溝口哲也(カワサキ)にかわされ、大河原10位、釘村11位でレースを終えた。転倒した出原は、最後まであきらめることなく追い上げて13位でフィニッシュした。
第2ヒートでは、再び成田がその強さを発揮。スタートで3番手につけると、1周目にトップに浮上。その後方では加賀真一(スズキ)を先頭に、小方誠(ホンダ)、北居良樹(スズキ)、溝口、出原、熱田、戸田蔵人(スズキ)らが続く。大河原は1周目3番手としながらも転倒して9番手、釘村はスタートで遅れ18番手からの追い上げとなる。
トップに立った成田は序盤からハイペースで先行し、後方を引き離しながらレースを展開。2番手以下は、加賀、北居、溝口、戸田がグループを形成して激しいバトルを見せる。そこから離れた成田は、クリアラップを生かして後方との差をさらに広げる。その後、バックマーカが現れ始めると、混戦を制して2番手に浮上した戸田との差が広がらなくなったが、そのままトップをキープしてフィニッシュ。パーフェクトウィンで第3戦の総合優勝を獲得した。2位は戸田、3位は北居となった。
出原は序盤8番手まで順位を下げるも、4周目に7番手に浮上、その後は小方、熱田、増田と6番手争いを展開し、9周目には6番手にポジションを上げる。しかし11周目に10番手に順位を落とし、最後は9位でフィニッシュとなった。大河原は転倒後9番手でレースを続け、8位でレースを終えた。釘村は序盤18番手から思うように順位を上げられず14位でチェッカー。また、小池田はスタート直後の1コーナーで転倒。そのままリタイヤとなった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 成田 亮 | Jubilo RT | Yamaha | 31'55.868 |
2 | 小島 康平 | Team SUZUKI | Suzuki | 32'00.301 |
3 | 増田 一将 | TEAM HRC | Honda | 32'02.978 |
4 | 戸田 蔵人 | Team SUZUKI | Suzuki | 32'07.020 |
5 | 熱田 孝高 | TEAM HRC | Honda | 32'20.577 |
6 | 小池田 猛 | Jubilo RT | Yamaha | 32'25.702 |
7 | 小方 誠 | TEAM HAMMERホンダ学園 | Honda | 32'58.463 |
8 | 加賀 真一 | SRF K&S SUZUKI | Suzuki | 33'05.573 |
9 | 溝口 哲也 | K.R.T | Kawasaki | 33'09.545 |
10 | 大河原 功次 | 大河原レーシング | Yamaha | 33'10.252 |
11 | 釘村 太一 | Jubilo RT | Yamaha | 33'17.411 |
12 | 芹沢 直樹 | Team Carlife | Honda | 33'18.934 |
13 | 出原 忍 | Jubilo RT | Yamaha | 33'22.042 |
14 | 北居 良樹 | Team SUZUKI | Suzuki | -1 Laps |
15 | 高濱 龍一郎 | Honda DREAM RT | Honda | -1 Laps |
16 | 片平 竜英 | Honda | -1 Laps | |
17 | 小川 裕紀 | グリーンクラブパーク神戸RT | Kawasaki | -1 Laps |
18 | 沼田 誠司 | TEAM JUDGE MENT | Honda | -1 Laps |
19 | 国立 賢治 | 協和商会&持丸商会&ピュアテック | Kawasaki | -1 Laps |
20 | 片倉 久斗 | SEKI Racing MotoRoman | Honda | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 成田 亮 | Jubilo RT | Yamaha | 31'55.029 |
2 | 戸田 蔵人 | Team SUZUKI | Suzuki | 31'58.408 |
3 | 北居 良樹 | Team SUZUKI | Suzuki | 32'04.722 |
4 | 溝口 哲也 | K.R.T | Kawasaki | 32'06.714 |
5 | 熱田 孝高 | TEAM HRC | Honda | 32'09.638 |
6 | 増田 一将 | TEAM HRC | Honda | 32'13.599 |
7 | 加賀 真一 | SRF K&S SUZUKI | Suzuki | 32'34.686 |
8 | 大河原 功次 | 大河原レーシング | Yamaha | 32'35.383 |
9 | 出原 忍 | Jubilo RT | Yamaha | 32'47.050 |
10 | 小島 康平 | Team SUZUKI | Suzuki | 32'55.094 |
11 | 小方 誠 | TEAM HAMMERホンダ学園 | Honda | 33'00.614 |
12 | 平塚 雅樹 | グリーンクラブパーク神戸RT | Kawasaki | 33'11.359 |
13 | 芹沢 直樹 | Team Carlife | Honda | 33'14.942 |
14 | 釘村 太一 | Jubilo RT | Yamaha | 33'29.771 |
15 | 小川 裕紀 | グリーンクラブパーク神戸RT | Kawasaki | -1 Laps |
16 | 片平 竜英 | Honda | -1 Laps | |
17 | 中山 裕 | Suzuki | -1 Laps | |
18 | 池田 孝宏 | Red clubうず湖RC福山 | Honda | -1 Laps |
19 | 片倉 久斗 | SEKI Racing MotoRoman | Honda | -1 Laps |
20 | 岩本 慎平 | AW RACING | Suzuki | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 成田 亮 | Yamaha | 144 |
2 | 熱田 孝高 | Honda | 124 |
3 | 小島 庸平 | Suzuki | 104 |
4 | 増田 一将 | Honda | 87 |
5 | 加賀 真一 | Suzuki | 81 |
5 | 戸田 蔵人 | Suzuki | 81 |
7 | 出原 忍 | Yamaha | 74 |
10 | 大河原 功次 | Yamaha | 63 |
14 | 小池田 猛 | Yamaha | 51 |
17 | 釘村 太一 | Yamaha | 31 |
21 | 鈴木 友也 | Yamaha | 13 |
COMMENT
成田亮選手談(優勝/優勝:総合優勝)
「まず第1ヒートではスタートで遅れてしまったが、2コーナーの転倒で他車がスローダウンをしている時にうまく順位を上げることができた。小島選手の後方についてからは、スピードが速く簡単には抜けないと分かっていたので、じっくりラインをみながらスキを探してかわした。その後はコースに石が多いので、とにかくミスのないように走った。第2ヒートでは1周目にトップに立つことができたので、第1ヒート同様にミスのないようにしっかり走ることだけを考えた。中盤以降2番の戸田選手との差が開かなかったが、差を詰められているわけではなかったので、継続して自分の走りに集中した。次回の広島でもパーフェクトウィンがとれるよう頑張りたい」
出原忍選手談(13位/9位:総合11位)
「第1ヒートではスタートが決まっていけるという気持があったが、2コーナー手前のジャンプで他車と接触し転倒してしまった。その時に、以前けがをした肩を痛めてしまい、その後思うように走ることができなかった。第2ヒートも痛みがあったものの、まずまずの位置でレースができていた。しかし走りは思うようにいかず、転倒して痛みが増して後半で勝負できなかった。次回は地元に近い広島なので、今度こそは表彰台に立ちたい」
釘村太一選手談(11位/14位:総合13位)
「今日はスタートの失敗がすべて。まず第1ヒートでは渇いたグリッドを選択したはずが、若干ウエットだったため滑って出遅れた。第2ヒートでもリアがスリップし、さらに1コーナーで転倒があり、スローダウンせざるを得ない状況となり順位を落とした。スタートをうまくこなしてリズムを掴まないと、後方からの追い上げにも限界はある。今日は特にスタートの失敗が気持に影響して、両ヒートともに攻めきれないまま終わってしまった。次回の広島はスタートの相性が良いので、シーズンの弾みとなる結果を残したい」
大河原功次選手談(10位/8位:総合9位)
「今回のレースは結果よりも転倒が目立った。特に第2ヒートでは1周目を3番手としながらも転倒。自分としては持ち味を発揮して、食らいついていこうと考えていたので非常に残念だ。ただ転倒してしまうのは自分のミスなので、そういったことがないように練習を積み重ねていくしかない。また前回もそうだったが、バトルになっても勝負できないでフィニッシュしてしまうレースが非常に多い。攻めきれないということはあるが、逆をいえば、転倒やミスを恐れて守りに入っているとも言える。次回の広島では、そのようなことがないよう闘争心を持って挑みたい」
光安鉄美、ジュビロ・レーシング・チーム監督談
「今日のレースは成田につきる。今年はどんな状況になっても、非常に安定したレースを見せてくれているが、今回も同様に安定感のある走りを披露してくれた。第1ヒートでは冷静に小島選手をかわしてトップに立ちリードしてそのまま優勝。第2ヒートは熱田・小島両選手が遅れたこともあり落ち着いてレースを運び、パーフェクトウィンを達成した。今後もこのペースでレースをしてくれれば自ずと結果はついてくると思う。ただ、レースにはアクシデントがつきものなので、常に気を引き締めて欲しいし、チームとしても万全の体制でサポートしていきたい。小池田選手は第1ヒートを6位とし、ようやく4ストロークのマシンの特性を掴めてきた印象があっただけに、第2ヒートでの転倒が悔やまれる。まだ検査をしていないので、どの程度のけがかを把握していないので、なんとも言えない状況。チームとしては大事でないことを祈るだけだ」